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大学教授キョトンC日々アラカルト便り!!
また、シンクタンクから。
台所のシンクの話ではない。
沈むタンクの話でもない。
民間の研究組織である。
銀行系のメジャー・シンクタンクは、国の様々な
社会政策の<方向性提示機能><エビデンス強化機能>
<政策アセスメント機能>を持つ。
こうしたシンクタンクが存在しなければ、日本の国家行政
による社会政策は、うまくマネジメントできない。
そのうちの1つから、スウェーデンとフィンランド
についてZOOMでインタビューしたいとオファーが
あった。
数か月前にもあるシンクタンクから、フィンランドに
ついて教えてほしいと依頼があった。
スウェーデンなら少しはお答えできますがと答えたら、
スウェーデンは自社のスタッフがいるので間に合っていると
拒否られてしまった。
頗る不思議なのは、私はフィンランドの研究者ではない
のに、オファーの中に必ずフィンランドが入っていることだ。
今回もそうだ。
<フィンランドは全く知りません、スウェーデンなら何とか>
と答えたところ、スウェーデン
だけお願いしますということになった。
私はこれまで、フィンランドにリサーチに行ったのは、
1回だけ。ヘルシンキと地方都市2か所のみ。あと、
ストックホルムから船に乗ってフィンランドに数時間滞在
したことがあるのみ。
それも2011年の話だ。論文も1本2013年に書いたのみ。
レポートも1本書いたのみ。
CINIIで調べれば、すぐ分かることだ。
そこで考えた。
そのように誤解されるならば、こちらからその誤解に
合わせて行こうかと。
研究費があるならば、現地に特派員が一人いるので
(ただしかなり高額になる)、
フィンランドの高齢者ケアの研究を進めてみようかな。
あ、思い出した。
10年ほど前に、ある高名な先生がフィンランドの高齢者
ケアの本を出版された。
その本の書評を引き受けたのが、シンクタンクの誤解
につながっているのかもしれない。
プロパーでもないのに、何故書評を引き受けたか。
その先生とは毎年年賀状を交換しているからであり
(面識がある)、
学会から献本されたハードカバーの本を通じてフィンランド
の高齢者ケアを勉強したいと思ったからである。