牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

292例目

2010-07-08 00:01:38 | 牛の病気


291例目が発生してから16日後に同市内で口蹄疫の疑似患畜292例が発生したことについては、畜産関係者にとって、一応に絶句すると言う事態となった。
政府および宮崎県関係者では、再発もありきの発言はあったが、概ね収束に向かう方向であって、大方がやれやれ状態で緊張感から解放気味であったことは否めなかったであろう。それだけに、292例目のニュースには、ノックアウトに至るカウンターパンチを食らった心地であったに違いない。
この再発で、口蹄疫の真の怖さを知ることとなった。
口蹄疫の発症は、感染後1~3週間目に起きるという専門家の説明通りになったことになる。
国によっては発症後1週間の空白期間があれば、移動解除し、1月後には再び発症したという例もあるようである。
この16日間の空白期間が意味するところを、感染調査委は詳細に突き止めて貰いたい。それにより、今後の感染予防対策のヒントが明快になるのではないだろうか。
それにしても、現在宮崎県で執られている地域的な移動禁止の解除には、宮崎県の取り組みに口蹄疫に対する認識の甘さが露呈された感は否めない。
発症県であれば、全県的に収束するまで、足並みを揃えて対応すべきではないだろうか。発症地域から発症がでないとしても、隣市で発症状態にあれば、人の動きを考慮する限り県内が安全である補償はない。
隣県では、発症していないにもかかわらず、移動制限を解除していない対応がある。
発症県には、それ以上の慎重な対応があってしかるべきであろう。

家畜共済の更新

2010-07-02 17:46:20 | 予防治療
今月は当方にあっては、家畜共済事業への加入更新月である。
家畜共済組合の関係者の訪問を受け、そのための頭数確定と更新のための打ち合わせを2日間にわたって実施した。
過去1年間の共済掛金に対して、支払いを受けた診療内容や支払い状況に関する資料を基に次年度の契約を行った。
前年度は、傷病のみに加入し、死廃については契約を行わなかった。
対象頭数は約930頭で、約330万円の掛け金であったが、この1ヶ年間の推定傷病にかかる支払額は約310万円(支払限度額560万円)となり、掛け金額の約90数%で、まずまずの結果であった。
一方、仮に死廃に加入した場合、年間掛け金が80数万円に対し、死廃で支払い対象は死亡5頭と病畜出荷牛7頭であったことから、支払い額は掛け金の65万円程度となり、未加入が正解であったと判断している。
また、この1年間の疾病数は、その前年度より、1.3倍と増加したが、総疾病数の68%が呼吸器病であり、流感と肺炎の罹患が大半を占め、そのために診療額の少ない診療が増加した。
呼吸器病の罹患率が高い理由は、年間を通して寒暖差が著しかったことと、昼夜の温度差が20℃前後の日が多かったことが、呼吸器疾患に関係したものと判断している。
次年度は、口蹄疫事象により、導入頭数が減ったため910頭が対象となり、死廃抜きで1頭当たりの掛け金は約3,550円の割合となった。





牛舎周囲を彷徨いていました。

2010-07-02 00:40:46 | 予防治療



今日も暑い1日でした。
牛たちは暑いさなか、日陰ではなく、日差しを受けながら昼寝していました。
私はいつも昼休みに、各牛舎を徘徊しているのですが、今日は牛舎に近い少しばかり湿気たところに普段見かけないアゲハが彷徨いていました。
そのアゲハを追っかけて、しばしリフレッシュできた心地になりましたので、貼り付けてみました。
きれいな蝶なのに、カラスアゲハという種類でした。
普段カラスの害もままならない有様ですが、蝶までカラスかょーと苦笑いしてしまいました。
写真を撮るのを諦めようとしたら、土手のヘゴに運良く止まってくれたので、接写できました。