291例目が発生してから16日後に同市内で口蹄疫の疑似患畜292例が発生したことについては、畜産関係者にとって、一応に絶句すると言う事態となった。
政府および宮崎県関係者では、再発もありきの発言はあったが、概ね収束に向かう方向であって、大方がやれやれ状態で緊張感から解放気味であったことは否めなかったであろう。それだけに、292例目のニュースには、ノックアウトに至るカウンターパンチを食らった心地であったに違いない。
この再発で、口蹄疫の真の怖さを知ることとなった。
口蹄疫の発症は、感染後1~3週間目に起きるという専門家の説明通りになったことになる。
国によっては発症後1週間の空白期間があれば、移動解除し、1月後には再び発症したという例もあるようである。
この16日間の空白期間が意味するところを、感染調査委は詳細に突き止めて貰いたい。それにより、今後の感染予防対策のヒントが明快になるのではないだろうか。
それにしても、現在宮崎県で執られている地域的な移動禁止の解除には、宮崎県の取り組みに口蹄疫に対する認識の甘さが露呈された感は否めない。
発症県であれば、全県的に収束するまで、足並みを揃えて対応すべきではないだろうか。発症地域から発症がでないとしても、隣市で発症状態にあれば、人の動きを考慮する限り県内が安全である補償はない。
隣県では、発症していないにもかかわらず、移動制限を解除していない対応がある。
発症県には、それ以上の慎重な対応があってしかるべきであろう。