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牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

格付けデータの提供

2010-03-16 19:42:48 | 予防治療



独立行政法人家畜改良センターなどが取りまとめた「枝肉成績とりまとめ」(平成20年度)によると、残念なことに、提供データ数が黒毛和種の全国と畜数の半数にも達していない。
と畜場により、格付けを実施していないケースがあり、提供数が100%満たされることはないが、生産者からの自発的な提供が望まれる。
当該データ数が多いほど分析結果が信頼性のある参考資料となるはずである。
そのことで、将来の和牛改良の指針となるはずでもある。
自らの成果を高めるためにも、データの提供はマイナスとなることはないと判断している。
分析結果の詳細でドラマチックな数値が掲載されていてもその基本となるデータ数が数頭というものもあり、ある程度の目安にはなるが、信頼のおける結果としては採用しがたい。
5等級率が100%で、上物率も100%という項目があり、その頭数はと目をこらせば、僅か2頭とある。
数字のマジックに拐かされそうである。
分析内容には、かなりの手間が要されているだけに、より充実した分析結果を求めるために、データの提供を望みたいものである。
データーの提供には、些少の金子と取りまとめられた冊子が提供される。

今冬は猪などが現れない

2010-01-19 23:13:03 | 予防治療


今冬は、写真のような猪や鹿が現れていない。
1年前は、とくに猪の集団来襲が賑やかであった。
5~6頭のうり坊も良く現れたが、今年は今のところ皆無である。
今年は、畜舎の周囲にある樫の木には、実が鈴なりで、むしろに広げたみたいに落ちこぼれていた。
恐らく、深い山などの木々の実が豊作で、里に出てくる必要がなかったのであろうかと想像を巡らしている。
昨年は、これらが夜間に来襲するため、仕上げ期の肥育牛が房外の侵入獣などに興奮して飛び跳ね、心停止した例が2頭あった。
それだけではなく、閉じたはずの通路の隙間から入り込み、給与のため準備していた稲わらを踏み散らし糞尿で汚され、使い物に出来ない例も多々あった。
酷い時には、配合飼料を満載したトップカーの荷台を壊すこともあった。
通路の壁柵を修理しても考えられないほどの猪力で潰される有様であった。
今年は、それらも皆無であり、山々の本来の営みが正常であることの重要性を具に味わった次第である。




天満宮の牛

2010-01-08 22:08:11 | 予防治療





三が日、京都北野天満宮に家族で初詣参拝した。
噂通り狭い参道は、参拝者で身動きできないほどの賑わいであった。
天満宮は牛馬が祀られていることでも知られている。
家族そっちのけで、参道脇の牛の銅像を探し回り、触手し健康や暮らしの安寧を祈願した。
普段から狭い参道の両側には、様々な出店が所狭しと並んでおり、牛像を探すのに苦慮したほどであった。
幾つかの牛像を探し出したが、歌舞伎にでも出てきそうな雰囲気の銅像ばかりであったが、主立ったものを貼り付けて見た。






10数年前、太宰府天満宮へ行ったことがあるが、何処の天満宮は梅と牛がトレードマークとされているようであった。
参拝者は、牛像に触り捲り、自らの幸運を願っているようで、像の表面は満面無く磨きが掛かり光沢を表し、その神々しい光りが人々を引き寄せているかのようでもあった。
それにしても、人間の強欲の現れに牛様は”傍迷惑!”と言わんばかりである。




この牛像の臀部には、文政二年(1819)作と有り、最も古い作と思われるが、背は抜けるように薄いが、後躯の豊満さには牛屋としては惚れ惚れする形状で、思わずお尻を平手で撫でてしまった。





この像は、近々に献上された感のある子牛像であった。
何の意図で子牛なのかはサダかではないが、子ども達の気を惹きたいためであろうかと想像を巡らせながら撮った次第である。

東風吹かば思いよこせよ梅の花 主なしとて春を忘るな



迎春

2010-01-04 19:21:46 | 予防治療



低温下の新年であった。
身の引き締まる思いが牛飼いを奮い立たせてくれる。
牛舎を見回れば、写真のように牛たちは、2頭並んで何れのマスも雑煮でも食べているかのように勢い込みながら食い込んでいて、まずまずでもしかしたらの幸運を予感させるような迎春であった。
意外と寅年は、願いが達成できるかもと、牛トラ頼みの新年が始まった。

おめでとうございます

2009-12-31 23:24:32 | 予防治療



皆様新年明けましておめでとうございます。
皆様には、素晴らしい迎春のことと存じます。
皆様にとって、今年が幸運の一年でありますよう祈念致します。
昨年は格別お世話になり有難うございました。
今年もよろしくお願い致します。

2010.1.1


kuroiusiです。
牛も牛飼いも今年こそはとがんばりましょう。

丑年に期待したけれど

2009-12-27 17:51:53 | 予防治療



いよいよ丑年の年の瀬、今年は丑年にあやかり期待していた和牛関係者や経営者は少なからずおられたことであろう。
しかし、この一年は、丑年であって牛年では無かった。
特に肥育関係者にとっては、かなり厳しい結果であった。
多くの関係者には、この厳しさの要因が何であったかを検証してその対策をしっかりと立てて、しかるべき新年に向かって対処したいと心積もりされていることであろう。
筆者も同様であり、それらの主な要因を列挙すれば、①自らの肥育成績が今一であった。②高価な素牛が影響した。③枝肉相場が下落した。④飼料や燃料の高騰が影響したなどであった。
大方は②と③と④の影響が大きかったと聞くが、筆者はその全ては①の結果次第であったと自己分析している。
肥育成績がそこそこであったというのでは、従来からの現状維持であって、改善ではない。
現状維持が経営的に如何に脆いかを今年の例から大方が学習されたはずである。
往々にして、外的要因が経営を圧迫していると判断しがちであるが、そのことの改善は行政や市場に委ねるしかないのが現状である。
シビアに分析するならば、自らの肥育技術や経営の方針に非はないかが、大きな要因となっているのは動かしようのない現実であり、それを認めずして経営の改善はあり得ないはずである。
今、筆者もそれを自戒し、新情報の収集と基本的な飼育技術の確立に、改めて取り組もうとしている。

さて、今年1年、皆様には大変お世話になりました。心より厚く御礼申し上げます。来るべき新年もよろしくお願い致します。
皆様には、より佳き新年をお迎えください。




牛の背で遊ぶ

2009-12-16 19:53:00 | 予防治療




畜舎が山中にあり、周囲には樫やクヌギなどの大木が生息しているために、烏たちにとっては、避難場所であったり、寝床であったり、休息場所として格好な環境となっている。
そのために、畜舎の餌をターゲットに飛来する。
そのついでに、牛たちに悪さをする。
写真は、牛の背中で、カラスが被毛を抜いて遊んだ後の様子である。
この様に毛を抜いてくれることが、牛には心地よいようである。
その様なことで遊ばせているうちはよいが、その内に、露出した牛肌をつつき始める。
それも、決まったように出荷前の牛の背腰上であって、酷い時には、直径7~8cmの穴を開けてしまう。
その結果ロースにアタリである。
様々な対策を取っているが、結果は今一で、烏とのいたちごっこである。
宮崎市場で、ゴムひもで吊り下げ、カラーの丸い輪が縦に繋がり、くるくる回ることで烏を威嚇する小具を買ってきて畜舎に吊り下げた。
3日めになるが、今のところ敬遠して寄りついていないが、いつまで続くかタカをくくっているところである。

長距離輸送で牛も疲れる

2009-12-14 19:16:28 | 予防治療



宮崎中央市場から素牛1車が到着した。
いつものことであるが、およそ半日かけてのトラック輸送であるため、荷台は牛の糞尿のために汚泥状態となる。
そのため、10桁用耳標やセリ終了直後に装着した管理用耳標と体躯全体には、その汚れを写真のように付けてやってくる。
条件が悪化した荷台では、疲れのために仕方なく横になることから、この様に汚れるものと思われる。
導入牛用のマスには、真新しい大鋸屑が敷き詰められているため、10日も経てば、付いた汚れはかなり取れて、見易くなる。
汚れがなかなか取れにくいのが耳標である。
そのために、耳標番号を確認するのが一苦労で、左右の10桁番号や管理番号のどれかを確認している。
積み込み頭数が少なければ差ほどのことはないが、頭数が25頭をこし、しかも長距離輸送となれば、何処の肥育センター等でも同様の経験をされているはずである。

今回の宮崎中央の子牛相場は、平均4万円からの高値であった。
近東北連合共進会肉牛共進会出品牛の60%以上を宮崎県産が占めていることから予測できるが、全国からの購買者で賑わったようである。
今回は特に、今年最後のセリ市であったことと、何処の肥育センターも、年末の出荷頭数増で、畜舎が開いていることから、購買意欲が高まったものと思われる。

新聞報道は慎重に

2009-12-13 12:53:44 | 予防治療
                 困ったことだー



過日の朝日新聞の社会面の最上段にかなり大きな活字で「牛ふん堆肥で生育障害」と読者にはドキッとするような記事が掲載された。
情報源は畜産装置研とある。
牛ふん堆肥で同障害になる仕組みが詳細図入りである。
日本では認可されていない除草剤を使った牧草を摂取した牛ふん堆肥を使用したトマトや菊が同障害を起こしているというものである。
その原因は、牧草に含まれている植物ホルモン系除草剤のクロピラリドであることが草地研の実験等で明らかになったという。
クロピラリドは、人などほ乳類には、無害で欧米等では使用されているが、体内残留が長いとして日本では認可されていないという。
このクロピラリドの被害は06年に5県で9件報告され、以降は確認されていないそうである。
最近の除草剤は、選択制があり、特定の雑草のみに効果がある。
これは、植物ホルモンを制御することでの除草効果であろうことが予想される。

堆肥を生産している施設に於いては、この様な情報は貴重であり、今後の堆肥調整を実施し、販売する中で大いに参考となる。
情報化時代をつくづく実感しているが、軽トラックで堆肥を買いに来た農家の談「あんたんとこの堆肥大丈夫かい?」である。
この様に問いかけてくれる例は、何ら問題ではないが、恐れるのは情報だけで牛ふん堆肥はやばいと感じて貰えることである。
当方では、北米産ではないが、輸入乾草を肥育前期用として利用していて、堆肥生産を行っている。
また当方では、施設園芸農家(野菜や花卉類)による利用頻度が高いこともあり、些か気掛かりである。

情報を正確に流すことには、全く異論はないが、それだけに中途半端な情報は、係る現場では、即刻あらゆる影響を受け易い。
発表を前提として、①今回のケースでも06年以降係る被害が出ていないのは何故かを解明した結果や、②「北米などからの輸入牧草からも」とあるが、その「などからも」の特定された国や地域の詳細や、③乾草の種類は何か、④現在でもその除草剤は使用されているのかいるのかなどについて、全てクリアしてから新聞発表して貰わないと、産業によっては余計な被害を被ることは否定できない。

同発表に当たり、全く無関係の施設等や読者に与える影響などは考慮して貰えたのであろうか。
朝日新聞の本多記者および草地研の関係者には、是非上記4点の内容について詳細なコメントをお願いしたい。

年末セールに期待できるか

2009-12-04 22:04:45 | 予防治療



師走に入り、食肉市場では出荷頭数が増加し、年末年始用の商戦に備えることになる。
当分は、景気回復が見込めないというコメントがテレビやラジオで流される昨今であるが、せめてもの年末商戦だけでも景気よくあって欲しいものである。
景気の低迷時こそ、年末セールでは、低価格で消費量が増加するような店頭企画が望まれる。
円高を反映して輸入肉は、半額セールと値打って盛況のようである。
和牛肉や国産肉にあっては、円高を反映させる術が無く厳しい現状でもある。

今年の決算は、補填金様々であった。
肥育牛1日1頭当たりの管理経費が、前期より30円余り高くなった。
畜舎の建て替えによる建物や付随する設備等の償却分やその後に素牛導入頭数を増やしたり、燃料等や人件費の増額が影響した。
建て替えにより肥育牛を減らしたために、年間飼養頭数つまり算出の分母が減少したためである。
来季は、目下さらに増頭中であるために管理費が多少は減少してくれるはずである。

子牛生産サイドでは、牛肉消費が回復し、枝肉相場が上向きにならないことには、子牛市場価格の上昇も期待できない状況にある。
日本各地で、牛肉消費のためのミートフェアーなどをこまめに企画して貰いたいものである。

余談である。
期待した現政権は、農業の存在価値や内情を把握することなく、数字だけが根拠の事業仕分けで、食糧自給率の改善は明らかに期待薄であろう。
そのこと事態が理解されていないのかも知れない。
日本力の低下は火を見るより明らかで、1票の重さがひしひしと伝わってくるようだ。
よくよく考えてみれば、官僚政治から政治主導へ転換するといい、その美辞麗句に票が集中したが、政治家個々は、農業など一次産業に携わったこともなく、余程のお勉強をものにした政治家でなければ、何が農政なのだと言いたくなる。
情報収集や理屈通りに行かないのが農業であることをどれだけ理解されているだろうか。