くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

胡錦濤政権の現実を垣間見た?

2008年05月30日 | Weblog
自衛隊機派遣見送り。

我が方の拙速、福田政権の対応のまずさはさておき、中国側の出方もこれまた不味かった。中国というのは、外交巧者のようにいわれる。たしかにその一面はあるのだが、同時に時に実に不細工なこともする。今回は後者と言ってよいのではないだろうか。少なくとも、最近良い雰囲気にあった日中関係に水を差したことは間違いない。もっとも、日中関係の改善ないしは胡政権の対日宥和路線に批判的な分子は、ほくそ笑んでいるかもしれないが。

同時に、胡錦濤の中共党、政府、軍における立場というものを我々は垣間見たのかもしれない。かりに胡氏自身の判断で「自衛隊機も含めて」という意向が日本側に伝えられたとすれば、日中関係改善に向けて動いていた同氏としては、しくじったことになる。それは同氏の外政家としての稚拙さを示唆すると同時に、自らの意思決定に党、政府、軍が必ずしも従わないという、同氏の力の限界を露呈したということかもしれないのだ。

かりにそうだとすれば、胡政権の対日政策は、国内の反発によって軌道修正を余儀なくされるという可能性も十分にあるということではないのか。もしそうなるとすれば、それが顕在化するのは、五輪前ではなく後であろう。

日中関係はそうそううまくはいかない。甘い期待など持てば失望は大きい。そもそも今の北京政府との友好を期待すること自体、梅の木に桜の花の咲くのを待ち望むほどに虚しいことなのだ。あの政権の本質は「反日」だ。かりに「親日」的姿勢を見せたとして、それは政戦略の具にしか過ぎまい。その点だけはゆめゆめ忘れてはなるまい。
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