ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

EARTHA KITT

2007年05月13日 | 女性ボーカルK
RCA VICTOR/LMP3062/EARTHA KITT/EARTHA KITT/10inch

アーサ・キットというシンガーは悪女とか言われているらしい(?)。古くから悪女というのはセクシーでキレイなのがお決まりの約束事ですが, 彼女がキレイかどうかは主観が分かれる所でしょう。でも彼女のボーカルがセクシーである事は本アルバムについては間違いないことだと思います。彼女は1928年サウスカロライナ州生まれですが主にフランスでが人気あり数カ国語で歌うらしいのですが、フランス語で歌うのが彼女のヴィブラート唱法と仏語がよくあって魅力を感じます。彼女は1953年にRCAビクターと契約するのですが、その後にトルコ語で歌ったUSKA DARAでデビューして, 仏語で歌ったC'EST SI BONで人気となったのです。本アルバムは彼女のそういう曲を収録したファースト・アルバムではないかと思うのですが未確認です。彼女の声質ですがよく通る美声でヴィブラートを多用します。ジャズ批評で小川正雄氏がチリメンジャコ風ヴィブラートと評されていましたが細かいヴィブラートでまさにチリメンジャコ風かも知れません。聴きモノはやはりA-2のC'EST SI BONでしょう, セクシーな語りを交えながらフランス語の優雅さでも聴かせてくれます。この曲の出来がセクシーな悪女シンガーと評される事になったのだと推測しています。A-4のAVRIL AU PORTUGALも美しい旋律で好きです。B-4のLILAC WINEの最後に含みのある声でウフウフフフ~と笑って本アルバムが終わりますが, この含み笑声も実にセクシーで芸達者振りを発揮しています。英語, 仏語, トルコ語その他の言語でも歌っているのかも知れませんが僕には分かりませんが、色んな言語で歌われた曲を聴くのも楽しいものですね。

収録曲
A面
1, I WANNA BE EVIL
2, C'EST SI BON
3, ANGELITOS NEGROS
4, AVRIL AU PORTUGAL
B面
1, USKA DARA
2, AFRICAN LULLABY
3, MOUNTAIN HIGH-VALLEY LOW
4, LILAC WINE