三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

コクリコ坂から、風にのって

2011-09-28 22:03:20 | 食とレビュー
〈9月18日の食事〉
朝:ピザトースト フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:4種のデリ+五穀米ご飯(さんまのおかず、鶏肉の冷製のおかず、ナスカレー、カボチャとさつまいものサラダ) @Meal&Cafe MUJI 青山店
間食:映画館でラテとポップコーン
夜:バーニャカウダ チキン&チップス サッポロビール @SHINO・大岡山

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待望の、無印カフェで選べるデリご飯。
舌にも身体にも美味しい味、ご馳走様でした!

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「コクリコ坂から」を観てきた。
未見の方のためにも内容を詳しくは書かないが、ホロリとさせられる、いい映画だった。
特に、喪失の記憶のある人にはぐっと来る話だったと思う。

さて、話の本筋とは関係ないところで目に留まったのは、台所道具の数々である。
主人公の女子高生は、炊事担当として下宿を切り盛りしているといった役どころ。
そんな彼女の使う道具の一つ一つが、スローライフを提唱する雑誌に載るような、本格的なものばかりだったんである。

だがしかし、特に素敵な生活とやらを狙ってそうしている訳ではなく。
物語の舞台となった昭和30年代は、単純にそういう道具が活躍していた時代だったのだ。
便利を追及した結果、道具からは見た目にも使うさまにも野暮さは堆積するばかりで、手間隙かかってもちゃんとした道具を使いたい…といった願望は、素敵な生活を夢見ているようにみえて、原点回帰だったのか。
「一周して、キてる」って、これか。
目から鱗の思いである。

その他劇中には、昭和50年代生まれの私にもギリギリ記憶があるような、今は見ない懐かしいものが溢れていた。
蝿とり紙とか、駅員さんが切符を切ってくれる改札だとか。
蝿とり紙、子どもの頃は食卓の天井からぶら下がっていたなあ。
取り替えるのを不精していると、粘着部分が飽和を迎えて、取れた蝿が落ちてくるんだよね(汚い話ですみません)。
いつの間にかそうそう蝿を見なくなり、これまたいつの間にか天井からは蝿とり紙は消えたのであった。

懐古的な作品にぐっとくるようになったのは、三十路を超えたという証拠なのだろうな。
ツイッターで90年代の曲の映像がリンクされると、好きな曲でもそうでもなくても飛び付いちゃうもんな。
この先、次は何に鼻がツンとくるのか。
楽しみなような、恐ろしいような。