我が家の近くには総合病院があり、
急病のときでも救急外来で診察していただけたので、
これまでずいぶんお世話になりました。
しかし、現在医師不足が問題になっているように、
こちらでも産婦人科や整形外科が閉鎖され、
今年になってからは内科も紹介のみ、と、だんだん縮小されていきます。
頼りにしていただけに、この先どうなっていくのかとても不安です。
さて、義父が何度か入院したのもこの病院でした。
脳梗塞で退院した後も、各科の定期健診以外に
体調を崩すたびにしょっちゅう受診していました。
どの看護婦さんもとても忙しそうですが、
親切に接してくださり、いつも頭の下がる思いでした。
以前にも書きましたが、車椅子からベッドへの移動など、
ひとりでひょいっとされるんですよね。
一見、簡単そうですが、やってみるとこれがけっこう難しい。
看護婦さんの仕事を間近で見ていると、
仕事とはいえ、精神的にも体力的にも大変だなあ、と痛感します。
食欲がなくなってからは、受診のつどに点滴をしてもらいました。
しかし、体力が落ちてからは、通院に車に乗せるのさえ大変で、
義母、主人、私の3人がかりでした。
どうにも乗せられず困っているとき、介護タクシーを教えていただき、
なんとか病院へ行くことができました。
しかし、このまま通院を続けるのは、本人にとっても、
私たち家族にとってもかなりの負担です。
それで、自宅に往診していただける病院を紹介してもらったらどうだろう
ということで、一度担当の先生に相談してみることにしました。
実は、その先生というのは心臓が専門の先生。
義父がずっと看ていただいていた先生が春に移動になり、
義母が自分の担当の先生にかえてもらうよう頼んだのだそうです。
しかし、先生にしたら義父の症状は専門外なわけです。
義父が食べ物を飲み込むことが困難になってきたから
自宅でなんとかしたいと相談しても、
まず消化器科の先生に看てもらわないとなんとも言えない、
とおっしゃいます。
病院へ連れて来るのがもう大変なんです、と訴えたのですが、
先生の方も、どこが悪いのか診ないことにはどうにもできない、
家族ならおんぶしてでも連れてこなあかんやろ、とおっしゃいます。
医師には医師の見解があり、家族には家族の事情があるわけですね。
とりあえず、消化器専門の先生に予約して、
後日診ていただくことにしました。
当日、なんとか義父を病院へ連れて行き診察を受けました。
先生が言われるには、胃カメラの検査をして、
消化器に異常がなければ紹介するとのことでした。
・・・できれば、診察と検査と一度ですませてほしかったのですけど(涙)
それが5月の連休の前のこと。
連休の合間になんとか検査の予約をいれ、介護タクシーも予約しました。
しかし、当日になって、義父が車椅子にすら乗れなくなったのです。
緊張からか、身体がつっぱってしまって身体がどうにも動きません。
ベッドから車椅子に乗せるのに、タクシーの運転手さんにも
手伝ってもらいましたが、義父もパニックになっていたのでしょうか。
身体を動かすのをこわがって、ベッドの柵から手を離しません。
体力のおちた義父の、どこにこんな力があるのだろう、
と思うくらい必死で握っています。
なんとか指を1本1本離し、汗だくで車椅子に移動させたら、
今度は腰を曲げて普通に坐ることができません。
なんとかずり落ちないようにだけして、
介護タクシーで病院へと急ぎました。
この調子で胃カメラの検査ができるのだろうか、と不安だったのですが、
案の定、検査の前に飲む薬がほとんど飲めません。
検査のときは出てくださいと言われたので、義母と外で待っていました。
液体すら飲み込むことができなかったのに、
胃カメラの管は入ったのでしょうか・・・。
検査の結果、消化器に異常はないとのこと。
缶に入った栄養ドリンクを出してもらい、
往診してくださる病院の紹介状を頼んで帰りました。やれやれ。
あとになって義母から、心配だから入院させてもらえないか
先生に頼んだけれど断られた、という話を聞きました。
以前なら、一晩入院して様子をみましょうか、などと言ってもらえたのですが、
今では簡単に入院もさせてもらえないようです。
病院の紹介状は連休明けに取りに来てください、と言うことでしたが、
正直言って、この連休が持ちこたえれるか不安を感じていました。
連休には、親戚も何人かお見舞に来られました。
義父の意識はしっかりしていたので、
久しぶりに会う親戚の顔もよく覚えていてうれしそうでした。
なんとか無事連休も過ぎ、明日紹介状をもらいに行くという前の晩のこと。
義母から電話がありました。
(このころになると、夜の電話はどきっとします)
もう薬も飲み込めず苦しがっているけど、どうしよう、と
義母も涙ぐんでいます。
すぐに、主人と様子を見に行きました。
口の中に薬が残ったままで、しかも、痰がからんで苦しそうです。
薬を取り出し、痰を吸引し、わずかでも水分をとらせ・・・。
もう、それくらいしかできることはありません。
「明日、紹介状をもらってくるから、往診に来てもらえるよ」
と、励ましはするものの、この夜、初めて
もう、だめかもしれない、と思ったのでした・・・。
急病のときでも救急外来で診察していただけたので、
これまでずいぶんお世話になりました。
しかし、現在医師不足が問題になっているように、
こちらでも産婦人科や整形外科が閉鎖され、
今年になってからは内科も紹介のみ、と、だんだん縮小されていきます。
頼りにしていただけに、この先どうなっていくのかとても不安です。
さて、義父が何度か入院したのもこの病院でした。
脳梗塞で退院した後も、各科の定期健診以外に
体調を崩すたびにしょっちゅう受診していました。
どの看護婦さんもとても忙しそうですが、
親切に接してくださり、いつも頭の下がる思いでした。
以前にも書きましたが、車椅子からベッドへの移動など、
ひとりでひょいっとされるんですよね。
一見、簡単そうですが、やってみるとこれがけっこう難しい。
看護婦さんの仕事を間近で見ていると、
仕事とはいえ、精神的にも体力的にも大変だなあ、と痛感します。
食欲がなくなってからは、受診のつどに点滴をしてもらいました。
しかし、体力が落ちてからは、通院に車に乗せるのさえ大変で、
義母、主人、私の3人がかりでした。
どうにも乗せられず困っているとき、介護タクシーを教えていただき、
なんとか病院へ行くことができました。
しかし、このまま通院を続けるのは、本人にとっても、
私たち家族にとってもかなりの負担です。
それで、自宅に往診していただける病院を紹介してもらったらどうだろう
ということで、一度担当の先生に相談してみることにしました。
実は、その先生というのは心臓が専門の先生。
義父がずっと看ていただいていた先生が春に移動になり、
義母が自分の担当の先生にかえてもらうよう頼んだのだそうです。
しかし、先生にしたら義父の症状は専門外なわけです。
義父が食べ物を飲み込むことが困難になってきたから
自宅でなんとかしたいと相談しても、
まず消化器科の先生に看てもらわないとなんとも言えない、
とおっしゃいます。
病院へ連れて来るのがもう大変なんです、と訴えたのですが、
先生の方も、どこが悪いのか診ないことにはどうにもできない、
家族ならおんぶしてでも連れてこなあかんやろ、とおっしゃいます。
医師には医師の見解があり、家族には家族の事情があるわけですね。
とりあえず、消化器専門の先生に予約して、
後日診ていただくことにしました。
当日、なんとか義父を病院へ連れて行き診察を受けました。
先生が言われるには、胃カメラの検査をして、
消化器に異常がなければ紹介するとのことでした。
・・・できれば、診察と検査と一度ですませてほしかったのですけど(涙)
それが5月の連休の前のこと。
連休の合間になんとか検査の予約をいれ、介護タクシーも予約しました。
しかし、当日になって、義父が車椅子にすら乗れなくなったのです。
緊張からか、身体がつっぱってしまって身体がどうにも動きません。
ベッドから車椅子に乗せるのに、タクシーの運転手さんにも
手伝ってもらいましたが、義父もパニックになっていたのでしょうか。
身体を動かすのをこわがって、ベッドの柵から手を離しません。
体力のおちた義父の、どこにこんな力があるのだろう、
と思うくらい必死で握っています。
なんとか指を1本1本離し、汗だくで車椅子に移動させたら、
今度は腰を曲げて普通に坐ることができません。
なんとかずり落ちないようにだけして、
介護タクシーで病院へと急ぎました。
この調子で胃カメラの検査ができるのだろうか、と不安だったのですが、
案の定、検査の前に飲む薬がほとんど飲めません。
検査のときは出てくださいと言われたので、義母と外で待っていました。
液体すら飲み込むことができなかったのに、
胃カメラの管は入ったのでしょうか・・・。
検査の結果、消化器に異常はないとのこと。
缶に入った栄養ドリンクを出してもらい、
往診してくださる病院の紹介状を頼んで帰りました。やれやれ。
あとになって義母から、心配だから入院させてもらえないか
先生に頼んだけれど断られた、という話を聞きました。
以前なら、一晩入院して様子をみましょうか、などと言ってもらえたのですが、
今では簡単に入院もさせてもらえないようです。
病院の紹介状は連休明けに取りに来てください、と言うことでしたが、
正直言って、この連休が持ちこたえれるか不安を感じていました。
連休には、親戚も何人かお見舞に来られました。
義父の意識はしっかりしていたので、
久しぶりに会う親戚の顔もよく覚えていてうれしそうでした。
なんとか無事連休も過ぎ、明日紹介状をもらいに行くという前の晩のこと。
義母から電話がありました。
(このころになると、夜の電話はどきっとします)
もう薬も飲み込めず苦しがっているけど、どうしよう、と
義母も涙ぐんでいます。
すぐに、主人と様子を見に行きました。
口の中に薬が残ったままで、しかも、痰がからんで苦しそうです。
薬を取り出し、痰を吸引し、わずかでも水分をとらせ・・・。
もう、それくらいしかできることはありません。
「明日、紹介状をもらってくるから、往診に来てもらえるよ」
と、励ましはするものの、この夜、初めて
もう、だめかもしれない、と思ったのでした・・・。
こちらのほうにコメント、ありがとうございます。
私の住むところは、田舎のわりに総合病院がたくさんあって安心していたのですが、医師が辞めて閉鎖の状態に陥ったり、科によって休診になったりして医師不足を身近に痛感します。
義父の場合、義母がしっかり介護してくれていたので自宅でなんとかやれましたが、それも長期になればどうなっていたかわかりません。
義母や、実家の両親に介護が必要になったとき(あまり考えたくありませんが)、どうなるのかと思うと不安です。
将来、子どもたちにはこんな苦労させたくないし、せめて元気なじいさん、ばあさんを目指したいものですね~
ご家族やご本人は本当に大変だとお察し致しますが、義父様は、ご家族に囲まれて療養生活を続けられて、今時、ある意味では幸せな方とも思えます。大変でしょうが、しっかり面倒を見てあげて下さいね。
パソコンも私も調子がわるく、なかなか更新できませんでした。
ウチのパソコン、暑さ・寒さに弱いのは知っていましたが、
梅雨時も苦手なのだとわかりました(笑)
頼みの病院がすぐに診てもらえなかったり、ベッド数が減らされたり。
高齢者だけでなく、私たちも将来どうなるのか不安です。
それにしても、病院通いは本当に疲れました。
義母とふたりで行ってたのにも関わらず、です。
こういうことは実際経験してみないとわからないものだ、と
つくづく思いました。
昔は何かあると、近所のお医者様がかけつけてくれたものですけどねえ・・・。
大変に辛い日々の事を書いて頂いて、ありがとうございます。
私も義父が病院に通うようになって、それまで懐いていた『病院の在りかた』と現実のシステムとの大きな違いに驚きました。
状況は一人一人異なると思いますが、様々な事例を知ることも大切なのだ、と思いました。