約20年前に、フランス人と居酒屋のようなところでの会話だったが、その当時より、すでにフランスでは、イスラム教信者との確執は国内問題であった。国内人口の10%程度占めるようなことを言っていたと思うし、日常の生活上のトラブルやデモ、待遇をめぐる対立などがあるように聞いたと記憶している。最近は、失業の問題と相まって、さらに一層、深刻になっているようだ。
朝鮮、ベトナム、イラクと、戦争をおっぱじめるものの、終了にあたっては中途退席のごとく、国内の不安定さを治めることができず、放り投げだしていっているように映る。イラクにおいても、半端な状態での撤退によって、現在、北部にイスラム国なるものが占めるような勢力図をもたらしてしまった。サダムフセインも国内で専制君主がごとく、ふるまっていたようだが、現時点での結果からだけ見れば、横暴を極める専制統治者が交替しただけで、安泰な体制には道遠しにちがいない。