いづみ荘の夕食の献立は12品。また、1品ずつの内容が質・量ともに充実していて正直なところ多少持て余し気味。しかし、それぞれの料理の味わいは深いものがあり、結局のところ余すところなく食べ切ってしまった。
先八寸の中でも、異色は「若布とじゅんさいの土佐仕立て」。海草とスイレン科の水草の芽のぬめりがマッチして、酢仕立ての味にぴったり合っている。椿の葉の添え物が春を演出。伊東の近くの小室山では、いろいろな種類の椿の花が見られる。
また、竹筒の中は「南京と松の実のすり流し」。カボチャと松の実の味、そして竹の香りのマリアージュが素晴らしい。
また、竹筒の中は「南京と松の実のすり流し」。カボチャと松の実の味、そして竹の香りのマリアージュが素晴らしい。
ゆったりとした部屋で一服し、温泉に…。ほてりを冷まし、湯疲れをとって食事に。いづみ荘は団体のお客はとらず、個人の客だけを対象としている。それだけに、すべてにおける対応が細やかである。食事は、手入れの行き届いた日本庭園を見ながらの懐石料理。隣の客との境には御簾が下げられ、十分な空間が保たれている。客に、この宿のよさを十分に堪能して貰おうとする配慮は徹底している。
窓ガラス越しの写真で、庭の様子がイマイチ不鮮明なのが残念。
窓ガラス越しの写真で、庭の様子がイマイチ不鮮明なのが残念。