゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

東川町に移住の南さん(33)

2009-06-10 18:23:06 | 人物100選

夢は無農薬米作り  技術者から農業研修生

100_7174 24歳のあの時までは、何となくシステムエンジニア(SF)として生きていくのだと思っていた。9年たった。今春、札幌から上川管内東川町に、妻子と移住した南直人さん(33)。農業研修生として新たなスタ-トを切った。夢は稲作農家。しかも無農薬で作りたいと思っている。同管内東神楽町で生まれ育った。両親は兼業農家。高専を出て、SEとして都会で職を得ていた息子の転身、「なんで今更」と反対された。南さんの決意は翻らなかったが、親の思いも分かるという。幼いころ、靴下は穴だらけ。縫って閉じていたため、「ゴテゴテに固かった。裕福な暮らしではなかった」(南さん)。自分たちも食べていけるようになるのは大変だろう。でも、1歳の長男天地ちゃんに、この手で作ったものを残してやりたい。南さんもまた、親としての思いがある。転機は24歳の晩秋。取引先に向かうべく、車で支笏湖沿いの小雨ぱらつく道路を走っていた。わだちにハンドルを取られ、車が横向きに。対向車が見え、慌ててハンドルを切った。衝突は回避。最終的に車は横に倒立した状態になり、バタンと倒れた。車体はペシャンコにつぶれたものの、脱出でき、軽いむち打ち程度で済んだ。「と゜うして助かったのか。自分が生かされた理由がきっとある」。直後から自問自答するようになった。今のSEの仕事ではない何か。理由探しが始まった。気持ちは、命や食べ物など、農業に徐々に傾いていった。夢の一歩は昨年3月。札幌市内の自然食品店が運営する農場に、約1年の研修生として飛び込んだ。収入はSE時代と比べ半減したが、妻の貴子さん(38)はむしろ「あなたのやりたい仕事をして」と背中を押してくれたという。この手で土を耕し、収穫する楽しさ。旬のモノって巧いなあ。一見当たり前の喜びを、身をもって知った。新規就農の決意はますます固まった。東川町に来たのは、水の良さ、コメのうまさにほれたから。研修先の同町西町7、松家農園で有機栽培のコメをはじめ、野菜、花など幅広く学ぶ。松家源一代表(60)は「これからの農業は、付加価値のある農作物を、どう市場につなげるかを見据えなくては」が持論。だから「既存の農家にない感性を持った若い南さんに期待している」と話す。研修3日目。旭岳を背後に、真新しい作業服姿の南さんがいた。花卉のハウスを張ったり、野菜苗のポットに土を盛ったり-。命題をどう達成するか考え、組み立てる作業は「SEも同じかも」。この先、就農にたどり着けるか、不安がないといえばうそになる。でも、一歩一歩やるだけだ。間もなく、コメ作りの最初、種もみの浸水作業が始まる。

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