゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

鉄道員(ぽっぽや)「上川管内南富良野町」

2007-09-25 14:00:00 | 映画

鉄道員(ぽっぽや) 鉄道員(ぽっぽや)
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2001-12-07

000_0443 健さが、南富良野にやってくる・・。この一報が                            上川管内南富良野町の町役場に入ったのは、                            1998年秋のことだった。町の中心部、JR幾寅                           駅周辺でのロケを希望する旨の依頼書を、プロ                            デュ-サ-が届け出た日である。

「驚きましたよ。それまでCМの撮影があったくらいで、町がテレビド                           や映画のロケ地に使われた記憶がありませんでしたから」と

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話すのは、当時、町役場の振興課広報統計係長                          だった山田和彦さん。ましてや主演は大スタ-高                          倉健。驚いたのも無理はない。ではなぜ、数ある                          駅の中から幾寅駅に白羽の矢がたったのか。                            「カメラマンの推薦だったと聞きました。撮影条件に合う駅を探して、               その年の春から、個人的に道内各地の駅を回られていたそうです」

駅舎の建物が木造で、古いまま生かされていたことと、周囲に撮                            影の支障になる高い建物がなかったこと。さらにホ-ムから改札                             まで階段を数段降りるという造りが、名カメラマンとして鳴らす木村                           に、幾寅駅を選ばせたのだ。本格的にスタッフが南富良野入りした                           のは、99年1月半ぱの厳寒期。約2週間のロケだった。町の広報                            用の写真撮影と、炊き出しの手伝いに、山田さんも連日、現場に                             通った。健さんの第一印象を「背筋がピンと伸びていて、六十代後                            半という年齢を少しも感じさせない。若若しさがなんといっても格好                            よかった」と山田さんは振り返る。作品中でも、雪のホ-ムに征服                            姿でたたずむ高倉健は、凛として美しい。「ただ立つだけで絵にな                            る俳優」は、今の日本にそういない。それが頑なまでに鉄道員とし                            て自分の生き方を貫く音松の姿と、見事なまでに重なったのだ。                             今も役場に保管されている当時の炊き出し献立表には、「豚汁」                            「雑煮」「甘酒」といった、冬ならではの温かいメニュ-が並ぶ。中                             でも健さんが大のお気に入りだったのが「イモ団子」。控え室に                              ホットプレ-トを据え、焼きたてをおいしそうに食べたという。エキ                             ストラ出演を含め、撮影の陰には町を挙げての協力があった。とこ                             ろで、今回の取材行を計画した際、「JRで行かなければ」という思                            いが私の頭をよぎった。駅と鉄道が主役の作品の取材に車で向か                            うのは、なんだか違う気がしたのだ。富良野から各駅停車のワンマ                            ン列車に乗り、幾寅を目指す。途中、線路の脇で元気よくシカが跳                            ねる様子が見えた。映画の中にも、妻役の大竹しのぶが乙松に                            「子どもができた」と報告する場面を、シカの親子が雪の中から見つ                           めているカットがある。それを追体験したような気持ちだった。ホ-ム                           を降りると、看板には「ようこそ幌舞駅へ」。駅舎内には撮影に使わ                           れた小道具や衣装などが展示され、テレビに「鉄道員」の映像が                             流されていた。駅を一歩出ると、奈良岡朋子演じる女店主が営ん                             でいた「だるま食堂」ほか、セットに使用された建物がそのまま残                             され、観光スポットとなっている。駅周辺は映画そのままの空気が                            色濃く漂う。冬に訪れればなおのこと、劇中に入り込むような気分                            になるだろう。そして、いないと分かっていてもつい、目の端でホ-                            ムに立つ健さんの姿を探してしまうに違いない。                                      (矢代真紀・NPO法人「北の映像ミュ-ジアム」推進協議会)

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