新潟大学大学院医学部教授阿保徹先生の研究結果の要約です。 高気圧は気圧が天空から地上へ降り注ぐ状況で、低気圧は反対に 地上から天空へ上昇するわけですが、この高気圧状態の時は人は (他の動物も)酸素吸収率が良くなり、結果非常に元気で活動的に 成る。このような時により栄養価の高い例えばピ-ナツなどを少々 多めに食したとき、活性酸素の放出が活発化し内部炎症を引き起 こし、虫垂炎に成りやすいとのことです。活性酸素とは、白血球を 構成している顆粒球とリンパ球のうち、顆粒球は非常に短命で、 二、三日で死滅するがその時に活性酸素を放出し内部破壊をする、 これが老化現象の元と成る。人は活動的な行動をとるとき、交感神 経モ-ド下にあり、顆粒球過多状態になる、そのため更に顆粒球増 強を現出すると、内部破壊が加速する。高気圧のときに虫垂炎の 患者が増える理由。一日の中でも日中、仕事や勉強やスポ-ツ等 活動的な行動をとっている時、緊張(ストレス)を感じながら処理して いく、この時交感神経状況下で顆粒球が増加傾向にあるという。 その後夕食をとるころ緊張感が緩和され、消化機能活動が活発に なり、休息モ-ドへと移行し副交感神経の管理下に入り、リンパ球 が体内をパトロ-ル、顆粒球が処理しきれない超微細のウイルス等 を処理またガン細胞の芽を摘み取ったりを、睡眠時間帯に健康な体 を維持するべき、活動してくれている。このリンパ球が出動したとき、 初めて免疫の抗体が出来、同じ細菌の侵入を阻止する。この一日 の行動で、働き過ぎ等の緊張状態が慢性化すると、顆粒球過多タ イプになり、リンパ球不足による生活習慣病やガン細胞に犯されや すいとのことです。反対にリンパ球が少々多いタイプはアレルギ- 体質ではあるが、おっとりとしていて長寿の傾向にあるとのことです。
一年を通して、体調の変異を考察すると、最もベストの時期は当然 天高く馬肥ゆると言われる秋の気候が心地よく、秋晴れの続く高 気圧の下での酸素が濃い状態で、活力は充実し温度は快適で、 最も免疫力もアップした時期のようです。反対にじとじと雨の降り 続く梅雨どきや、寒冷地での雪の降り続くときなどはかなり気分が 落ち込みます。春先や秋口は天気の変化が著しい時期です。この 時期は気管支ぜん息や偏頭痛、神経痛、さらにはうつ病といった 疾患が現れやすく、特に低気圧が接近してくると顕著になります。 人間にとって、暑さや寒さ、湿気、気圧の変化はかなりのストレス となりうるということです。もちろん、身体にはそれなりの適応力が あります。ただ日本の国土は四季のおりなす、微妙な変化があり、 これに適応した体力を形成しているようです。だが最近の住環境の 快適さが逆に適応力を阻害し、疾患のある人たちの抵抗力を弱め、 自律神経系と関連するぜん息などの病気は、気圧などに対して、 防衛的に過剰反応を起こしてしまう。エアコンなどの使用方法も、 賢い使い方を選択して、体の微妙な調整能力を眠らせない程度に、 住環境、労働環境を整えて、うまくバランスを取ることが寛容なよう です。