何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

ボイラーのパワーアップをしてみたい

2016-01-16 21:11:05 | エンジン工作

2016/01/15 (金曜日) 晴れ


いろいろ改良を加えて工作したV型4気筒スチームエンジンも1Wのパワーしか出ない・・・・
いや、「出ない」というよりは「出せない」というのが合っているかもしれない。
スチームエンジンはボイラーが発生した蒸気で駆動される。(当たり前か・・・)
だからパワーはボイラーとエンジンの共同作業で生み出されるのだ。
エンジンばかりが優秀でもボイラーだけが力持ちでもダメなんだ。
だけど、強力なボイラーがあればダメなエンジンでも力を出してくれそうな気もする。
例えばボイラーから10Wのパワーをもらって1Wの発電をしているエンジンがあったとすると、
ボイラーから20Wをもらえば1.5Wぐらいは発電しそうに思える。
改良型V4エンジンも、ボイラーに蒸気を溜めて圧力を上げて一気に回せば2W以上を発電するし、
ボートに載せても少しは早く走る。
そうだ! ボイラーを強力にしてみよう。
バーナーを2つにすれば二倍の熱を出して、圧力も二倍になるかもね!?




↓ ボートから降ろしたボイラー。


↓ 久しぶりの分解だ。





↓ バーナーは空缶を利用して作った。 燃焼面は直径45mmの円形で、ガス孔は0.8mmだ。



これと同じバーナーを作って2個並べて燃やせば今の2倍の熱が出るはずだ。
もっとも増えた分が同じようにパワーを増やすかはわからないが、今までより力強くなることは
間違いないだろう。
だけどこの狭い燃焼室にはこのバーナーを2個は置けない。
狭い場所に並べて置くには「棒状(パイプ状)」のバーナーが適している。
まだ、こういうタイプのバーナーは作ったことはないが、工作友人や諸先輩のアドバイスを受ければ
何とか作れるだろう・・・・・・

というわけで、アドバイスを受けたり見様見真似で棒状(パイプ状)バーナーを作ってみた。


↓ いきなり大きな穴は開けられない。 最初は0.8mmの孔を(たったの)1列に9個を2列分、開けた。 



ガス噴出孔(0.3mm)は現用のものを借用して間に合わせた。
そして恐る恐る点火してみた。




↓ ガスは戸外の空気が流れているところではそれほど怖いものではない。 慎重に扱えばかなり安全だ。



↓ 炎は細長く伸びて、ガスの量を増やすと飛び跳ねて消えてしまう。 0.8mmの孔では小さ過ぎるのかも



↓ ガス孔を1mmに広げた。



↓ 前よりは炎が太くなってきた。 まだガス量を増やすと暴れて消えてしまう。





↓ ガス孔を1.5mmに広げた。 前よりは送り込むガス量を増やすことができた。



バーナーの大体の様子がわかってきた。
ボンベのバルブを開いてガスを送り込むのだが、ガスを多く送り込むとガス噴出孔(0.3mm)から
噴出すガスの速度が速くなって空気穴から多くの空気を引き込んでバーナー筒に流れ込み内部の圧力が
上がるのだろう。 その圧力でバーナー面の小さなガス孔から噴出すガスは、ガスが燃焼する速度よりも
早く噴出して炎がどんどん上昇してしまうのだろう。
その結果燃焼は安定せず、消火してしまうのではないか?

筒内の圧力を下げるにはガス孔を大きくするか、ガス孔の数を増やすかだ。
ガス孔は以前の実験で、あまり大きくして、逆火現象が発生したことがあるので危険だ。
そこでガス孔の数を増やすことにした。
テストをしながら孔の数を増やして最終的には5列に82個の孔を開けた。




この棒状バーナーの燃焼の様子を動画でご覧ください。




これで棒状バーナーの作り方の目鼻がついた。
火力アップは棒状バーナーを2基並べて燃焼させようと思っている。
そうすれば燃焼するガスの量が2倍になって火力も2倍になるはずだ。(ホントかな?)
そのためにもう一つ棒状バーナーを作らなくてはならない。
今回はガス孔にはφ1.5mmの丸孔を開けたが、次は細い切込みを入れた型式にしてみようと考えている。

                               ( 続く )
コメント (2)
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