古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

肥満減量薬の闇・・

2023-09-08 09:14:48 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

高度肥満の方々。
具体的には、BMIという (体重Kg)÷(身長m)² の数字が
35を超える方々で、身長にもよりますが、100㎏を超える人が多いですね。

糖尿病を合併していれば、GLP-1受容体作動薬だったり
SGLT2阻害薬といった糖尿病の治療薬を併用して
多少なりとも減量することができますが

高度肥満であっても、糖尿病を合併していない、単純性肥満(疾患という概念は今のところありません)
の方々の減量は、なかなか難しい状態でした。

そこで単純性肥満の方には 保険に通ってはいないものの 上記の糖尿病の治療薬を
自費(闇)で使用することで 減量がおこなわれています。 

上記の糖尿病の治療薬は低血糖にはなりにくいとは言われていますが
もともとは血糖降下薬ですから、糖尿病ではない人については
低血糖について、注意喚起を強めに行わなければなりません。
 
いつかは不明ですが、近い将来 高度肥満(ただし、高血圧か脂質異常は必要)の
方に対しては、自費(闇)で行われていた糖尿病治療薬を
保険(表)で使用することが出来るようになる予定です。

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ウゴービ
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/202304/579270.html

【新薬】セマグルチド(ウゴービ)
抗肥満薬として承認されたGLP-1受容体作動薬
2023/04/14
北村 正樹=医薬情報アドバイザー
医薬品
肥満症治療薬
GLP-1受容体作動薬
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 2023年3月27日、肥満症治療薬のセマグルチド(遺伝子組換え)(商品名ウゴービ皮下注0.25mgSD、同皮下注0.5mgSD、同皮下注1.0mgSD、同皮下注1.7mgSD、同皮下注2.4mgSD)の製造販売が承認された。適応は「肥満症(ただし、高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られない次の①②に該当する場合に限る。①BMI≧27kg/m2であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する、②BMI≧35kg/m2)」、用法用量は「成人に週1回0.25mgから投与開始し、4週間の間隔で週1回0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgの順に増量し、以降は週1回2.4mgを皮下注する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する」となっている。

 肥満は、脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態であり、肥満度を表す体格指数(BMI)で、日本では25kg/m2以上、世界保健機関(WHO)では30kg/m2以上を肥満と定義している。そして、肥満があり、肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測され、医学的に減量を必要とする病態を「肥満症」としている。

 肥満症の治療には、食事療法、運動療法および行動療法からなる生活習慣の改善で減量を図るのが基本だが、効果不十分または合併症の改善が認められない場合には、外科療法や薬物療法が行われている。このうち、薬物療法では、1992年から使用されている食欲抑制薬のマジンドール(サノレックス)が使用されているが、BMI≧35kg/ m2の患者のみの使用であること、さらに薬理学的特性として覚醒剤のアンフェタミン類と類似していることから、禁忌となる患者が多く、さらに副作用(依存性など)の問題から、治療選択肢が限られていた。

 セマグルチドは、小腸のL細胞から分泌されるインクレチンホルモンであり、血糖降下作用のほか、中枢における摂食抑制作用を有するグルカゴン様ペプチド(GLP)-1と94%のアミノ酸配列の相同性を有するヒトGLP-1アナログであり、GLP-1受容体を介して脳の食欲調節機構に対して作用することなどにより、肥満症患者に対する体重減少効果を発揮するGLP-1受容体作動薬である。また、アルブミンと結合して代謝による分解の遅延および腎クリアランスの低下を示すと考えられており、さらに、アミノ酸置換によりジぺプチジルペプチターゼ(DPP)-4による分解に対して抵抗性を示すことで作用が持続する。なお、ウゴービと同一成分の薬剤には、週1回投与の注射製剤(オゼンピック)および1日1回投与の経口製剤(リベルサス)が既に「2型糖尿病」の効能・効果で使用されている。また、ウゴービは、固定注射針付きシリンジを注入器にセットした単回使用のコンビネーション製品となっている。

 日本人を含む肥満症患者を対象とした国際共同第III相試験(東アジア第III相試験)および2つの国際共同第III相試験の68週間の臨床成績から、同薬の有効性および安全性が確認された。海外では、23年3月時点、米国、デンマーク、ノルウェーで発売されている。

 副作用として、主なものは食欲減退、頭痛、悪心、下痢、嘔吐、便秘、消化不良、おくび、腹痛、腹部膨満(各5%以上)などであり、重大なものは急性膵炎(0.1%)が報告されており、低血糖、胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸の可能性があるので十分注意する必要がある。

 薬剤使用に際して、下記の事項についても留意しておかなければならない。

●患者の選択では、あらかじめ肥満症治療の基本である食事療法・運動療法を行っても、十分な効果が得られない場合で、食事療法・運動療法を継続しながら薬物治療の対象として適切と判断された患者のみを対象とすること。肥満に関連する健康障害は、臨床試験に組み入れられた患者背景を参考に判断すること(添付文書「臨床成績」の項を参照)

●週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。また、胃腸障害等の発現により忍容性が得られない場合は減量または漸増の延期を検討すること

●投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が2日間(48時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。また、次回投与までの期間が2日間(48時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも3日間(72 時間)以上間隔を空けること

●医薬品リスク管理計画書(RMP)では、重要な潜在的リスクとして「甲状腺髄様癌(甲状腺C細胞腫瘍)」「急性膵炎」「膵癌」「腸閉塞」「インスリン中止に伴う糖尿病ケトアシドーシスを含む高血糖」「糖尿病網膜症関連事象」「急性胆道系疾患」「胚・胎児毒性」が挙げられている

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しかし。。

世の中には摂食障害(拒食症)と言って、
痩せることに非常に関心を持っている方がおられます。

摂食障害
https://www.pref.kyoto.jp/health/health/health05_c.html

女性に多いのですが、成人であっても体重が30Kgを割るくらいの
体型を目標にしており、病院に繋がるときは大抵無月経になっています。
管理人はBMI18(42Kgでした)くらいの時に、拒食症(BMI14くらい 当然20Kg台です)の患者さんに
「先生って細いね!!」と言われ、面食らったことがあります・・

そういう方に 上述の肥満減量薬を 気軽?に出す医師が存在するようです。

拒食行為は、ある種の自傷行為(オーバードーズとかリストカットみたいなもの)と
管理人は理解していますが

そういうことに加担する医師って・・・・・

自殺ほう助類似の行為をしている意識があるのか?
まったく 何も考えていないのか?

医学部でいったい何を習ってきたのだろう・・・

と思う今日この頃です。

https://komori-hp.cloud-line.com/

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