カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

新井英一 サマータイム

2008-10-19 20:24:52 | 本日の楽曲
ジャズのスタンダード、サマータイムは実に多くの世界中の歌手によって唄われている。

一昔前、まだCDなどが登場する前、何十枚ものLPレコードからサマータイムだけを取り出し、サマータイムだけのカセットテープを作った男がいた。そのぐらいサマータイムの魅力は威力を持っている。
その人から譲られたといって、徳さんの知り合いがそのカセットテープを持っていた。
自慢気に徳さんに聞かせてくれた時、徳さんもどうしても手元に置きたく、コピーしてくれるよう頼んだが、拒否されてしまった。
なんでも、そのマニアックで、殊勝で、まめな男性からカセットテープをコピーしてもらうのにかなりの抵抗にあい、やっとの思いで手に入れたものなのだそうだ。
考えてみれば当然のような気もする。
その男性にすれば、長年にわたる努力の結果を、お!いいね!と言われておいそれと渡す気にはなれないだろう。
彼の収集には時間の重みがある。
一方、コピーを頼む方は気楽なものである。苦労なし。頭を下げるだけ。自分だって趣味が良いんだぞ、と告げているだけ。
徳さんが、その男性のサマータイム集カセットテープを手にしたのは、それから1年後の事である。

その時のサマータイム。
唄っている歌手はほとんどが女性だった記憶がある。

これは徳さんの私見だが、サマータイムは子守唄だと思っている。
歌詞から言って、反語の詰まった子守唄だと。豊作を唄い、両親の上等さを歌い、故郷を美化する。
私たちの住んでる世界は逆なんだがね、ベイビー。
お前はそんな素晴らしい世界で生きておくれよ!といった歌詞に聞こえる。

だから女性が歌うべき子守唄。
と勝手に徳さんは思っていた。

でも、解釈は色々あるようで、ヘレン・メリルの気だるいような唄い方、ジャニス・ジョプリンの内臓を引っくり返したような唄い方。様々である。

ところが、新井英一。
サマータイムを恋歌にしてしまった。
ああ~あ。
ビキニの女性まで登場してしまったよ。

ああ~あ、ではあるが、これがまた良いのだ。
本当に、ああ~あである。