カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

高橋源一郎『恋する原発』

2013-08-31 12:57:07 | 本日の抜粋

      ***************
 ***
(天皇陛下がお出ましになるAVをめぐって)
「だから、とにかく、天皇とか皇室とか、ほんと止めてください。あと、最近ではマホメットとか。触らぬ神に祟りなし!お願いします!ほんと、何度ひどい目に遭ったと思ってるんですか!」
「でもさ、よく被災地に行って、腰を下ろして、話を聞いているでしょ、あの人。すごい誠実さが伝わってくるんだよね。いい人だぞ、アキヒトは
「しつこいなあ、会長‥‥‥。だから、呼び捨てにしちゃ、ダメだってば!」
「それから、先祖の桓武天皇のお母さんが朝鮮出身っておっしゃったよね」
「そんなことありましたっけ」
「ほら!確かに、おっしゃったんだよ。でも、その発言で、よく『非国民!』っていわれなかったよね。あれ、おそろしいいほどの、ご決意で語られたと思うんだよ、ぼくは。で、陛下は絶対、翌日の新聞を見たと思うわけね。『ミチコ、ぼくの昨日の発言、ちゃんと新聞に載ってるかな?』『いえ、あなた、ほとんど載っていないみたいですわ』『ダメじゃん、この国!』っていってたと思うね」
「そんなバカな‥‥‥」
国旗の掲揚は強制せぬのが望ましい、っておっしゃっていたこともあったよね。わかってるよね、アキヒトは」
「会長、ファンだっていうのはよくわかりました!でも、お願いだから、呼び捨てはやめてください!もしかしたら、盗聴器がしかけられてるかもしれないじゃないですか!」
「いいじゃん、別に。なに、あのハシモトとかいう知事、日の丸を条例で強制させようなんてさ。あんな、大御心がわからない知事なんか国賊だ!大御心は言論の完全なる自由に決まってる!

 ***
「うるさいね。死んじまったら、上官も部下もないんだよ。あの、みんなで話し合った結果、今日から、ヤスクニでは、パスポートの提示を求めないことにしたんで。どの国も英霊も出入り自由になったんだよ。そこんとこよろしく」(中略)
「『ニュー・ヤスクニは、交通事故の死者に過労死した人、公害認定患者に未認定者、虐待死した子どもから実験動物まで、あらゆる死者を受け入れる施設としてうまれかわりました!以後、よろしく!」

 ***
「まあ。、あんな、ひどいものを!おちびちゃん、ディズニーが作る映画はぜんぶ金儲けのためなのよ。金、金、金、金のことしか考えてないのよ、あいつらは。夢とか、童心とか、自然とかいってるけど、あれはぜんぶ嘘なの。金を稼ぐ口実なの。もちろん、金儲けは必要だけど、ディズニーの場合は度を越してるの。なにしろ、『砂漠は生きている』っていいう映画を撮った時、撮影のために何万匹も動物を殺したんだから。なんでだかわかる?金儲けのためよ!」

 ***
 ソンタグは、「テロは絶対に許されない」の前に、「テロとは何か。時に、テロを必要とする者もいるのではないか」という問いを置いた。考えるということは、どんな順番で考えるか、ということだ。それ故、彼女は「アメリカ社会の敵」と見なされた。「考える」ことは、時に、社会の「敵」の仕業となるのである。

 ***
(ジュール・ヴェルヌの『動く人工島』について)
 ここでいわれているのは、科学技術をコントロールすることが不可能なのではなく、人間の愚かしさをコントロールすることが不可能である、ということだ。それ故、繰り返し、自ら生み出した「技術」によって、人間は自らを滅ぼすのである。

 ***
曾祖母が亡くなったときには、親戚があらかた、彼女の枕元に集まった。亡くなったとき、泣いている者はいなかった。泣く必要がなかったからだ。曾祖母はやるべきことをすべてやってこの世を去っていったからである。曾祖母は、生きながら、ゆるやかに死者になっていったのだ。思えば、その家の人びとは、、長く、死者と暮らしていたのだ。それが当たり前だった。その人たちにとって、「死」や「老い」は「汚れ」ではなかったのである。

 高橋源一郎 『恋する原発』より 講談社

      ***************

抜粋部からは想像も出来ないだろうけど、この小説は、全編ポルノ仕立て。
3・11大震災を受けて、AV業界のある男達がチャリティーAV(アダルトビデオ)を企画実行するお話。

だから、冒頭は、アア!ウウ!で始まる。
そして、最後は、福島原発の高放射線量下での数万人のアア!ウウ!で完結する。

高放射線量下で高橋源一郎は狂ってしまった、という人がいるかもしれないが、抜粋部からでもわかるように、高橋はごくまっとうに現況に怒っている。
ポルノ仕立てにしたのは高橋の才能だ。



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加藤典洋『3・11死神に突き飛ばされる』

2013-08-28 18:24:47 | 本日の抜粋

     ***************

 核燃料サイクルという「国策」が原子力行政の中央にどっしりと居座っているために、どんなことが起こっているか。ここに、民生の事業とは異質の――どれだけ予算がかかっても、国家の「技術抑止」維持のために核燃料サイクルを推進するという軍事目的もその一つとして含むだろう――国家意思が存在し、しかもそれが裏に隠れたままである。そのことが原因になって、原子力事業の全体に、民生事業としての合理的な判断が働かず、合経済的観点も一向に成立しないという不都合がしょうじている、というのが、この論文の指摘していることである。
 そのため、事業者にどんなに今後の事業に展望が見出せなかろうと、また電力会社が経営的観点から身を引きたいと思おうと、さらに立地地域の住民が不安にさいなまれようと、誰がこの事業の主体なのかももはや不明なまま、国費が合理的な見通しなしに投入され、事業がずるずると続いていく。また、電力会社による原子力発電の異種エネルギー事業に対する競争力が低下し、公正な経済合理性のもとで価格競争となれば負けるのが明らかなことから、今度は規制電力業界を保護するため、他業種産業の参入を阻止すべく電力合理化に反対するなど、この病患部は産業全体の不合理化となって広がる勢いである。この問題を解決するには、もはや時代に合わない、時代遅れの「国策」、核燃料サイクルを、放棄するしかない。原子力委員会は、その廃止を早急に決めなければならない。
 書き手(たち)は、そう主張している。

 加藤典洋 『3・11死神に突き飛ばされる』より 岩波書店

     ***************

昨日、国分寺の施療室で使っていたパソコンが突然起動しなくなってしまった。
隣の事務所にパソコンに詳しい知人がいて見てもらったところ、CPUという装置が熱暴走を起こしていて回復不能との事。

その判断を下すまでに、彼N君は、なるだけ徳さんにも分かるようにとやさしい言葉で説明しながら、回復に努めてくれた。
「ほら、空気の通り道を、つまらん書類なんかで塞いでるよ」
「ほら、ほこりがこんなに貯まってるよ」
「どれどれ、CPUの温度環境はどうかな?あ!67度だっ!これは危険水域だよ」
などと言いながら、掃除機で内部のほこりを丁寧に取って行って呉れる。
ありがたや、ありがたや。

それで再スイッチ。
で、ああ!無情!

あんなに丁寧に掃除してくれたのにCPUの環境温度は84度に上昇している。
この短時間の温度の急上昇はN君のパソコン知識をもってしても理解不能との事。

「これって、福島原発事故の仕組みと一緒だね」
とは、徳さんの弁。

「だって、最先端の技術が、冷却という原始的な行動によってしか守られないという現実。
そして、愚かな人間は必ずドジをしでかすという現実。
そして、何処かに我々の把握しきれない何らかの現象が起こるってとこ」


さて、抜粋部の話。

加藤典洋、多くの人と同様、3・11に衝撃を受け、生きる態度を改めた。
文科系一色でこれまでやってきたが、これからは理科系もやるぞ!って。
分からなくてもやるぞって。

そのぐらい、御用学者に腹立ててる、、、。

で、そんな過程であれこれの、まっとうな科学者たちに出会う。

抜粋部は、2003年、「原子力未来研究会」というグループ(代表山地建治東京大学教授)が『原子力eye』という冊子に載せた文章だ。
「技術抑止」というのは、核兵器を持ってはいないがいつでも作れるということを示す事による抑止力の事を言う、らしい。



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藤圭子

2013-08-26 12:48:03 | 本日の無惨
藤圭子が先日、新宿の高層マンションから飛び降り自殺した。
そのことは日本中の多くの人が知っている。
でも、心から衝撃を受けた人は、それほど多くはないはずだ。
それが世代というものだろう。

マスコミの扱いは、表面の哀悼の意を示す態度とは裏腹に、猟奇的とまでは言わないにしろ、彼女の特異な人生を興味本位にあばき立てることに専念しているように思えた。

徳さんたちは、どっぷりと藤圭子の怨歌に嵌った世代である。
もちろん、本人達にはそんな気はない。
徳さんにしてから、分かりもしないのに分かった振りして(自分に対して)モダンジャズに体を揺さぶったり、過激なフォークソングをコピーしてた。
演歌一般は願い下げの気持ちなのだった。

でも、時代感覚というのは怖ろしい。
当時の徳さん、ちゃんと藤圭子に侵食されていたのだ。

カラオケでも、藤圭子の代表的な歌なら、ちゃんと感情移入しながら歌える。
レコードも、カセットも、CDも一枚も持ってないのにだ。
この場合、聞くほうは堪んないだろうけど、それがカラオケ。
本人だけの陶酔の世界、、、。

それから何十年。
娘の宇多田ヒカルの関係で一時期スポットライトを浴びたが、その前後の彼女の人生の襞は分からない。

で、周りの憶測記事が品のないことになってしまった。
明らかに精神を病んでるのが分かる時点での取材映像を平気で流している。

そんな中、宇多田ヒカルが冷静な対応をした。



宇多田ヒカル 公式HPで胸中吐露「母の娘であること誇りに思う」

 22日に自殺した歌手の藤圭子さん(享年62)の長女でシンガーソングライターの宇多田ヒカル(30)が26日、公式サイトにメッセージを掲載。母の死について「母が長年の苦しみから解放されたことを願う反面、彼女の最後の行為は、あまりに悲しく、後悔の念が募るばかりです」と辛い胸中を吐露した。

 「様々な憶測が飛び交っているようなので、少しここでお話をさせてください」と切り出した宇多田は、藤さんが長期間「精神の病に苦しめられていた」と明かし「何が彼女のために一番良いのか、ずっと悩んでいました」と告白。「幼い頃から、母の病気が進行していくのを見ていました。症状の悪化とともに、家族も含め人間に対する不信感は増す一方で、現実と妄想の区別が曖昧になり、彼女は自身の感情や行動のコントロールを失っていきました。私はただ翻弄されるばかりで、何も出来ませんでした」と振り返った。

 また、生前の藤さんについて「誤解されることの多い彼女でしたが… とても怖がりのくせに鼻っ柱が強く、正義感にあふれ、笑うことが大好きで、頭の回転が早くて、子供のように衝動的で危うく、おっちょこちょいで放っておけない、誰よりもかわいらしい人でした。悲しい記憶が多いのに、母を思う時心に浮かぶのは、笑っている彼女です」と偲び、「母の娘であることを誇りに思います。彼女に出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいです」と締めくくった。

 また、「沢山の暖かいお言葉を頂き、多くの人に支えられていることを実感しています。ありがとうございました」と、関係者やファンへの感謝の気持ちもつづっている。




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椎名誠『ぱいかじ南海作戦』

2013-08-25 14:27:20 | 本日の抜粋

     ************

 せちがらくせせこましく慌ただしい都会生活から逃げて南の島へ行き、海を眺め風に吹かれて静かにモノゴトを考え、自分の人生を見つめ直そう……などと思ってこんなところまで来たのだが、美しすぎる海岸というのは美しすぎるだけで結局何もないのも同然だった。ありあまっているのはとにかく時間だけで、そうなると結局何も考えごとなどしていない、ということに虚しく気づくのである。
 何もしないでじっとしていていいこと……が実にこんなにも辛いとは思いもよらなかった。

 椎名誠 『ぱいかじ南海作戦』より 新潮文庫


     ************

実際はそんなもんだと思う。

でも、これは椎名誠の小説。
魅力溢れる個性豊かな人物が多数登場し、珍妙な出来事が連続してシーナワールドを展開する。

都会人への清涼飲料水だ。

映画化もされてるらしい。


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そう、出来るなら自力更生だよ、んーさん

2013-08-24 19:19:26 | 本日の患者さん
立て続けの登場、んーさん。当然画像はノンちゃんが代行。

相変わらず、電話でのやり取りが続いている。

「先月の請求書、五万円ですって!こんなんじゃ、この先やっていけないわ!」

「んーさんが五万払うという事は、先月のんーさんの介護に50万円かかったという事だよね」

「ええ!私がしてもらってるのは、週一回整形への通院の付き添いと、週二回のお風呂介助だけよ。食料の買出しだって、本人同行じゃなきゃいけないって言うし、、、、。それじゃあ、私にとって役になってないから頼んでないのよ」

たった、これだけの会話の中に、現在の社会保障制度の歪みが満ち溢れている。

腰椎圧迫骨折後のリハビリ中のんーさん、転倒を恐れて、介護を要請したわけだが、、。

まず、利用者負担が大きすぎる。
んーさんは過去何十年も善良な市民として、納税してきた。
その納税分には未来の社会保障への先行投資もあったはずだ。
それを、国の運用ミスで立ち行かなくなった時、一義的に利用者負担増に制度を改変している。

制度の複雑化と妖怪としての書類。
今回のんーさんへの介護サービスの経費が50万円とされているが、その内訳はどうだろうか?

実際の現場職員に支払われる賃金は、大雑把に見積もって、1500×20=30000でしかない。
途中に、言葉は悪いが、たかり虫多数あり。
それは、書類を作る人々である。
役所の人間だったり、専門職のケースワーカーだったり、、、。

福祉産業という言葉があるぐらいだから、これは立派に営利産業なのだ。
そして、福祉という美名のもと、競争が少ない環境の下、だって公的に価格があらかじめ決められてるんだ、やらずぶった切りである。

もちろん、良心的な部分はある。
徳さんが言いたいのは、大きな流れに対してである。

人はただ当たり前に生きたいだけである。
それを支えようとする時、大げさな福祉思想を持ち出さなければならないというのが、そもそもの福祉思想の敗北なんだと、少なくとも徳さんは思いまする。

んーさんと、話しているうちに、
「出来るだけ自分でやるわ。昨日、一人でお風呂に入って、何とかやれそうだし」

転倒だけには気をつけてね、んーさん。




本日のおまけ

琉球新報 きょうの 社説 金口木舌 沖縄予算増額 「アメとムチ」を断ち切れ
2013年8月21日

 永田町・霞が関の政治家や閣僚の間で、沖縄振興予算の増額が、基地問題の懸案を前進させる取引材料に位置付けられるようになって久しい。47都道府県の予算をめぐって、政府がここまで「政治的配慮」を前面に振りかざす例は、沖縄以外にあるまい。
 内閣府は2014年度の沖縄振興予算の概算要求で、本年度の3001億円から最大500億円積み増す方針を固めた。
 増額方針の裏には、米軍普天間飛行場の返還・移設問題をめぐり、安倍晋三首相が推進する名護市辺野古への県内移設を認めず、県外移設を訴える仲井真弘多知事を取り込む思惑があることは明らかだ。
 概算要求額を増やすことは歓迎するが、沖縄予算の拡充が常に基地問題をめぐるバーターの意味合いで語られることは理不尽だ。
 こうした旧態依然とした「アメとムチ」の発想を断ち切り、本来交わされるべき沖縄予算の本質論を深めるべきではないか。
 500億円の内訳は、仲井真知事が求める那覇空港第2滑走路整備に300~400億円、沖縄科学技術大学院大学関連予算が最大200億円と見込まれている。
 これは沖縄に措置されるべき正当な予算として、県が求めているものだ。那覇空港の第2滑走路について、仲井真知事は振興予算とは切り離し、日本全体の基幹空港整備の一環としての予算措置を求めているが、妥当な要求だ。
 県幹部が「普天間移設とは別問題」と突き放しているが、その通りである。
 広大な米軍基地を抱えているがゆえに、沖縄に基地を押し込めておきたい政治家や官僚らは、沖縄が国の補助金を最も多く得ているという印象を振りまいている。
 だが、その認識は誤りだ。池宮城秀正明治大教授によると、人口1人当たりの国からの依存財源額は、沖縄が31・5万円で全国18位だ。財政力指数が沖縄と近い九つの類似県の平均は41・2万円であり、それと比較しても、沖縄の国依存の度合いがかなり低いことは明白だ。
 全首長が反対するなど、辺野古移設にあらがう沖縄の民意は根強い。県外移設を主張する仲井真知事を懐柔する材料に振興予算をあてがう政府の発想は、沖縄の民意と相いれないばかりか、財政の在り方、国と地方の関係をゆがめる愚を重ねることになろう。


きょうの 社説 金口木舌

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気付け薬

2013-08-23 19:35:16 | 本日のしりきれとんぼ
相変わらずセロはこんなていたらくである。
この夏の猛暑は二段構えで日本列島を襲ってるが、後半の現在は、暑さだけでなく湿気がすごいので心身共に変な重だるさが離れない。



朝起きて、枕元から目を上にやれば、セロが部屋の隅に置いてある碁盤の上で天下泰平。
徳さんも気持ちとグロッキー度はセロと同じだが、ともかく起きだして仕事に行かねば、、、。
誰かさんが、猫になりたい、と言っていたが、今の徳さんと同じような状況と心境なのだろう。

患者さんの方も夏バテか?暇な時間を過ごすことが多い。
炎天下の下、頑張ってカイロに来ても、帰り、家に着く頃には元の木阿弥かそれ以下、と判断しているのだろうし、それが正解なんだから、当方としては打つ手なし。

空ベッドに寝転びながら、だんだん今朝のセロのようになる、、、、。

いやいやいかん!
という気持ちが間欠的にやってくる。
徳さんの中で、ほどほどがいいんだよ、という気持ちと、それでは余りにも情け無さ過ぎるという気持ちがせめぎ合ってる。

図書館で刺激の強い本を探してみるのも、一つの手だ。
手にはしてみたが、ぐたりと溶けた気力には扱いが難しい。理解も追いつかない、、、。

で、ここは、愛するコンチャ・ブイカに助けを乞うことにした。

新アルバム『La noche mas largo』(一番長い夜)をアマゾンに注文。



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天木直人『さらば日米同盟!』

2013-08-21 17:25:17 | 本日の抜粋

     *************

(中東戦争の中で米軍の支援を受けたイスラエルは軍事的にどんどんと強くなり、勝利を重ねて言った。そしてパレスチナを占領し領土を拡大していった。)
 もはやアラブ諸国はイスラエルとの戦争に勝てなくなり、米国、イスラエルと国交を結び、関係を敵対的なものから宥和的なものにしようとする国がエジプトを皮切りに次々と出てくるようになった。
 サウジアラビアなどの湾岸諸国は石油利権を守ってもらうために親米国家となっていった。
 なぜアラブ諸国はパレスチナを見捨てたのか。アラブ諸国はいまでもそのほとんどが独裁国家、軍事国家、世襲的な王族国家などの非民主的な国だ。それらの国の指導者はアラブの大義より、自らの政権確保を優先させた。
 アラブ諸国の国民はおしなべてパレスチナ人に同情的だ。それにもかかわらずアラブの指導者たちは、そのような民衆の声をおしつぶし、米国、イスラエルとの友好関係を優先した。ここにパレスチナ人の悲劇がある。

 天木直人 『さらば日米同盟!』より 講談社

     *************

天木直人はアメリカによるイラク攻撃が始まった時、小泉首相にイラク攻撃反対を公電で進言し、レバノン大使職を更迭され、外務省を退官した人だ。

なぜ、彼はそんな行動に駆り立てられたのだろうか?
レバノン大使になって、イスラエルのパレスチナ弾圧の実際を知ったからだ。
そして、世界最大の軍事国家であるアメリカのみが、その非人道性、無法にも関わらず強引に支持している姿を見たからだ。

この本を読んでも、天木と言う人に特段の政治性があったり、思想の偏りがあるとは感じられない。
少し正義感の強い、合理的なリベラリストである。

その常識的な目から見て日米同盟は日本に不利なんじゃないかと主張している。
合理的人間として、単なる反対じゃなく、それに替わる代案を示している。

日本は『憲法9条』を武器に、、、。



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かなり無粋だが

2013-08-20 18:16:18 | 本日のしりきれとんぼ
本業が暇なので、人様のブログをあれこれ覗いていたら、「東電のあの人達は今」というのがあった。
こりゃあ、ないぜ。
現在進行形の福島第一原発では、その対応に頭には来るが、それでも事態に対して取り組んでる東電社員が大勢いる。
現場作業員の労苦は、計り知れないものがあるだろう。
なのに、こりゃあ、ないぜ。

責任の取り方というものを考えてしまう。
人民裁判によってつるし上げられろ、というのではない。
その時の、それまでの自分たちの犯した過ちを明らかにして貰いたいだけだ。


・ 勝俣恒久会長  (現在、家族と共に海外在住)
  →日本原子力発電の社外取締役に再任 ・ 清水正孝社長  (現在、家族と共に海外在住)
  →関連会社・富士石油の社外取締役に天下り

・ 武井優副社長  (現在、家族と共に海外在住)
  →関連会社・アラビア石油の社外監査役に天下り

・ 宮本史昭常務  (現在、家族と共に海外在住)
  →関連会社・日本フィールドエンジニアリングの社長に天下り

・ 木村滋取締役  (現在、家族と共に海外在住)
  →関連会社・電気事業連合会の副会長に再任

・ 藤原万喜夫監査役  (現在、家族と共に海外在住)
  →関連会社・関電工の社外監査役に再任


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生きるのが嫌になった、、、、んーさん

2013-08-19 19:28:22 | 本日の患者さん
んーさんは何度も登場しているので、画像はノンちゃんに代行してもらいやす。

先月辺りから、んーさんから夥しいほどの電話がかかって来る。
最高記録は、日に50数回で、この時は軽い熱中症にやられていたと徳さんは踏んでる。
まあ、その後は落ち着いて、日に十数回。
たわいもない、不安感を聞くことになるのだが、その中に、時々ドキッとするものが織り込まれる。

「もう、死にたいよ~、先生。生きるのがやになっちゃたよ」

なかなか反論が難しい。
徳さんだって、その言葉に無縁ではない、、、。

んーさんを取り巻く環境は、んーさんをそう言わしめるに充分だ。
息子さん夫婦の崩壊。
息子さんの、んーさん無視、無関心。
無視しながらも、孫の面倒は任せっぱなし。
同居している孫は離別した母親を慕い、んーさんからお金や生活用品を盗んでは母親に貢ぐ。
徘徊を繰り返していたご主人の介護中に、今度は、だんなのよろめきのあおりを喰って転倒、腰椎の圧迫骨折。
退院後の白内障の手術。

本当にやれやれ、うんざりだわ、の人生後半の行路である。

で、どんな返答できるかって?

そんなもの出来はしない。

頑張れ!って言葉は、こんな時、タブーとされるけど、徳さんの言葉倉庫の中には他の言葉が見つからない。

頑張れ!んーさん!
ただし、手加減して上手にね、もう、いい年なんだから。

この画像のノンちゃんはね、徳さんちで飼ってるオカメインコなんだけど、一日の大半を鳥かごに閉じ込められてる。
ご先祖は、オーストラリアの広大な大地で、群れをなして飛び交い、害鳥とまで呼ばれた英雄なのに、今は孤独な、一人ぼっちの籠に閉じ込められた生活を余儀なくされている。

そんな悲しいノンちゃんだけど、一日に一回、籠から解放される時間がある。
その時は、過去の一切の因果を忘れ、本来の自分を取り戻すようにしている。
まずは、大事な羽のお手入れから、、、。

んーさん。
鳥に学ぼうよ、、、。



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おじさん?

2013-08-18 20:17:05 | 本日のはてな?






「先生、おじさんって魚いるの知ってる?」

Rちゃんは中学一年生、背骨と姿勢の点検に来て、先ほど施療を終えた。
今は、お母さんがカイロを受けている。
Rちゃんはベッドの傍らの椅子に腰掛けて、何やらゲーム機のようなものを操作している。
後で聞いたら、遊び感覚で学べる学習ソフトなんだと。
どうやら、面白いものを見つけて質問を投げかけたようだ。

「へ~、そんな名前のお魚がいるの?先生、知らないな~。きっと、鯉みたいにヒゲが生えてるんじゃないかな?後で調べてみるね」

帰り際にRちゃん、「先生、調べるの忘れないでね」


ちゃんと調べました。

硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ヒメジ科ウミヒゴイ属 オジサン。

ヒゲはあったていた。
味蕾の集まった下顎から伸びる2本の髭から付けられた名前だそうだ。おじいさんがなまったとも。
きっと、そのヒゲで海底の餌を探り当てるのだろう。
徳さんが驚いたのは体色の様々なこと。
別に警戒色とか保護色ということでもなさそうなところが悩ましい。
赤っぽいもの、紫色っぽいもの、白っぽいものなど多様に変化するという。

ここで徳さん、人間の人種のことを考えてしまった。

哺乳類霊長目ヒト科ヒト属ヒト、というのが分類学上の俺たちの位置。
なにじんであるか?人種がどうか?なんてことは生物分類の机上に登らないらしい。

こんな、鳥瞰的な目を見習わなくては、、、。



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