カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

股関節痛な、よーさん

2008-05-31 18:11:56 | 本日の患者さん
よーさんはママさんバレーの選手である。
張り切り過ぎるせいか、見える度に様々な症状を持ち込んでいらっしゃる。
本日は、股関節痛を訴えられる。それも3週間前から痛みを我慢していたとの事。
お住まいが遠方なのと、お勤めもされているので、たやすくはカイロ施療には来ることが出来ない。
我慢を重ね、いよいよになって施療に見える。
我慢の積み重ねのせいか、よーさんの大腿二頭筋(後大腿の外側)のはりは半端じゃない。カチコチに固まっている。よーさん自身には自覚がなかったようで、思いもしない箇所を施療され、びっくりされてる。人は覚悟の出来ていない痛みにはことのほか弱い。
ママさんバレーで鍛えられた発声法で痛みを訴えるやーさんはやがて笑い出してしまった。
この種の笑いは、徳さん、長年の疑問だっので、図書館で『笑いについて』という本で調べてみた。
人は現状を認めたくない時にも笑うのだそうである。

肥満な、ゆーさん

2008-05-28 18:34:55 | 本日の患者さん
当院の体重制限は130kgである。
その理由は、今までで施療した人の中で一番重い人が130kgだったからである。
華奢な徳さん、それ以上の人を施療しきる自信はない。
その時だって、治療台の大半を埋め尽くされ、かすかな隙間に徳さんが足を載せ、飛び跳ねるようにして背中を押した記憶がある。
関節を見つけるのに苦労して、力が届いているかどうか覚束なく、何度も確認したりした。ギシギシ音を立てるベッドの心配も、、、。
施療後の徳さん、どちらが患者さんか判らぬほど息を切らすのが毎回の事だった。なにせ、徳さんの施療はプロレスまがい、体重制じゃないのが恨まれる。

ゆーさんは100kg前後。ちょろいもんである。
しかし、やせた方が良いに決まっている。
当院お奨めのやせる方法を伝授したが、ゆーさん、頑張ってくれるだろうか?
方法は至って簡単。
食事をただひたすら良く噛む。毎日体重計に乗る。それだけである。
良く噛むと脳が体に何が入ったかを正しく認識して、食欲として我々に伝えてくれる。食欲に応じて食べるだけでその人にとって理想の体重となる代物。
体重計は自分が何をしているのかを、時に残酷に、時に優しく諭してくれる訳。

6腰椎な、やーさん

2008-05-26 20:51:32 | 本日の患者さん
腰椎は五つ。と習う。
たまに腰椎が4つの人や6つある人がいらっしゃる。
第5腰椎が仙骨化したり、第1仙骨が腰椎化したもので奇形扱いされる。
整形外科などでは腰痛の原因にされたりしている。
やーさんは腰痛で動けなくなり、整形外科でMRIを撮り2箇所の腰椎ヘルニアと6腰椎が発見された。ブロック注射と針治療を受けたが腰痛と下肢の痛みと痺れは変化が見られなかった。
腰椎を拝見すると、右側湾と前湾消失、腰椎4,5番の詰まりが(椎間板が狭くなっている)確認された。これらは筋肉のアンバランスがもたらすもので、取り組める。
本日施療に見えたやーさんの訴えは長時間の事務仕事による背中のこりであった。

腰椎分離症にも言えることだが、これらの骨の奇形は症状に結びつかないと徳さんは思っている。痛みの発生するその時まで、何の不自由もなく暮らしてこれたのがその証拠である。

脳欠損な、もーさん

2008-05-24 20:54:55 | 本日の患者さん
脳の欠損、脱落というのは病名というより、事実、状態の説明でしかない。
もーさんの脳は右前部がかなりな部分欠損している。
こんな重要な事なのに、もーさんがその事実を知ったのは30歳を過ぎてからだそうだ。
交通事故で頚部を打撲し、レントゲンを撮って初めて判明した。
それまでも、それ以後も脳の欠損による体、心への影響は何も無い。その事実を知った周囲のものが急にもーさんに対して優しくなった事を除いては。

どう考えれば良いのだろうか。
胎児である早い段階で脳の一部を欠損させる何事かが起き、残された脳が欠損部分を代行すべくより多くの神経細胞が活性化し、樹状突起によるネットワークを密にしたに違いない。
胎児期の恐るべき細胞の能力である。

カイロの施療はどうかだって?
極々普通にしちょるよ。
頚椎2番のズレをとったり、腰椎後湾に取り組んだりしてる。時に漫談かましながら。


アトピーな、めーさん

2008-05-21 19:23:06 | 本日の患者さん
腰痛を訴えていらしためーさんの根っこの悩みは、小さい頃からのアトピーだ。
自己免疫疾患なので、カイロプラクティックで直接どうにかなる話ではない。
ただ、副腎皮質ホルモンが治療に使われる事から考えて、副腎に行っている交感神経に関係する脊椎のあり方には注目する。それと、副交感神経が胸鎖乳突筋の裏側を通っているので頚部のマッサージを深めにするようにしている。
これらは外堀を埋めるようなものだが、徳さんは大事な事だと思っている。
めーさんは、ここ数年は西洋医学から離れて漢方の薬を処方してもらっている。経過は順調との事で喜んでおられた。
ところが、昨年から地方勤務になり、当地ではどうしても良い漢方医に出会うことが出来ないとこぼしておられる。
これも地方格差の話の一つである。
漢方の処方と言うのは、一般に考えられているより難しいらしい。漢方を出す医者が増えてきたが、その使い方は西洋医学の薬より弱いからという理由で出している場合が多い。これは漢方医学とはいえないのだそうだ。
一つの症状に対して、その段階に応じて8通りの処方があり、使う生薬は時に反対の作用をするものがあり、時には強い毒性のあるものまで使うと言う。
それを漢方医は脈と舌を見ただけで判断する。
めーさんが優れた漢方医に出会うのを祈るばかりである。

橈骨神経麻痺な、むーさん

2008-05-19 20:18:24 | 本日の患者さん
むーさんは徳さんと同類でかなりの飲んべだ。
時々前後不覚に陥る。ここまでは徳さんと一緒である。
そのむーさんが猿手になってやって来た。猿手とは橈骨神経麻痺の俗称で親指と人差し指に力が入らず、開かなくなってしまったのを言う。
朝、目覚めたら突然そうなっていたら、むーさんならずとも慌てるに違いない。
末梢神経の話なので、橈骨神経の走行に沿って環境を整えればそのうち治ってしまう代物で心配は要らない。
同類の徳さんはそんな目にあったことは無い。
何が違うのか?
むーさんには日頃から片肘ついて横寝でテレビを見る悪習慣がある。頑固一徹なむーさんは人の忠告に聞く耳を持たない。人事不詳でなければ手が痺れたりして来て無意識に体勢をかえたりするするのだろうが、この日のメートルはかなり上がっていたと思える。
体からの警告、合図にも気付かなかった訳だ。
徳さんには片肘横寝の習慣が無い。それだけの違いのようである。

頚痛な、みーさん

2008-05-17 16:45:29 | 本日の患者さん
はっきり言って、みーさんは遊び人である。少なくとも徳さんはそう思っている。
別にみーさんが遊び呆けている訳ではない。生きているスタイルが遊び人なのだ。だから、遊び人とは誉め言葉でもある。
中堅の会社社長を務め、余暇を釣りやダーツや若いお嬢さんとの清き?交際に過ごされている。
そのみーさん、精神の自由はいいとしても、アフターファイブの過ごし方、特に家でのくつろぎ方がちと気にかかる。
ぎっくり腰を訴えていらしたのが始まりだが今日は頚痛を訴えていらした。
ベッドに腹ばいになって、頬杖ついてビデオ鑑賞した後の出来事である。悪いと分っている上での犯行である。
確信犯に対しては、ちと強めのカイロ施療となるのが当院の掟である。
施療室からみーさんの絶叫が聞こえたのは言うまでも無い。


坐骨神経痛な、まーさん

2008-05-14 17:28:16 | 本日の患者さん
10年前から坐骨神経痛が出ていたまーさんが当院にくるまでには長い時間が必要だった。
まーさん、おっしゃるには「いつも突然痛み出し、我慢してほっておくといつの間にか症状が軽くなったし、整形外科に行っても飲み薬と湿布をくれるだけで馬鹿馬鹿しいからすぐ行かなくなってしまって、その後はほっておいた。カイロのことはは大分前から勧めてくれる人がいたけど、近所の奥さん達は怖い怖いと言うもんでなかなか決心がつかなかった。ここ一ヶ月、歩く時にビッコを引くようになって、このまま老いていくのは嫌だと思い意を決して来ました。」
この、まーさんの発言には色々な意味がある。
神経痛の特徴の一つが発作的に痛みが来るという事。
整形外科では軽い症状の段階では軽くあしらわれてしまう事。それも対症療法的に。
カイロプラクティックの脊椎矯正が恐怖の対象になっている事。(これは誤解を解いていかねばならぬが、怪しげなカイロ師がいる事も事実)
初めての施療を終わってのまーさんの感想は、気持ちよかったし、ボキボキも全然怖くなかった。
まずは、第一関門クリアー。

腱鞘炎な、ほーさん

2008-05-10 21:24:06 | 本日の患者さん
五月の連休が終わって見える患者さんは、休暇の過ごし方を反映している人が多い。
恒例の渋滞に巻き込まれ腰痛に見舞われた人。
同様の事情で狭い車内で同一姿勢によるエコノミー症候群風の人。
行楽地でお子さんを肩車し頚痛になった人。
不運な人では休みに入った途端風邪を引いてしまい、病院もままならずひたすら寝てばかり、おかげで腰痛になったというのもいらっしゃる。
ほーさんは日頃忙しくて手がまわらなかった庭の植木の手入れをして手首の腱鞘炎を訴えていらした。
素人の庭の手入れのコツは少しずつコツコツ、決して無理をしない事。
なのにほーさんの場合は事情が許さず、一挙に解決を目指した次第。
植木バサミを使う筋肉の動かし方なんて日常には余り無い。日頃使われない弱い筋肉をある日突然酷使すれば、腱鞘炎になるなと言っても無理である。
ほーさんの意気や良し、体に対する配慮は悪し、のお話でした。

不定愁訴な、へーさん

2008-05-07 17:43:20 | 本日の患者さん
まず、一つの訴えがある。
へーさんは頭痛を訴える。頭のどの部分が痛いのか。どんな痛みなのか。今までに何軒のお医者さんに掛かってきたか。そこで何を言われたか。どんな処方をされたか。
私に説明をしていくうちに、話は頚痛、肩こり、手の痺れなどに広がっていく。
こちらから誘導していくと、いくらでもでてくる。胃腸の不調、不眠、手足の冷え、立ちくらみ、耳鳴り、腰痛、股関節痛、疲れやすさ、全身の倦怠感、、、。
問診を終える頃にはカルテはまっ黒。いわゆる不定愁訴という奴である。
徳さんの字は下手で乱雑ときているから、カルテは黒インクで書かれた抽象画の用でもある。一種の感動ものでさえある。
背骨を拝見すると、腰椎後湾、ストレートネックなどが顕著である。
70パーセントの軽減を目指して、互いに励みましょうと、最初の施療を終えた。