カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

やっぱりストレスって凄いや!タウッシー

2015-06-30 20:12:27 | 本日の患者さん
タウッシーのカルテの職業欄には音楽家と書いてある。
後で知ったことだが、かつて武道館で二日連続のコンサートを敢行したしたという。
もちろんその事をタウッシーから聞いたわけではない。
タウッシーはそんな事はおくびにも出さない。

前回カイロに見えた時、やたら咳が出ると訴えていた。
徳さん、急遽施療方針を変え、施療を上半身に限定してタウッシーに雄叫びを上げてもらった。
さすがは歌手、その雄叫びにも何やら味がある。

「このタウッシーの苦痛にもがく絶叫を一枚のCDにしたら売れるんじゃないの?結構、味わい深いよ」
と徳さんは薦めたが、タウッシーから冷たい目で睨まれただけだった、、、。

まあ、徳さんとしてはそれなりの努力はしたのだった。

そして今回、それを踏まえて、
「あれから、咳の方はどうなの?」
と、ある種の期待を込めて聞いたのだ。

「いや~、あの時はレコーディングの真っ最中でストレスが強くて、、、。
レコーディングが無事終了したら、ケロッと治ってしまいました」
だって。

ストレスの偉大さ、底力に徳さんは今、敗残兵の気持ちを味わっておりまする、、、。



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内田康夫 『透明な遺書』 講談社

2015-06-29 18:40:38 | 本日の抜粋
まあ、いつもの息抜きである。
ご老人たちが水戸黄門シリーズを愛でるように、徳さんは内田康夫の浅見光彦シリーズを愛でている。
そこにあるのはある定型なのだが、おなじみのパターンにはまる心地よさを期待して読んでいる。

でも、この本では、政財界と暴力団の癒着、警察組織の腐敗を取り上げていて、フィクションなのに現実感があり、臨場感もあって一気読みしてしまった。
過去の疑獄事件をなぞるように再現してもいる。

徳さん、マスメディアに注文したい事はたくさんあるけれど、今日はその中の一つ。

過去、うやむやになった事件の繰り返し、定期的なむし返し。
これを是非ともやって欲しい。
解決、解明していないのに、人びとの記憶から遠ざかった事件、事態。
あるものは、報道の瞬間が操作され、より扇情的な事件の報道で、ある報道が希釈される。
あるものは、意識的に闇に葬られている。

あれ?あの大騒ぎは何だったの?

最近の好例は、下村文部科学省大臣の「博友会」の違法政治資金迂回操作事件。
その彼が、日本の道徳を語っている、、、。
笑っちゃうけど、迷惑するのはこちらだぜ。

という事で本日の抜粋。

  *****
「コーキというのは、広域暴力団山川組の、いわゆる企業舎弟というやつだよ」
「企業舎弟?」
「ああ、、暴力団規制新法の施行を見越して、合法的な事業組織として、山川組が用意したダミー会社だ」
「具体的には何をやる会社ですか?」
「まあ、端的にいえば、山川組の新しい集金窓口だよ」(中略)

「ある意味では、君の言ったとおり、情報を玩ぶこともやるだろう。とくに、企業の不正や政財界のスキャンダル情報には敏感で、それを利用することによって対価を要求するのが、彼らの常とう手段であり、主たる業務内容だ」(中略)

「ある試算によると、暴力団の集金能力は、山川組だけでも年間約一兆三千億を下らないといわれている」
  *****

先日、九州の小倉に居を構える工藤会への県警による捜査が入った。
その時、映し出された組長の家屋の豪華さに唖然とした。
彼らは、飲食店のみかじめ料と、売春と麻薬で生計を立てているだけではないのだ。
彼らの闇の収入源の報道がもっとあってしかるべきだ。

原発作業員確保で暴利をむさぼる暴力団組織の実態はほとんど報道されていない。



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昔の顔で登場してもらいました、石橋克彦「大地震直撃地に集中する原発」

2015-06-28 18:11:35 | 本日の抜粋
2011/4/26発行の『週間金曜日』臨時増刊「原発震災」を手にした。
地震学者の石橋克彦さんの意見が聴きたかったのだ。

ミーハー的に興味をそそられたのは、佐高信の「電力会社に群がった原発文化人25人への論告求刑」という記事。
参考までに25人を列挙しておく。

アントニオ猪木、幸田真音、荻野アンナ、弘兼憲史、茂木健一郎、養老孟司、勝間和代、大前研一、堺屋太一、ビートたけし、北野大、浅草キッド、中畑清、渡瀬恒彦、星野仙一、森山良子、岡江久美子、北村晴男、住田裕子、吉村作治、三宅久之、草野仁、大家映子、木場弘子、藤沢久美。

中には徳さんの知らない人もいるが、コマーシャルに動員されたタレントには多少気の毒な批評であった。
佐高さんは、電力会社に群がった、そして群がらざるを得なかった何万人の人々、という論を展開すべきだった。

参考までに、徳さんが一番笑ってしまったのを一席。

  *****
 一つはアントニオ猪木の青森県知事選挙応援事件である。猪木の秘書だった佐藤久美子の『議員秘書 捨身の告白』(講談社)によれば、最初、原発一時凍結派の候補から一五〇万円で来てほしいと頼まれた猪木はその候補の応援に行くつもりだったが、推進派のバックにいた電事連から一億円を提示され、あわてて一五〇万円を返して、そちらに乗り換えたというのである。
  *****


今日は徳さん、そんなミーハー的心情とは一線を画して、原発再稼働の是非の判断基準となっている活断層について、石橋先生の見解を聴くことにする。

  *****
 大地震の本質は、地下の長大な震源断面層面に沿う岩盤のズレ破壊である。M7級では、震源断層面の長さは三〇~五〇キロメートルもある。地下のズレ破壊は地表に顔を出すことがあるが(地表地震断層)、何十万年もの間に同じ場所で繰り返し大地震が起こり、何度も地表地震断層が現れて累積すれば、地形やちそうのズレが線状に認められる。これが活断層である。したがって、活断層があれば、その地下で過去何回も大地震が発生したことが確かであり、将来も大地震が起こることが考えられる。
 しかし重要なことは、ほとんどの場合地表地震断層は震源断層面の一部が現れるにすぎないので、それが累積した活断層は地下の地下の大地震の姿を正しく反映していないことである。例えば四三年鳥取地震(M7・2、死者一〇八三人)の場合、震源断層面の長さは三五キロメートル程度であるのに地表地震断層は長さ八キロメートルしか現れず、現在活断層として認定されているのも八キロメートルだけである。
  *****

要するに、政府の安全宣言は、都合のいい数字を集めた捏造作品だと、、、。

  


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安倍坊の喧嘩

2015-06-27 19:00:46 | 本日のしりきれとんぼ
画像は定家亜由子さんの作品。
もちろん徳さんは知らないお人。
あ!これ、いいな、と感じただけ。

さて、徳さんは自慢じゃないが67年間のこの生涯において、喧嘩なるものに一度として勝ったことがない。
まあ、それも当然。
650匁で生まれ(アハ!現代人には判らんだろう。昔の度量衡だ。2キロ前後と思って貰えばいい)その後の成長もたいしたことはない。

設定された果し合いでも、腕力は無し、リーチは足りずで勝てる要素は皆無。
でも、その時々の喧嘩で、勝ったことはないが、負けたことはなかった。
「負けた」とは頑強に認めず、こちらの正当性?を吠え続ける。

相手は持て余したのかもしれない。
が、いつしか彼等とは例外なく大の仲良しになっていった。


最近の安倍坊とその取り巻きの言動を目の当たりにするにつれ、幼き頃の自分たちがやっていた喧嘩と比べ、なんと低級な喧嘩の仕掛けと方法を取っている奴らめ!と思ってしまう。

だって、幼い徳さんたちの喧嘩には、未熟とはいえ、誰に教えられたでもない一定のルールと矜持があった。
相手の存在を何処かでは認めようとする力学が働いていた。

そう、安倍坊とその周辺は幼児以下!
と、今は吠えたい。



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定村忠士 『悪路王伝説』 日本エディタースクール出版部

2015-06-26 16:24:46 | 本日のしりきれとんぼ
中学でも、高校の日本史の授業でも教わったことのある坂上田村麻呂。
797年、当時の都を平安京に遷した桓武天皇(泣くなうぐいす平安京、と覚えこまされたんだっけ)の命で征夷大将軍として、東北の蝦夷を征服した。
「悪路王」とは、その田村麻呂に抵抗する蝦夷の首領。
きっと、立派な指導者だったはずだが、勝者側で作られる伝説では、悪霊、妖怪の権化として登場する。

著者の関心は、なぜ東北の人々がこれほどまでに田村麻呂を「称え、思慕する」かの疑問の解明だ。
このことに関しては、この本はまだまだそれに成功していない、と徳さんは感じている。

そして、徳さんの関心は、このまつろわぬ民族であった、蝦夷国民の感情である。

その一端が、微かにうかがい知れるのは、第一章で取り上げられている、宮沢賢治の「原体剣舞連」という詩だ。

賢治は確かに『悪路王』に寄り添っている、、、。


原体剣舞連 - 宮澤賢治 (朗読 木村功)


木下牧子作曲「原体剣舞連」


原体剣舞 卯平剣舞




追記 この本は古本で二万弱の値段がついているのに徳さんはびっくり!図書館様々である。



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面白いの見っけた!webも路上という事で、、、

2015-06-24 18:35:27 | 本日の路上観察
いや、相変わらず、徳さんはプンプンなんだが、、、。

最近、メディアの安倍坊に対する取扱いの温度が微妙に変化してきた。

例の憲法学者が3人とも戦争法案(最初に戦争法案と断定した福島瑞穂ちゃんをみんなちゃんと認めてあげなくてはいけない)が違憲と断定したことによって、今まで及び腰だったメディアがほんの少し言いたい事を言わせていただきやす、といった感が否めない。

ようするに空気を読んで、それに従っているのだ。
その場の空気を読んで、自らを上手く立ち振る舞わせればいい、というのは日本人の宿痾の立ち居振る舞いである。

そんな事を思っている時、かつての太平洋戦争時の国策標語を紹介しているTwitterの記事を見つけた。

安倍坊が飛びつかんばかりの標語の羅列である。
時代錯誤の大馬鹿坊をあざ笑う酒の肴になればと、ここに羅列して置く。

* 一億皆兵 心の武装(日本カレンダー株式会社、昭和16年)

* 不平は 出世の行止り(日本カレンダー株式会社、昭和16年)

* 権利は捨てても 義務は捨てるな(用力社、昭和8年)

* 勇士にすまぬぞ 千鳥足(日本国民禁酒同盟、昭和14年)
  (これには、徳さん、答えました、、、。あ!俺って非国民なんだって)

* 侵略の地に 共栄の日章旗(献納標語・情報局、昭和17年・シンガポール陥落祝賀)
  (ちゃんと、侵略と認めているじゃないか)
 
* 勇んで出征 進んで納税(大阪府泉北郡、昭和13年)
  (ここらが安倍坊の大好物!)

* 国難は 伸びる日本の 試金石(情報局、昭和16年・第4回支那事変記念日)
  (勝手に国難にしやがって、この野郎!)

* 皆労だ 女子も職場の華と咲け(中央標語研究会、昭和17年)
  (安倍坊の大好きな女性参画!『女性自身』にすら批判される、、、)

* 大アジヤ 興して渡せ 子に孫に(読売新聞社、昭和14年)
  (こんな言葉に乗る奴ゃ馬鹿だが、乗る阿呆もいるという事だ)

* 欲しがりません 勝つまでは(大政翼賛会・毎日・朝日・読売、昭和17年)
  (馬鹿な標語だが、当時の日本人の99パーセントは心の奥底からそう思っていた)

* 君、學徒は醜の御楯といでたつ 強靱な五體に悍の闘魂をたぎらせ 皇國の降替を双肩に擔うて― 學業に訣別し 名もいらず 命もいらず ただ莞爾と微笑む君が顔 悠久の大義に徹した丈夫を見る
  (この文章はよう判らんが、要は国民よ馬鹿になれ!と言っている。
  現在の日本国民の困惑は、安倍坊が馬鹿であり、その裸の王様振りを誰も指摘できないでいることにある)

* 国難は 伸びる日本の 試金石(情報局、昭和16年・第4回支那事変記念日)
  (当時の指導者は本当に馬鹿だった、、、)

* まだまだ足りない 辛抱努力(日本カレンダー株式会社、昭和16年)
  (誰が辛抱するのだ!)

* 働かぬ手に 箸持つな(中央標語研究会、昭和17年)
  (徳さんは働く奴も、働かぬ奴も好きだがなあ~。ただ資産持ちの不労所得には頭に来る)

* 聖戦だ 己れ殺して 国生かせ(読売新聞社、昭和14年)
  (安倍坊に、己を殺す気配なし)

* 日本文化で 世界を皇化(山口厚狭文化連盟、昭和17年)
  (まだまだあるんだけど、もう、疲れちゃった。そんな事どうでもいいけど、安倍坊のコンプレックスが、日本人のコンプレックスと世界に誤解を受けるのは大迷惑)



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徳さんを脅し上げる、新患のシンッシー

2015-06-23 18:44:54 | 本日の患者さん
シンッシーは徳さんと同年齢。
この歳になると、発言いかんによっては結構迫力がある。

「10代の頃、何処に罹っても上手くいかない頚椎症に悩んでいた頃、鹿児島で腕のいいカイロの先生に出会って救われました。でも、親の転勤で東京に来ることになり、その先生に紹介されたカイロに行ったんですが、やることは似たようでも結果は正反対で症状はひどくなるばかりでした。3回ほどは我慢して通いましたが早々に見切りをつけました。その後は鍼に通うようにしているのです」

なんて言われたら、徳さんならずともビビるよね。

シンッシーの訴えは、突如現れた左顔面の鬱陶しさ。
左耳が塞がっている感じで、音がこもる感じがする。
耳鼻科を受診し投薬されるが、さしたる変化なない。
診断名は付けられていない。

シンッシーは一見したところ姿勢はいいのだが、肩口猫背が強い。
なので、頚椎の中を通る椎骨動脈の説明をして施療を進めた。

さて、吉に出るか凶に出るのか。

徳さん、ビクビクもんである。



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竹内てるよ 『海のオルゴール』 家の光協会

2015-06-22 21:11:10 | 本日の患者さん
柄にもないものを読んだ。
純愛ものである。
普通と違っているのは、それが母の子に対する愛という事だ。
それも、ほとんど一緒に生活した事もないわが子に対する。

こういう事だ。

てるよさんが生れたのは明治の後半。
家父長制の元、女性の尊厳はほとんど無視されていた。
お父さんが遊び人だった。
一八歳の半玉さん(徳さん、よく判らないのだが、修行中の芸者さんと考えればいいのか)と恋仲になり、てるよさんが生まれた。

ここからが大変。
世間が二人の関係を認知しない。
祖父母とその周りの圧力が凄い。
祖父母は、自分たちが駆け落ち夫婦だったことも忘れ、二人の結婚を認めない。
当時、祖父は北海道庁の裁判所の判事にまで上り詰めていた。
で、てるよさんの母は母の座を下ろされ、数日後に石狩川で入水自殺する。

てるよさんは、母を知らぬままに祖父母の元で幼少女期を詩を愛する文学少女として過ごす。

的齢期になり、周りが進める結婚をする。
その時すでにてるよさんは結核にやられていた。
子供が生まれるやいなや、母子は分断される。
何処かに里親にだされ、、やがて離婚させられる。

息子の実態を知らぬまま、観念上で息子に想いを投げかけ続ける。

二五年後に息子の消息を知る。
息子はヤクザになっており、その時は刑務所に入っている。

出所後、息子と幸せそうな日々を暮らすが、息子は母の人間関係を利用して再犯、再入獄。

出所後、今度こそはと思って仲良く暮らし始めたら、息子の喉頭がんが判明。
あっという間に亡くなっていった、、、。

こんな人生をくぐり抜けたてるよさんなのに、彼女が表現するこの世への愛の表明は透明感が満ち溢れている。

読んでて、ちょっと照れくさく、でも反論できない。
てるよさんに限って赦しちゃお。

  *****
 あおい あかるい日本の
 海から子供が やってきました
 はずんだちからで、ボールをけり
 きれいな ママ
  
 ここにお皿をならべてよね 
 平和という たのしいごちそう
 みんなして ほほえみながら召上ってね
  *****



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谷川雁 『賢治初期童話考』② 潮出版社

2015-06-21 19:12:42 | 本日の無惨
この本を読んで、かなり精神的ショックを受けている。
しかも、これが再読なので、己れの成長の無さに呆れ果てんばかりである。

たとえば『狼森と笊森、盗森』。

徳さんの読書などは、その表面をざっとなぞって満足しているだけ。
せいぜい、厳しい環境下での開拓農民の苦労と喜びが描かれている童話、としか思わない。

しかし、宮沢賢治がさりげなく描いている表現の一つ一つを丁寧に追っていくと、こんな事が分かるんだぜ。
と、毎行毎行教え諭らされる。

この題の付け方には、こんな工夫が読み取れるぜ。

この童話に出てくる登場人物の人数と構成にはこんな意味が考えられるんだぜ。

この物語は、開拓民と神とのやり取りを表現したもので、それはこんな記述の中に秘められてるぜ。
それは、現代に引き継がれている祭りの原型にもなっているんだぜ。

この物語は、彼らがエゾと呼ばれていた頃を時代背景としているぜ、それが分かるのはこんな記述があるからだ。

彼らが開拓した土地はこんなにも厳しく、それに対して彼らはこんなふうに工夫をしたんだぜ。

彼らを開拓民として送り出した本村はどんな協力をしたか?

彼らが本村の総意として開拓民になった理由は?


そこには、共同体の原型がある。
今、世界はとんでもない所まで来てしまったけど、繰り返し立ち帰る場所の一つとして、宮沢賢治の童話があるとだけは言える。




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谷川雁 『賢治初期童話考』 潮出版社

2015-06-20 18:42:35 | 本日の抜粋
谷川雁には児童文化活動に専念した時期がある。
きっと、大人たちの世界に見切りをつけたのだろう。
1981年、「十代の会」というのを主宰して、主に宮沢賢治の童話を素材に、言葉を身体で表現し、一つの演劇に仕上げる、という原則的だが未知の世界を投げかけたわけだ。
頼りは、子供たちの想像力。

この本は、そんな彼らと一緒に、宮沢賢治と遊ぼうよ、というものだ。

ところが、読んでみて、これが難解。
正直な感想、「私は二歳」、、、。
もっと正直に言えば、この本を読むのは二回目。
情けないったらありゃしない。

でも、目から鱗が落ちる体験もしたのも事実。

  *****
村はどこへゆくのか。たかが石灰肥料を多用したところでどうにもならないことは百も承知で、しかもそれぐらいしか外界にたいしてやることがない。この時期の本人にとっては、現代の賢治ファンほどいらだたしいものはなかろう。村をまだとりもどせるという錯覚をふりまく自然教の讃美歌にされたり、調子のよい宇宙論風のくりごとをひきだすためのタネ本にされたり、敬意をはらっているようでそのじつ自分の空虚感の埋め草にすぎない。
  *****

  *****
賢治さんはかげながら労農党を応援している。若者へのアジテーションを詩にしたりしている。この側面を見ると、賢治さんはあきらかに左翼にたいして同情的だ。他方、賢治さんには仏法の絶対平和主義がある。この両面が共存していると、どうなるか。思想の内部では両極がはげしい火花を散らしながら、外見ではおだやかにほほえんでいる姿をとるだろう。そして、この両極のどちらかをおさえつけてしまう威迫や命令にたいしては、おどろくほどはげしい抗議の行動に出るだろう。超越的であり、両義主義である。それはヨーロッパがついに理解できないアジアの民の心でもある。
 しかし、アジア風のだらしなさというのもあるんだよな。白象が何かをするたびに肝を冷やし、かかりあいにならぬよう知らぬふりをする農夫たちは、その見本だ。
  *****

  *****
原則的に言えば、こどもにおいて少数派が多数派を説得しきったとき、集団はほんのすこし高度な有機体になり、表現は一歩すすむ。
  *****

  *****
さなざまな科学知識を、賢治はそれをひけらかすために作品の中にちりばめたのではありません。普及・啓蒙といったことも、賢治はまったく考えなかったでしょう。賢治自身、科学を五臓六腑にたきしめ、それが本当に身についていたがゆえに、作品の中に何気なしにそのような科学のことが「ほっ」と出てくるのです。だから、賢治が身につけていた科学知識を持たないと、作品にえがかれている微妙なニュアンスをつかむことができないのです。
  *****

ここまで言われると引き下がるしかないが、なに、亀の歩みで近づいてやるさ、、、。



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