カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

村田喜代子 文庫『鍋の中』の中の「盟友」

2013-12-28 17:11:11 | 本日の抜粋

     **************

 ある学校帰り、
「盟友ってことば、知ってる?」
 と僕は塚原に訊いてみた。
「なんとか同盟、の盟に、親友の友」
「三国同盟の盟?」と塚原が聞きなおす。
「三国同盟って?」
「あれ、知らないの?日独伊の三国同盟さ。第二次大戦のときの」
 ああそうか、と僕はうなずいた。「そう、その同盟」
 塚原と話をすると、ときどき横道にそれそうになる。
「聞いたことある?」
「盟友ね……。ないけど、あるような気もする」
 と、はっきりしない。
「それがどうしたのか」と訊くから、
「ただちょっと、そうおもっただけ」
 僕も曖昧にいっておく。塚原は首をひねって、
「なんか、幕末の海援隊だとか、高台寺党だとかをおもいだすようなことばだね」
 と笑う。
「高台寺党?」またはじまった。
「新撰組から分離した一派」
 と、塚原はにこにこしてこたえる。
「おれ、日本史のテストに絶対出ないようなものに強いんだ」
 僕の頭の中でそのとき、不穏な雲がむくむくと「盟友」という文字にかかってくるのが映った。そのことばには不穏な雰囲気がある。するとつまり、盟友とは不穏な人間の熱い友情関係なのだ。
 そうやってひとりで、ことばの確認をしていると、横で塚原はしつこいから、
「ねぇ、それがどうしたの?どうしたっていうわけ?」
 と、さかんに聞いてくる。
 いうものか、と僕はおもった。

 村田喜代子 『盟友』より 文春文庫

     **************

こういうのが好きだ。
男同士の友情の話なんだけど臭くない。
互いの資質を認めながら、その事を意地でも相手に伝えようとはしない。
そこら辺のくすぐったいような快感!

話のほとんどは便所掃除についてだ。
確かに昔の便所はきたなかった。
映画館のそれも、公衆便所のそれも、、、。
学校の便所の汚さは中クラスといったとこか、、、。

主人公はたぶん高校2年生。
喫煙をとがめられ罰として生徒指導の先生から学校中の便所(男子に限り)掃除を言い渡される。
一年下の塚本も、スカートめくりで同様の罰を受ける。

やがて二人は女子の便所掃除を希望してするようにまでなる。
もちろん、礼節をわきまえて。
そこは女性作家、いやらしさの一片もない。

この小説は25年以上前のものだ。
旧き良き時代の話だ、という見方も出来る。
でも、今の若者の心の飢えに対応しきるのかどうかはわからないが、人間の心の根っこは単純細胞でしか動かすことが出来ないんじゃないかと、、、、。


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??????不敬罪!

2013-12-27 18:12:59 | 本日の無惨
「ねえ、あなた、安倍がやってしまったわよ」

「ああ、そうだね。暴走しやがって!美智子も悔しいだろう。俺もだ。だいたい、親父も俺もある時からあそこへは一歩も踏み入れたことがない。あいつにはその意味が判ってない。戦没者を哀悼する気持ちなら、俺のそれはあいつの数千倍はあるって。」

「私たちに政治をさせろとは言わないけれど、本心ぐらい言わせて貰いたいわね」

「ああ、今まで俺たちなりに、少ない機会を見つけてはシグナルを出しては来たんだが、、、」

「そう、あなたは立派だったわ。手足を縛られ、口を塞がれながらも、出来うる最大限の努力をされてきたわ。私たちの家系に朝鮮の血が入っていることを公式の場で発言された時は私の心も震えたわ。そして、何時だったかの園遊会。右翼アンポンタンの将棋の米長をたしなめた時も私スカッとしたわ」

「まあ、そうなんだけど、、。でも、マスコミは正面きって取り上げてくれなかったね。発言が制限されている中での俺の精一杯の言葉なのに、、、。」

「私たちに許されているのは、人々を見舞い、励ますことだけ。もちろんそれは精一杯やるわ。でも、こんなことが続くと何のために私たちが努力しているのか判らなくなるわ」

「いつまでも苦労をかけるね、美智子」

「ねえ、私、やっぱり庶民に戻りたいわ。もちろん、あなたと一緒に、、、」

「美智子、無茶を言って俺を苦しめないでおくれ」


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石橋克彦 『大地動乱の時代』

2013-12-25 19:52:36 | 本日の抜粋

     **************

 江戸・東京は、たび重なる大火・震災・戦災の惨禍をうけながら、そのたびに不死鳥のごとく立ち直り、以前にも増す発展をとげてきた。日本人は、そのことにたいして一種の美意識といってもいいような誇りと自信をもっているのかもしれない。けれども、敗戦後の復興期とそれにつづく高度経済成長~一極集中の時期が関東地方の地震活動静穏期にあたり、しかも人類史上かつてない技術革新の時代に一致したことは、過去と決定的にちがう要因である。そのあいだに東京圏は、実際の大地震に一度も試されることなく野放図に肥大・複雑化して、本質的に地震に弱い体質になってしまった。

 石橋克彦 『大地動乱の時代』より 岩波新書

     **************

この本は1994年に発行された。
まあ、20年前と思えばいい。
主張は単純明快だ。
東京は地盤が弱い。
そこにあらゆる国家機能が集中している。
それでは近々に必ずやって来る大地震期(それは何度も何度も継続的にやって来る)に耐えられませんよ。
早急に分散型の国土を作らなければならない。
耐震技術をいくら向上させても、大地震の威力には無力だろうから、、、。

その3年後、石橋氏は『科学』という雑誌にこんな事を書いた。
東海地震を想定して浜岡原発について。

 ***
原発にとって大地震が恐ろしいのは、強烈な地摂動による個別的な損傷もさることながら、平常時の事故と違って、無数の故障の可能性のいくつもが同時多発することだろう。とくに、ある事故とそのパックアップ機能の事故の同時発生、たとえば外部電源が止まり、ディーゼル発電機が動かず、バッテリーも機能しないというような事態がおこりかねない。したがって想定外の対処を迫られるが、運転員も大地震で身体的・精神的影響を受けているだろうから、対処しきれなくて一挙に大事故に発展する恐れが強い。このことは、最悪の地震でなくてもあてはまることである。

建築技術者が強調する原子炉建屋の耐震性の高さはあまり意味がない。いちばんの問題は、配管・弁・ポンプ類や原子炉そのもの、制御棒とECCSなどだろう。耐震設計の違いによる原子炉建屋とタービン建屋の揺れ方の遣いが配管におよぽす影響、地盤の変形・破壊や津波(低くても)が運ぶ砂によって海水の取水・放水ができなくなる恐れなども無視できない。

原子炉が自動停止するというが、制御俸を下から押し込むBWRでは大地震時に挿入できないかもしれず、もし蒸気圧が上がって冷却水の気泡がつぶれたりすれば、核暴走がおこる。そこは切り抜けても、冷却水が失われる多くの可能性があり(事故の実績は多い)、炉心溶融が生ずる恐れは強い。そうなると、さらに水蒸気爆発や水素爆発がおこって絡納容器や原子炉建屋が破壊される。

20年前後を経過して老朽化している1,2号機がいちばん心配だが、4基すべてが同時に事故をおこすこともありうるし、どれか1基の大爆発がほかの原子炉の大事故を誘発することも考えられる。
その結果、膨大な放射能が外部に噴出される。さらに、爆発事故が使用済み燃料貯蔵プールに波及すれば、ジルコニウム火災などを通じて放出放射能がいっそう莫大になるという推測もある。
 ***

そう、今回の福島がちゃんと想定されていた。

その7年後の2006年。
衆議院予算委員会公聴会に参加した石橋氏は次のような言葉を残してその委員を辞退した。

 ***
電力会社の調査と国の安全審査の信頼性が明白に崩れ、今後も活断層を見逃す恐れがあるにもかかわらず、特定地域の問題にわい小化してしまった。業界が活断層を「値切ろう」としているように見え、その肩を持つような発言をしてきた委員さえいる。分科会は「(原案までの)議論を蒸し返さない」という発言や、「修正は最小限に」という安全委委員長の強い要望によって審議がしぼんだ。国民の信頼を裏切る行為だ。
 ***

今、僕らが立っている地面は、石橋氏らのような人間が排除された上で成り立っている。


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川上未映子 『ヘヴン』

2013-12-24 12:38:17 | 本日の抜粋

     **************

 十一月に入ってからは急に風が冷たくなった。ブラウスの上に着たブレザーにはうっすらと薬品のようなにおいがして、そこに冬のにおいが少しまじっていた。においは色々なものを思いださせる。その思いださせかたは、頭をとおらずに、手のひらや鼻をじんわりとさせ、感情になるまえの感情のようなものを直接にひびかせた。

 川上未映子 『ヘヴン』より 講談社文庫

     **************

昨日は祭日だったので、思いっきり朝寝坊と決め込む。
とはいっても、年寄りなので明け方近くには目が覚めてしまう。
ならばと、寝床で『ヘヴン』三昧。

今までしゃれた大阪弁を駆使して書かれた『乳と卵』と、彼女のブログにあったゴッホ賛歌しか読んだことが無かったので、抜粋部のような表現に思わずホッとため息をつく。
しかしその内容はいじめを扱ったものなので、人の心の“ヘル”を味わうことに、、、、。


いじめはたのしい。

人を嬲る、いたぶる、侮る、蔑む、差別、、、する。

徳さんだって、いい人ぶって振舞っているが、内心では人をいじめまくっている。
人の心の装置にあらかじめ内蔵されているのだろうか?
他の動物には見られない。

この小説では、いじめられる側の論理と、いじめる側の論理がぶつかる場面がある。
実際には起こりにくいものだろうが、、、。
そして、いじめる側の論理が勝ちそうでもある、、、。

克服の道はあるのだろうか?


ヒントはある。
いじめは閉ざされた空間、閉ざされた人間関係の中でしか成立しないこと。
この世には、いじめなんかより格段に楽しいことがたくさんあること。
そして、人には想像力があること。
徳さんが気付かぬだけで、まだまだたくさんのヒントはあるのだろう。


主人公たちが受けるいじめが極点にまで達し、いじめの存在が学校にも父兄にも知れ渡った時、主人公の血のつながらない母が主人公に語りかける言葉は次のようだ。

「……学校なんか行かなくてもいい。でも、高校はまたこことは違うから、行きたいなら進学するための方法をふたりで考えよう」
「行かなきゃいけないとか、もうないからさ」
「そんなことに付きやってやる必要ないから。いい方法を考えよう。何でもあるから。考えればなんだってあるんだから」


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耳ピクピク

2013-12-21 20:41:09 | 本日のセロ&ニーニャ
冬の寒さは徳さんの敵だ。
猫たちが寄り付かなくなる。
猫たちとの接触時間が少ない徳さんにとって、明け方寝床でちょっかいを出してくれる猫たちは貴重な存在であった。

しかし、明け方の寒さが厳しくなるにつれ、猫たちの朝の訪問がま遠うになって来た。

理由は判っている。
家族の女性達は電気毛布を使っている。
徳さんは、電気毛布が苦手で(乾燥して干上がる感じがしてしまうのだ)使用していない。
それだけの違いだ。
猫たちは与えられた環境の中で最も居心地の良い所を選ぶ能力に長けている。
猫たちに義理人情はないのだ。

それでもセロは男気がある。
気まぐれにだが、、、。
たまに明け方、徳さんの寝床にやって来て、ニャアーと言いながら徳さんの顔を前足で軽くつつく。
おい、来てやったぞ、目を覚ませ、俺の存在に気づけ、なんて気分なんだろうか。

寝ボケながら喜ぶ徳さん。
掛け布団の片隅を持ち上げ、ひたすら媚を売る、オイデ、オイデって。
多少もったいぶってセロが添い寝の態勢になる。
喉をゴロゴロ言わせながらだから、セロにも受け容れ態勢がそれなりにあるって事だ。
徳さん、安心しきって、また眠りに落ちる。

ふと、徳さんの耳のそばに不思議な振動を感じて、朦朧とした意識のまま薄目を開ける。
セロが徳さんの鼻息に反応して、徳さんの呼吸のたびに耳をピクプクさせているのだ。
セロ自身は心安らかに寝ている。
この二人の関係はいい。

存在の共有感。
でも、それを猫としか味わえないって、徳さんって、すげー不幸な存在、、、?



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逆子の正し方、再度、井本邦昭『整体法4 妊娠・出産・子育て』

2013-12-20 18:38:51 | 本日の患者さん

     **************

 この時期になっても(妊娠七~九ヶ月)まだ赤ちゃんの頭が上になったままだと、ドクターに帝王切開の可能性を告げられることもあります。しかしあきらめる前にぜひ赤ちゃんに話しかけてみましょう。私はお母さんの腰椎2番に導気しながら「位置が違ってるよ。元に戻ろうね」と逆子に話しかけることで、赤ちゃんが自分で向きを変えるのを何度も経験しています。(中略)
 妊婦が自分でやるときは、臍の上に手を乗せて気持ちを赤ちゃんに話しかけるようにもって行きます。このときは横や、窓を向いて話しかけてはいけません。手から気をお腹の赤ちゃんへ送りながら言葉を発しますと、赤ちゃんにちゃんと伝わります。もしすぐに変わらないとしても慌てることはありません。今はその位置が赤ちゃんにとって居心地がいいということなのです。(中略)
 整体では逆子がクルリと回るきっかけをつくるこうもり様体操(逆子体操)があります。こちらも併せてお試しください。やり方は両足を伸ばして高く上げ、両手でその足の内果外果の下を持ち、頭のほうへ引くようにしながら脚の裏側を伸ばすというものです。内果は内くるぶし、外果は外くるぶしのことです。その下を持つのが難しい場合は両親指もしくは膝を掴むようにしても結構です。

 井本邦昭 『整体法4 妊娠・出産・子育て』より 三樹書房

     **************

「これ、こないだ奈良に行った時のお土産です」といって奈良漬を貰ってしまった。

こないだのコピーのお礼かな?

先日、Fさんの妊娠中の赤ちゃんが逆子だと言うのを聞いて、この本の事を思い出し、わずか2ページ分をファックスで送ったのだった。

昨日、たまたま会ったFさんに「毎日ちゃんと赤ちゃんに話しかけてる?」と聞くと「当然です」とニコニコ返事が返ってくる。
徳さんとしては、逆子対策奮闘中と思っている。

しばらくたわいもない雑談をする。
そしてFさん、思い出したように「逆子の赤ちゃん、回転してくれましたよ」だって。

「え!いつの話?」

「ファックス貰ってから五日後ぐらいかな」

「ええ!それを早く言ってよ!」

解決しちゃうと、問題だった事は隅に追いやられるみたい、、、。
まあ、めでたし。

井本整体は生き物としての原点に帰れと主張している。


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歯には苦労するのう

2013-12-18 18:37:58 | 本日の無惨
歯に関しては多くの患者さんからあれこれの話を聞く。

現在進行形で痛みを訴えているのに、「やるべき治療はしました」と言われた、いわば歯科患者難民。
他の歯医者で見てもらうと、見つけにくい所に虫歯がちゃんとありました、、、。
前の歯科医はその事を知らずに、我が技術を疑わずにただ今現在も平然として営業している。

「前の歯科医に、物を食べる時に痛むと訴えたら、食べる時は入れ歯を外してくださいと言われました」
と、現在の歯科医に報告したら、入れ歯は物を食べれるためにあるんです。その歯科医はとんでもないですね、と言われた。
その先生に、作ってもらった入れ歯は、食べる時にやっぱり痛む。
その事を訴えたら、食事の時は入れ歯を外して下さい、だって。

歯医者さん選びは難しい。

徳さんも例外ではない。
多少は、近隣の方々の評判を聞いた上でかかるようにしているのだが。

「あそこは上手いよ」とのI歯科に行った。
やたらと歯を抜いちゃう先生だった。
おかしいなと思っていたら、評判のいい先生は死んじまっていて、徳さんがかかったのはその息子さんでありんした、、、。

「あそこの先生は優しいよ」というN歯科に行った。
確かに優しかった。
でも、出来上がったブリッジは噛む度に口の中で舞い上がる代物だった。

腕の悪い先生のほうが患者さんを長く引きずれて儲かるようでもある、、、。
なんか、制度が違うんでねえの、、、。

などと、以上のことが言いたいんじゃない。

日本においては、歯科医の地位が低すぎる。
その事を言いたい。

人はともかく物を食べなければならない。
その道具が歯だ。
そして歯は脳に密接に関係している。
体の健康状態を支配する。

歯を扱う人がもっと評価されていい。
そして、歯を扱う人たちが、歯の問題を窓口に健康問題をもっと積極的に語って欲しい。


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このちょっとの違いが重要なんだ、ラーぼう

2013-12-16 17:48:36 | 本日の患者さん
良くはなっているが、まだ痛い。

そんな言葉を患者さんから聞くのは結構辛いもんがある。

ラーぼうが左肘の痛み、肩関節挙上困難、手をつく時の甲の痛みを訴えてやって来たのが一ヶ月前。
その二ヶ月前にちょっと重いものを持った時からの出来事だそうだ。
近くの整骨院に通ったがたいした改善は見られなかったと言う。

さて、今日は4回目の施療。
主訴のうち、手をついた時の痛みだけが無くならないのだそうだ。

施療後、確認のために手をついてもらう。

やっぱり痛いとおっしゃる。
「以前に比べれば大分楽になってるんですけど、、、」
と、言い添えて。

一般的に、患者さんというものは施療者に気遣いをするのが常だ。
患者さんの方から肯定的な材料を探してくれる。
患者さんの評価を鵜呑みにしてはいけない。
でも、といった種類の言葉に注目しなけければならない。
プラシーボ効果もあるのだから施療者は油断してはならない。

施療後、手をついてもらい、痛みを確認したラーぼうだが、その肩を少し後に引いて再確認してもらう。

「あれ!今度は痛くない!」

肩口猫背のラーぼうが頚椎から手に派遣されてる神経の通り道を塞いでいたのだ。

問題は、そんな当たり前の体の位置関係を維持できるかどうかだ。



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佐藤栄佐久 『知事抹殺』

2013-12-15 17:12:18 | 本日の抜粋

     ***************

 森本検事は、東京拘置所の取調室で祐二にこうも言った。

「佐藤知事は日本にとってよろしくない、抹殺する」

 どういう意味なのであろうか。
 たしかに、二一〇万福島県民の安全を考えて数々の原発の事故隠しやデータ改ざんなどの問題に対応していたら、日本の原発がずべて止まった。結果として国を一時的に窮地に追い込んだことは事実だ。また、全国知事会では、中央省庁出身の知事たちがひるんだり日和見する中、叱咤激励しつつ地方分権の大原則から道州制に反対し、また小泉政権下での「三位一体の改革」が、真の意味で行われるように闘ってきた。また、まちづくり条例で大型ショッピングモールの出店規制を行い、大手スーパーや経産省とも激しく対立してきた。 
 知事と「霞ヶ関」との闘い。知事には都道府県の行政を統べる強力な権限があり、私の場合、その源泉は、福島県民による圧倒的と言っていい支持だった。(中略)

 もちろん「霞ヶ関」からの反発や圧力は、有形無形を問わず続いていた。しかし、ある日突然、別のパンチが繰り出されてきたのである。それが東京地検特捜部の捜査であった。(中略)
 私が闘ってきた「霞ヶ関」の官僚の行動原理は、基本的に「自己保身」であった。官僚は自らの責任として何かをなすことを嫌い、「顔」がなかった。対して特捜検察は、その行動が「自己目的化」しているのだ。(中略)

 マスメディアも共犯である。記者たちはコメントを求めて押し寄せてくるが、ある時から検察のストーリーに沿った記事しかでなくなった。

 佐藤栄佐久 『知事抹殺』より 平凡社

     ***************

あの3・11の5年前に「闘う知事」は汚職事件を捏造されて逮捕された。
一審、二審で有罪とされ昨年10月に最高裁で上告が棄却され有罪が確定した。

冤罪だと断定できるのは、有罪とした高裁の判決自身が「賄賂の金額がゼロ」と認定し、「知事が収賄の認識すらなかった可能性」を示唆しているからだ。
お金のやり取りが無かった収賄事件なんて、、、。
こんな裁判が日本では許されている。

権力としては、事の真実などどうでもいい。
時の政権にとって都合の悪い者をその時点で政治的に抹殺すればいい。
後に真実が明らかになっても、彼の政治生命はすでに尽きているのだから、、、。

マスメディアの対応も卑劣でさえある。
逮捕劇を罵声を浴びせながら演出するのは毎度のことだ。
でも、実質無罪が判明した時に、彼らはどれほどの熱意を持って取材しただろうか?
どれほどの謙虚さをもって、自らの取材を反省しただろうか?
検察発表を鵜呑みにし、丸写し記事を国民に提供し続けてきたことに、、、。



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たまにはいい事あるさ

2013-12-14 18:20:57 | 本日のしりきれとんぼ
と言っても、徳さんのことではない。

患者さんのIさんの再就職がやっと決まった。
ほとんど会社都合で、前の会社を退職した。
44歳女性。
今までの会社での技能以外にこれといった資格があるわけではない。
そうなると、世間の風は冷たい。
ネット上の求職案内に履歴書を送っても、なしのつぶてがほとんどだったと言う。
現在は、会社のモラルも低下の一方のようだ。

まあ、ともかく、今回、無事に正社員として就職出来た。
評価されたのは、前の会社に十数年勤め上げたという実績だという。

ニートから急な正社員勤務。
体のあちこちがきしむ、と訴えていられるが体の疲れにもなんか張りがある。
メデタシ。


Aさん夫婦が生まれたばかりの赤ちゃんを連れてやって来た。
奥さんは、あどけない中学一年生の時からの患者さんである。
たしか、学校の検診で側湾症と診断されていらしたはずだ。

そして時代は巡り、Aさんお母さん、威風堂々とやって来た。
ムム!確かにかわいい。かわい過ぎる。

こんな赤ちゃんの無垢なかわゆさを前にして、誰しもが思うはずだ。
このかわゆさに、この無垢に、このみずみずしい肌に、核をはじめとする汚染物質に触れさせてはならないと、、、。



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