カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

中島岳志 『「リベラル保守」宣言』 新潮社

2014-12-29 17:21:04 | 本日の抜粋
正直言って、徳さんはいささかずっこけてしまった。
別に悪い意味じゃないんだけど、中島さんは今までの皆が抱いてる保守の概念を壊し、定義のし直しから始めている。

  *****
 まず、保守の立場に立つものは人間の完成可能性というものを根源的に疑います。
 人間はどうしても人を妬んだり僻んでりするものです。時に軽率で、エゴイズムを捨てることができず、横暴な要素を持っています。そんな人間は、永遠に完成することなどできず、不完全な存在として生き続けるしかありません。
 保守は、このような人間の不完全性や能力の限界から目をそらすことなく、これを直視します。そして、不完全な人間が構成する社会は、不完全なまま推移せざるを得ないという諦念を共有します。
 ですから、保守は特定の人間によって構想された政治イデオロギーよりも、歴史の風雪に耐えた制度や良識に依拠し、理性を超えた宗教的価値を重視します。前者は人間の「知的不完全性」の認識に依拠し、後者は人間の「道徳的不完全性」に依拠していると言えるでしょう。
  *****

そして、左翼の定義はこうなる。

  *****
「左翼」という思想を最大公約数的に定義すると「人間の理性によって、理想社会を作ることが可能と考えてる立場」ということができるでしょう。
  *****

これだったら、何でもありだ。
でも、その主張には賛同できるところが多い。
何故って、大人の考え方なのだ。

今までの保守にまとわりついていた偏見?をこのように払いのければ、徳さんだって賛同するさ。
問題は、中島さんが、そんなの保守じゃないと断定している、化石保守なのじゃ。



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目取真俊 「風音」 文春文庫『水滴』所収

2014-12-28 14:55:28 | 本日の抜粋

  *****
 最初、清吉は自分の目がおかしいのかと思った。砂の上に若者の体は見当たらず、代わりに何か黒いぼんやりした大きな塊があった。やがて、清吉はその細長く盛り上がった黒い塊が、キシキシ乾いた音を立てて小刻みに動いていることに気づいた。薄暗い空間に濃い影を落としているその塊を一心に見つめた。次の瞬間、清吉は固い鳥の爪に喉をわしづかみにされた。見開かれた目に、湧き立つ泡のように蠢く無数の生き物の姿がとらえられた。黒い塊に見えたのは若者の死体に群がる蟹の群れだった。ぬらぬらと濡れた甲羅と毛の生えた固い足がこすれあう音が若者の肉を噛む咀嚼音に聞こえた。数匹の蟹が砂の上に転げ落ち、奥の窪みに走り去っていく。同時に別の蟹が姿を現し、群れに加わる。若者の体を余す所なく覆いつくした蟹は、幾重にも重なり合い、足をからませながら休む間もなく太いハサミを振り立たている。
 ひとつの波がムレの底から起こり、低いうねりになって爪先から頭部の方へ伝わった。蟹の動きがせわしくなった。と思う間もなく、群れは清吉の方に崩れ落ちてきて、目の前にもたれがれた若者の顔があった。それは目も鼻も見分けることのできない黒い残骸だった。深い闇をつくっている口腔が誰かを呼ぶように動いている。石段の足場に腰を落としたまま、清吉は若者の喉から漏れたかすれた音を聞いた。這うように石段を降り、米兵のことも忘れて喚き声を上げながら川沿いの径を走りつづけた。
  ***** 

少年時代に沖縄戦に遭遇した清吉は、自決した若い特攻隊員の亡骸に出くわして村の葬祭場に彼を運び込む父の後ろ姿を見る。
父は、清吉には理解不能な涙を流していた。

この現代の民話風の物語は、清吉の父と清吉、その子の、三代にわたる内面の心に刻みつけられた沖縄戦の話である。

僕らは、いわゆる沖縄問題には出くわしてはいる。
でも、このように、具体的な沖縄庶民の心の内面のヒダに出くわすことは稀である。

貴重な資料にもなる小説だった。

徳さんは、48年前頃から始まった、成田空港用地強制収容に反対する三里塚闘争時に、農民が掲げたスローガンの一つを思い出してしまった。

“土地に杭は打たれても心に杭は打たれない!”



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数少ない、エヘン!

2014-12-26 20:16:52 | 本日のしりきれとんぼ
今年はシャコバサボテンが見事に咲いてくれた。
(ということは、ここ数年は満足できない出来だった、という事)



花を咲かせる時期を逆算して2ヶ月ほど日照時間の管理をしなければならない。
ダンボール箱を被せて擬似天候を作る。
寝ぼすけの徳さんにとって、朝のそれらしき時間に起きなければならないというのは、それなりに大変。
だって、シャコバサボテン君は前日の徳さんの深酒なんてご存知ないもん。

花の良さって、なんだろう?
写真の撮り難さと言ってもいいだろう。
(おまけに徳さん、携帯で撮ってる)
立体的なのだ。
その上、遠近がある。
Aを立てればBがおろそかになる。
全体を撮ろうとすると、すべてが曖昧になってしまう。

肉眼の力を改めて確認する。

他の花に比べてシャコバサボテンの良さは、開花の時期がずれてて、長い期間楽しまさしてくれる事でもある。



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目取真俊 『水滴』 文春文庫

2014-12-24 16:22:13 | 本日の抜粋
前回話が逸れてしまい、その時ついつい目取真さんなんて親しげに言ってしまったが、当然親しくもなんともない。
ただ、読後に目取真俊氏が、辺野古埋め立てに反対するカヌー集団の一人だと知って妙に親近感を抱いたのだった。
“海鳴りの島から”という彼のブログに日々の活動が報告されている。

報道でカヌーでの抗議運動を見るたびに、なぜカヌーなのかが判らなかったが、辺野古の基地建設予定地はサンゴ礁豊富な浅瀬の海で、カヌーやゴムボート出なければ危険なんだそうだ。
海上保安庁の動力付きゴムボートと人力カヌーの戦いでもある。

さて、小説「水滴」。

奇妙な小説だ。
ある日徳正(とくしょう)の足が腫れ、親指の先から水が吹き出るようになった。
その水を沖縄戦で共に闘い、ついには壕に置き去りにされ死んでいった兵士の亡霊が夜毎に啜りに現われる。
徳正は今まで意識の外に追いやっていた当時と対峙し、やがて兵士の亡霊と和解する。

沖縄戦の記憶を背負って生きる庶民の姿を描いた民話となっている。

徳さんが引き付けられたのは、徳正の妻ウシ。
ウシの言葉を羅列しておく。

  *****

「ええ、おじい、時間ど。起(う)きみ候れ(そーり)」

「あね、早(へー)く起(う)きらんな」

「呆気(あつき)さみよう!此の足(くぬひさ)や何(ぬー)やが?」

「はあ、この怠け者(ふぬなー)が、この忙しい時期に異風な病気なりくさって」

「珍(みじら)しい事(くと)もあるものやさ」

「何(ぬー)が、我っ達(わったー)徳正や見せ物(みしむん)るやんな?」
(この時、見物にやって来た村人を鉈で追っ払ってる)

「人の心配(しわ)は分らん痴れ者達(ふりむんたー)が」

「ならんど」(大学病院への入院を薦められて)

「糞(くす)の役にもたたんさや」

「我(わ)ぬがや治(のー)しきれんさ。哀れしめてぃや、徳正」(ウシ、弱気になって)

「何(ぬー)しが来(ち)ゃーが」(見舞いに来た徳正の従兄弟に)

「お前の物は何ももらわん。早(へー)く仕舞って帰(けー)りよ」

「何処(だー)から盗んでぃ来(ち)ゃーが?」

「嘘物(ゆくむぬ)言いしち」

「七十も近いのにこの痴れ者(ふりむん)や」

「腐れ手で触らんけ」

「お前が心配(しわ)しても変わらん。触るなけ」

「ええ、何しおるか」

「どきくされ。かしまさぬ」

「余計なことすなけ」

「えー、用が無いなら早(へー)帰(けー)りよ」

「嘘物(ゆくしむぬ)言いして戦場(いくさば)の哀れ(あわり)事語てぃ銭儲け(じんもうけ)しよって、今に罰(ばち)被るよ」

「有難うやたんど。お前がお陰で助(たし)かたさ」

  *****




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目取真俊 『水滴』 文春文庫

2014-12-22 19:57:43 | 本日の抜粋
現在徳さんは、仕事を終えた後、ウィスキーをチビチビ?舐めながらこのブログを書こうとパソコンに向かっている。
傍らのテレビをつけながらの、かなりだらしない時間でもある。

(このテレビは今時珍しいブラウン管方式のもので、画面の上には“来年3月までに放送終了”とのテロップが嫌味に流れている。古くなってるから早く交換しろと催促している。
君たち、商品に対する感覚が間違ってる。これは私達が精魂を込めて造った商品です。どうか末永く愛情を持って使ってやって下さい。故障したら駆けつけます。なにせ我々の自信の作ですから。なんてのが本当の商品だろうに。いつの間にか商品は適当な時期に壊れ、新しい購買力を促すものが良しとされるようになってしまった)

そのテレビ、聞き流していた積りが、ドキッとして釘付けになってしまった。
NHKのドキュメント〝消えた子供たち〟
患者さんに児童福祉の現場に携わる人がいて、その内情を部分的には聞いていた。

親がする子供の私物化、虐待、その果ての子供の社会との断絶、隔離。
共同体が崩壊し、すべての責任を一人一人の個々が担わなければならないかの幻想がばら撒かれている。
自己責任論の氾濫だ。(小泉とかその弟子安倍坊がお好きな言葉だ)

これは違うだろう。
人間の、それぞれが抱える弱さをいかに支えあうかが政治だろう、、。

NHKはこういった分野や、自然観察といった分野には強い。
いい番組も創る。
昨日も、福島原発事故後における放射線暴露に対する東電、政府発表の嘘を暴露していた。
でも、それは今回の選挙後の放映だった。

NHKの現場職員の、上からの指示と自らの良心の葛藤を見る思いである。
選挙前に放映できなかった事だけでも、規制、締め付けを感じさせる一場面である。

目取真さん、ごめん。
話が他所に逸れてしまった。
今度、読後感を材料にします。



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徳さんも縦割り社会の弊害実行者

2014-12-21 18:55:32 | 本日の反省


時々、歯医者さんのホームページを覗くようにしている。
かみ合わせの狂いから頚椎をはじめとして背骨全体の歪みを招くからだ。

本当なら、歯科医とカイロプラクティックなど医療周辺行為者は連携しなければならない。
もちろん整形外科とも緊密な協力関係をきずくべきだ。

でも、日本では特別な個人的関係で成り立つ協力関係は多少はあるだろうが、全体的に見れば皆無に近い。
カイロも整体も国からの認可を受けていない民間療法の一つでしかないという事情もある。
でも、これは患者さんから見れば行政の怠慢だ。

実際に医療類似行為が行われている。
何も知らない患者さんが、施術者からされるがままの事態だって考えられる。
ならば、認可した上で、ちゃんとした患者さん保護の管理をすべきだろう。

管理されることの大っ嫌いな徳さんが言ってるんだぜ、、、。



冒頭の絵と後で紹介する文章は、歯のかみ合わせに取り組んでいる名古屋の鈴木歯科クリニックのホームページから拝借した。


  *****
かみ合わせと頚椎と自律神経の関係

歯のかみ合わせのズレにより第1・第2頚椎の位置関係にわずかなズレが生じると、脳への動脈が圧迫されて、めまいなどが起きることがあります。第2頚椎には歯突起という軸があり、この軸を中心に第1頚椎が回ることで、首を回します。第2頚椎より下の頚椎は軟骨の椎間板で連結され、頚椎がしなるように動くことができるようになっています。頚椎は頭の重みを支えているし、頚椎は脊髄神経と脳へ行く椎骨動脈の通り道で、その血管や神経を保護しています。頚椎が正しくなると脳幹の働きが良くなります。

第1・第2頸椎は、骨格のバランスに関係していて、そのズレは頚椎の正しい湾曲形態を歪めてしまうために姿勢が悪くなるのです。

脊椎が悪く歪んだ姿勢は、脊髄神経に影響して自律神経の働きに変調を招くのです。
  *****

長年、患者さんと接して感じるのはカイロプラクティックに対する誤解があることだ。
患者さんの主訴は腰痛、膝痛、肩こり、手足の痺れ、頭痛などに限られる。
でも、本命は自律神経の環境作り。
頚椎の中を通る椎骨動脈は脳の後ろと下部に血液を送り込んでいる。
後頭葉は視覚領野。
脳の下部には原始的な脳、自律神経の司令塔である視床下部、ホルモンの司令塔脳下垂体がある。



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名前は知らないが、優れもんの補助具

2014-12-20 19:00:24 | 本日のこういうのが好きだ
「これって、結構助かるんですよ。
これだけで、足首が安定して、近くを歩き廻る事が出来るんです。
正式な補助具をつけた際にもくるぶしへのクッションになって楽なんです」
(正式な補助具は苦痛を伴うものだった訳だ、、、)

脳性麻痺のHさんは、歩行時に補装具を装着する。
そのHさんが新しい装置として紹介してくれたのは、伸縮性のある、かかとに装着するバンドだ。
発想はすごいが、実物はありふれたものだ。
当然、価格はお手頃。

数年前を思い出してしまった。
住居を変わった時のことだ。
日常生活が覚束なくなったオフクロのために数箇所のバリアフリーを試みた。
補助がおりるという。
玄関の手すり。
トイレの段差解消。
お風呂の床の高さ調整、などなど。

介助用品のリース会社がやって来て、カタログを見せてくれる。
それを見て、徳さん唖然!
皆一様に価格がとんでもなく高額なのだ。
しかし、利用者側は一割負担なので、その衝撃はほとんどない。

ここらに、現在の福祉関係のお金のからくりがある。

まず、業者間の競争が必要ない仕組みになっている。
使われるお金はほとんどが税金なので、皆がこのチャンスを逃すまいと群がる。
それを牛耳るのは退役官僚。
いわゆる天下り官僚。
彼らはこんな所で意地汚く権力を振るう。

福祉にお金がかかるってのは、福祉を産業化することによって潤う連中がばら撒く幻想じゃないのか。

玄関の手すりには徳さん手が出せなかったけど、
トイレの段差解消のための数万円の工事は千五百円の浴室用マットを便器に合わせてカットして解消。

そして実は、浴室の件では徳さん敗北したのだった。
すのこを上手に組み合わせれば対応可能だったのだが、介護用品リース会社が出した見積もりは11万円。
一割負担で徳さんの支払いは一万一千円。
一方、自力でそれに見合ったものを作ろうとすると、もう少しかかる。

貧しさに負けた徳さんであった訳だが、こんな事はいろんなレベルで起こっているに違いない。


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岩田昌征 『ユーゴスラヴィア』 NTT出版

2014-12-19 17:58:34 | 本日の抜粋
  *****
 公式には、第二次大戦期のユーゴスラビアの死者は一七〇万人とされ、総人口の実に十一%が失われた。悲劇的なことに、この死者たちの大半は、外国軍によるものというよりも、枢軸国軍の侵入によって引き起こされた内戦、クロアチアのウスタシャ、セルビアのチェトニク、コムニスとのパルチザン、アルバニア人、ムスリム人の入り乱れた兄弟殺し的悲劇による。
  *****

一冊の本を読了して、そこからの抜粋部がこのような事実に対しての記述であることは著者に申し訳ない気もするが、それほどにこの本は徳さんに読みづらいものだった。
著者の学術論文を整理整頓して並べただけとの感が否めない。
専門家にはおおいに役立つだろうが、抜粋部の事態が何故に、現代の文明国で起きたのかを知りたい徳さんのような素人にはなかなかに消化不良を感じさせる。

もちろん、合間合間に著者の想いは伝わってくる。
内戦以前、ユーゴスラビアではソ連のスターリン主義とたもとを分かってから、ありとあらゆる社会主義の可能性を追求した実験場となった。
そこで見出された「労働者自主管理」。
ポーランドで有名になったやつだ。
その敗北に対する哀悼。

なぜ徳さんは今頃こんな本を手にしたのか?

徳さん自身の忘れっぽさのひどい事と、世界の忘れっぽさのひどい事への自省である。

今、ボコハラム、イスラム国の蛮行が槍玉に挙がっている。
でも、秒単位で、それに類似した事柄は時間をさかのぼれるはずだ。
アメリカもやったし、ロシアもやったし、中国もやったしイスラエルもやった。
いや、数え上げればキリがないだろう。

でも、時間が経つごとに、我々は上手にそれらを忘れ去る、、、。

歴史の節目節目には立ち返った考えなければ、、、。
なんて、殊勝な想いになったのさ。


本日のおまけ

専門家の先生より、手際よく、ユーゴスラビアの問題を整理しているブログがあったのでご紹介。

“今、生きている不思議”の中のある日のブログから

チトーを完全に美化するつもりはないのですが、チトーの下で、そして
チトー死後の後継集団指導体制の下で、まがりなりにも45年間も多民族・
他宗教国家ユーゴスラヴィアは、相互に、何とか平和に暮らしてきました。
 少なくとも血で血を洗う「兄弟殺し」など起きませんでした。
 しかし、そのユーゴがものの見事に血で血を洗う兄弟殺しの末、5つの国に
分かれていってしまいました。

 一体何故こんなことになってしまったのか。
 いまだに私には全然分かりません。

 しかし、何故なのかを少しずつ考えてはいます。

<国内的側面>
・チトーの死
・社会主義的国家所有から私的所有への転換
・トータル・ディフェンス
・チトー下での政策
 ・民族対立を不問に付す
 ・自主管理社会主義を「上」から試行錯誤
 ・反対派を逮捕・投獄

<国際的側面>
・ソ連圏からの破門
・ソ連・東欧圏の崩壊
・バチカンによるカソリック国であるスロヴェニアとクロアチアへの支援表明。
・ドイツによるスロヴェニア・クロアチアの早過ぎる承認。
・西側諸国による東への勝利感。 それに基づく
 「ヨーロッパ最後のボルシェヴィズムの砦」たるユーゴ連邦軍の解体策謀。


 旧ユーゴでは、ソ連圏から破門され、いつソ連の軍事侵略があるか分からない
ために、トータルディフェンスシステム(全住民武装)という考えから、全国民
が武器を扱え、地域各地に武器を置いていたのですが、これが、民族紛争が激化
する折に、民間人が簡単に武装できた大きな理由の一つです。

社会主義が崩壊するとは、つまり、国有制度が、私的所有に変わる訳ですね。
つまり、旧国家財産を誰が私的所有するかという大問題がありました。
旧共産党系の幹部連中がそのまま大資本家になるというふざけた事態になった訳
ですが、私有財産をぼったくった連中は、その財力を背景に、更に子飼いの民兵
組織を武装し、更なる私的所有を拡大する為に、民族紛争に乗じて、武力的占領
地域を広げるべく、お互いに抗争しました。

 私兵という名の軍隊は、ユーゴの経済崩壊の下で、職の当てのない若者達を
リクルートしたものです。

 ・旧党官僚や新鋭資本家達が、
 ・「私兵」を実体的担い手として、
 ・意図的に「民族主義」を煽り立てることをテコ・手段として
 ・一回限りの「資本主義化ゲーム」を闘った

 民族対立・宗教対立は、もちろんあるのですが、このような国家所有から私的
所有への大変革という初めての歴史的逆転現象もまた、大きな動因であったこと
は、間違いないと私は考えています。

チトーが心血を注いで作った多民族融和国家ユーゴスラビア、、、、
チトーを美化したい訳ではありません。
チトーの<意義>と<限界>をこそ考えたいのです。
チトー死後、ものの見事に崩壊した旧ユーゴスラビア。
ドイツやアメリカという外からの要因も大きかったです。
また、バチカンからのカソリックへの支援という側面援助もありました。
しかし、そういう外的要因に容易に屈服してしまったのは、それに耐えうるもの
としては、チトーによっては、内的には作られてこなかった、あるいは、弱かっ
たとは、言えると考えています。

 例えば、ナチス支配時のクロアチアとセルビアの血で血を洗う凄惨な殺し合い。
このような歴史的事実に対して、チトーは、それを切開するのではなく、蓋をし
たということ。
 公式な場でいくら蓋をしても、親から子へと語り継がれていくものです。

<南北格差>
北のスロベニア、クロアチアの方が、経済的に進んでいました。
南のコソボ、マケドニアの方が、経済的に遅れていました。
チトーは、北の資金を南に援助していた訳ですね。
そして、それはそれぞれの地域に反発を醸成していきました。


ユーゴスラヴィア解体について


タっくん、便秘

2014-12-17 20:15:48 | 本日の患者さん
人間には教育が必要だが、教育された内容がどう伝わっているかの検討も大事だ。

(この話は、安倍坊が甲高い声でわめいてる国家への忠誠を本分にすべし、といった戦前戦中の教育への復帰運動とは一切関係ございません)

人間が、生き物として、共同体の一員として身に付けなければならない所作、
過去の先輩達が悪戦苦闘、試行錯誤の末に獲得した知恵とか知識。
その伝達、それが教育だ。

でも、それを誤って受け取る場合もある。

恥ずかしながら徳さん、この仕事に従事するまで勘違いし続けた知識がある。
『便秘』の事だ。

便秘とは血便の事と思い込んでいたのだ。
理由は判らない。
ピと血が頭のどこかで結び付き、これが固定化したのかもしれない。
「私、便秘なの」
なんて言われようなものなら、世界の不幸を一身にまとってる人、というイメージだった。

ま、アホな徳さんであった訳だが、今「便秘」に関してはまあ常識的な知識は持っている積りでございまする。

で、その便秘。
皆さんの受け止め方とは違って、カイロプラクティックとえらく関係がある。

腰椎後湾、前湾消失、仙腸関節のズレ。
それらすべてが自律神経に影響を与え、便秘に向わせる。

タっくんには、その一つ一つを絶叫の元に確認していただきました、、、、。




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サンタが母の病床にやって来た

2014-12-16 19:31:50 | 本日のしりきれとんぼ


かつて、華々しく母子間のバトルを繰り広げたことがあった。
しかし現在、そんな事があったとは到底思えない親子関係が母との間に成立している。

一方的に母が老い、病んだのだ。

今日は家人手製のサンタクロースの人形を携えて、氷雨の降る中ミニバイクで一っ走り。
(防水対策に失敗し、かなりびしょ濡れ、、、。トホホ、、、)

母には、日付の感覚がない。
今日は立派なクリスマス!

「おや、まあ!」
の笑顔とその一言で、戴ける物は全てもらった気分。




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