カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

お医者さまの恣意性

2013-02-27 19:15:11 | 本日のしりきれとんぼ


例1

Iさん。
5ヶ月前、何でもないような事で左手の小指を骨折した。
(怪我の大半は、たわいない事をきっかけに起こることが大半だ)
整形外科で小指を固定してもらった。
固定器具は幾分短めで、小指の先が顔を出している。

3ヶ月前、その小指の先を冷蔵庫のドアにぶつけてしまった。
Iさんにとっては、この時の衝撃の方がひどかったとか、、、。
今でも、その痛みと腫れは継続している。

何が問題なのか?

固定器具を短めに設定した事が一つ。
(お医者さまって、生活者の実態を判ってない方が結構多い、、、)
先っちょが、触れて動いてしまう事だって想定して欲しい。

固定を一本の指に限った事が一つ。
小指一本を固定した事により、多少小指は外向きに設定される。
そして、小指は結構一人歩きをするのだ。
この時、薬指を添えて、二本を固定すれば、一転、すこぶる安定する。

後で知った事だが、こんな時、二本固定を当たり前にしている整形外科もかなりいらっしゃるとか。
患者さんサイドに立った情報交換がなされてない事の一例だ、、、。


例2

Tさん。
奥歯がうずく。
歯医者さんで治療を受ける。
しかし、痛みは変わらない。
痛みが無くならない事を訴えると、レントゲン像をたてに、そんなことはないはず。
やるべき治療は完璧にやりました。
痛み止めを出しますから、もう少し様子を見て下さい。
その間、鎮痛剤の影響で、Tさんは胃も痛くなる、、、。

いろんなやり取りがあって、結局、専門の大学病院でMRIを取るなど、精密な検査がなされた。
結果は、歯根部分に破断があって、その部分を修正しようとして造骨細胞が働き、そのあるべき所ではない所への刺激が痛みを起こさせているという見解に至った。


駄目な医者達!
と、言えば済む問題ではない。
一人一人のお医者さん、結構、誠実に取り組んでいらっしゃるのだ。

それで、些細かも知れないが、こんな問題が起きるというのは、制度の問題だ。

一度医師免許を取ると、後はノウタッチの行政。
24歳の若僧が手に入れる資格ですぞ、、、。

互いの情報交換は、意外と閉鎖的。
どこかの学会に出かけても、そこで細分化された医療の最先端知識を身に付けるだけでは、実際の患者さんの実像には触れ得ない。

最先端医療の姿がもてはやされる中、地味な地域医療、現場医療にこそ、多額な税金が支払われるべき。


なお、画像は『西表島ジャングルツアー「ゆくる」』より転載。



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『宇宙のはかり方』縣秀彦監修

2013-02-26 17:58:54 | 本日の抜粋
蟹は自分の甲羅に合わせて穴を掘る。

どうやら、我々の物の認識も似たようなものであるらしい。

宇宙の話を聞くたびに、本を読むたびに、そんなことを痛感させられる。
いろんな数学的な単位が大きすぎるか、小さすぎて皆目見当がつかない。
字面を見て納得したような気になっているが、その実態は無理解なまま、なんて状態だ。

そんな我々衆を何とか理解させようと頑張ってくれてるのが、この本だ。

しかし、、、、。

     ********************

 宇宙は極小の一点から始まった。その一点は「百億分の一秒~」の間に「インフレーション」と呼ばれるハンパない膨張を起こした。それはウィルスが銀河団以上の大きさになるくらいというから、もはや想像がつかない。よく一瞬のことを「まばたきする間に」とたとえるが、インフレーションはまばたき一回の間に2.5秒×10の33乗回起こるほどの、一瞬のできごと。人間のスケールではとても表せないほどの一瞬だ。

 縣秀彦監修 『宇宙のはかり方』より グラフィック社

     ********************

ね、やっぱり、見当つかないでしょ?



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人材活用べた

2013-02-25 20:15:34 | 本日のしりきれとんぼ


徳さんはわりと患者さんに恵まれている。

不良姿勢を徳さん自らのボディーランゲージで語っているにも関わらず、それには目をつむってくれ、自らの問題として徳さんの話を聞いてくれる。
大人の雰囲気だ。

他人を責めず、自らを責める。

なかなか出来ることではない。
それが、優しさに基づくものなのか、無関心に基づくものなのかは別問題として、、、。

小さな空間の中で、世間の動向と関係なく、患者さんと一対一で対応するというのはかなり異常な世界だ。
世間知らずの徳さんをこの世に引き戻してくれるのは、そんな患者さんだ。

Tさん。
昨年、地方自冶体の保健部門を定年退職した。
家庭内暴力や児童犯罪を扱う部署の責任者であった。
Tさんから聞く話は衝撃的なものが多かったが、その対応にはいちいち納得したものだった。

そのTさん。
退職後、より大きな地方自冶体の、同様の部署に嘱託として就任した。

この勤務内容が過酷。肉体的に。

正規職員であった頃は認められていた時間休が認められない。
有給は、新人扱いで半年後まで認められない。
職場の正規職員(まだ定年を迎えてないってだけ)は、Tさんの経験を理由に、上手に厄介な事案をTさんに押し付ける。

そこには、Tさんからノウハウを学んだり、盗もうとする気配が感じられない。
真正面の批判もない。
今の一時が上手く上手くいく事だけを考えている。

Tさんの経験や能力をいかに引き継ぐか、それが組織論にならなければ、、、。

老人は自分が持つものを盗まれてナンボのもの。


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広島流お好み焼き

2013-02-23 18:08:06 | 本日の酒の肴


「鉄工所に勤めている知り合いの兄ちゃんが呉れた厚い鉄板でつくったんじゃけ」

高校生時代、週に何度か通った近くのお好み屋のおばちゃんの自慢話だ。

この手の自慢話は、心地よく聞ける。

手際良く、小麦粉を薄く溶いたのを、鉄板の上に玉じゃくしで解き放ち、玉じゃくしをクルクルと回して極薄の台を作る。
その上に鰹節を振りまく。
鰹節は熱で一踊りする。
客はおばちゃんがお好み焼きを作る過程も料金の内と、食い入るように踊る鰹節を見つめる。
キャベツが山盛りに置かれ、もやしが置かれ、極薄の豚の三枚肉が何枚か置かれる。
その上に、小麦粉を溶いたものがつなぎとして振りまかれる。

頃合いを見て、大きめのコテ二つで、神業的にひっくり返される。
まだ、ふわふわのお好みが二つのコテで押しつぶされる。

傍らで、卵が割られ、鉄板の上で、コテで引き伸ばされる。
その上に、ひっ繰り返されたお好みを乗せる。
後は、好みに応じて、おたふくお好みソースをたっぷりかける。

といったのが、広島お好みの作り方なんだが、いざ、家庭でやろうとすると、上手くいかない。

厚い鉄板がない。
やむを得ず、電気プレートを使う、、、。
火力が弱いので、パリッとしない、、、。
小さな家庭用のコテでひっくり返すので、具が周囲にまき散って仕舞う、、、。

第一、東京では、お好み焼き用の極薄豚三枚肉を売っていない。

中学から22歳までの大半を広島で過ごした関係で、広島のお好み焼きに対しては、思い入れが強い。
最近は、東京に何軒も進出しているが、こちらの思い入れが強すぎて、何処も不可!

地のおばちゃんが、じぶんとこのお好みが最高と信じて作ってくれるのが最高。



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『なみだふるはな』石牟礼道子*藤原新也

2013-02-22 17:11:21 | 本日の抜粋

     ********************

藤原 そうですね。だいたい、海のど真ん中にできるのが鳥山なんですね。でも三陸に行って歩いているとき、陸のど真ん中に鳥山ができているのを見て。びっくりしたんです。
 鳥山は、今度の震災地にはあちこちにできているんです。(中略)

石牟礼 一種類の鳥ですか?

藤原 カモメとかウミネコです。カモメやウミネコが陸で鳥山をつくるというのは、こんな奇妙な光景はないですね。

石牟礼 何にたかっていたんですか。

藤原 たかっているというよりも、カモメのような鳥は鼻がきくんです。なぜかというと、カモメはスカベンジャー(残飯整理)といって、きれいな姿をしているけれども汚いものを食べるんですよ。残飯とか腐りかけの魚だとか。だから、港につくわけですね。漁師がすてるでしょう、いろいろなものを。それを食って生きているのがカモメなんですよね。漁師が捨てる残飯に、ほぼ寄生している。そこが全部やられてしまったから、漁師も何も捨てなくなっちゃったし、もう腹を空かしっちゃって。ただ、鼻はききますよね。だから、陸から流れてきている死臭を頼りに飛んでいったんですね。鳥山ができているところの真下に行くと、死臭がすごかったです。死体というものは一ヶ所に集まりますから。ただ、埋もれているから、姿がない。瓦礫の中に埋まっているから。
 ぼくは、カモメのああいう声を聞いたのは初めてだった。カーッ、カーッと、すごい声でみんな鳴いているんですよ。カモメの声というのは、ほんとうはすごくやさしいんですね。ピューピューという小さな声で。これが、みんなギャッ、ギャッっていっているんですよ。焦っているんですね。臭いはすれど姿が見えないから。腹は空いているし。

 石牟礼道子*藤原新也 『なにだふるはな』より 河出書房新社
 

     ********************

この『なみだふるはな』という対談集一冊を読んで、こんなところを抜粋するなんてのは無粋な話なんだろう。

ここでは、濃密な太古からの自然と人間の交感が語られ、自然への畏怖と感謝の感情に満たされた人々のたたずまいや日々の交流が多く語られている。

そのことによって、水俣そして福島で何が起きたのかが、結果的にあぶりだされるようになっている。

意図したものじゃないだけに、この本の存在は重い。

藤原新也の以下の言葉が印象的だった。

「真と善と美という人間の生命の側面は悪の鑢(やすり)によってさらに研ぎ澄まされもする。今ある望みです」


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チューちゃまの謎多き風邪症状

2013-02-20 17:52:55 | 本日の患者さん
チューちゃま。76歳。
日頃は休日にゴルフを楽しむ元気な方だが、過去に心筋梗塞、胃潰瘍、肺炎、200台の高血圧などの既往歴がある。
油断は禁物。

「いや~、先生。今回の風邪には参ったよ。
鼻水は止まらないし、咳も止まらない。何より辛かったのはあちこちの筋肉が痛くて、痛くて」

「体の節々が痛むタイプの風邪だったんですね」

「いや、そうじゃないんだよ。
関節の痛みじゃないんだよ。
ほら、足のふくらはぎが攣れる奴があるでしょ?
あれが首から下の筋肉に起きたんだよ。
あっちこっちですよ。
足やら、お尻やら、腹も胸も背中も、、、。
医者に行ってもそれは良くならない。
寝れたもんじゃなかったよ」

「熱はどうでした?」

「37度8分あったけど、その筋肉が痙攣している時に計ったら、その時は34度7分だったよ。
えらく低いんでビックリしたよ」

「ええっ!そりゃ、低すぎますよね。
で、結局は、我慢しているうちに治ったんですか?」

「うん、そういうことですね」

これを聞いた徳さんはチンプンカンプンの途方に暮れた。
聞いたことのない風邪症状だ。
チューちゃまが帰った後、あれこれ考える。

考えられる事の一つは、高齢者の熱産生能力の低下。

風邪をひいた場合、体は体温を上げて病原体と闘おうとする。
チューちゃまの場合、それがある程度まで機能してた。
それがある段階で途切れた。
筋肉はあわてて、熱源確保のために痙攣した。

そんなシナリオだってありうる。

思い起こせば、チューちゃまには過去に味覚障害の前歴がある。
この時は、亜鉛のサプリメントを利用してもらい解決したが、今回の騒動、背景にチューちゃまの偏った食生活があるのかも知れない。

高齢者には何が起こるか判らない。
各々方、注意万端怠る事なかれ。


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『子どもたちは象をどう量ったのか?』西田知己

2013-02-19 14:27:28 | 本日のしりきれとんぼ
江戸時代、子供たちが寺子屋でどんなことを習っていたか?という本。

パラパラとページをめくると、易しそうなのは最初の部分だけ。

読み書きなら、いろはを卒業すると難解な漢字の世界。
楷書、行書、草書を身につける。
漢詩、和歌の素養も身に付けなきゃならん。
暦、易なんかも勉強するのだろう。

算術も、算盤をある程度マスターしたら、後は難解。
小数点以下だって12桁ぐらいは名前が付いている。
方程式を使わないので、やたら頭を使う。

でも、楽しそう。

自分が寺子屋に通う子どもと、想像すると、戦後の教育受けたよりはマトモになってたかも、、、。

やがて、物足りなくなったら、偉い先生の塾生になったりの道があるのだろう。

寺子屋か~。
出来ることなら、寺子屋めいた学びの場所が今の日本にちらほら登場してもらいたもんだ。

この本のタイトルの部分を説明してるブログを見つけたので参考までに。


 *****

目を覚ませとよぶ声が聞こえ…
歴史とかゲームとか本とかそんなものの覚え書き

(これはそのブログの名前)

表題の象を量る話は、『改算記』という寺子屋で『塵劫記』の次に使われたテキストに書かれているそうです。昔々中国の魏という国の武帝が象をプレゼントされました…

おお魏に武帝ときたらこれは有名な曹操の息子の曹沖くんの話だ知ってると感動。

二〇二年夏 洛陽から許昌に遷都 帝を迎え各地より献上物が数多く届いた。そのなかでも注目を集めたのが孫権から送られてきた象。宮中はもとより都中の話題となり、曹操も群臣達を引き連れて閲覧することに。曹操はその姿と大きさに感心しその重さを知りたいと思った。文武百官、並み居る群臣達がその計り方で頭を悩ませる中、曹操の最愛の息子、曹沖字は倉舒くん(八歳)が難題を解決。その方法とはまず象を舟に乗せて池に浮かべ、その喫水線に印を付ける。印を付けたら象をおろし同じところに沈むまでおもりを積んで、そのおもりの重さを量れば象の重さも算出できるというもの。

曹操も驚嘆するほどの天才児で5,6才の頃から識見、仁愛、人に選るとあり、「鼠の齧り跡」逸話にもあるように厳しかった曹操の厳罰主義に無実だったり軽犯だったりしたものをとんちをきかせて助けてやったりしたという。

周囲の期待もむなしく208年十三歳で夭折

「もし曹沖が生きておれば曹丕を位につけることはなかった」と漏らしたとか。
曹操も残念だったろうけど、丕様もかわいそう。

ちなみにこの曹沖くん没後1800年ということで象を量る曹沖の切手が中国で販売されている。かわいい。



藤原伊織 『蚊トンボ白髭の冒険』

2013-02-17 18:22:01 | 本日の抜粋

     ******************

 平然としたその顔を見ていると、ちょっとした苛立ちを覚えた。インテリは自分の知ってる世界が当然、誰にでも通用すると考える習慣があるらしい。教養ってやつは、無自覚であればあるほど手に負えない無作法なところがある。

 藤原伊織 『蚊トンボ白髭の冒険』より 講談社

     ******************

奇想天外な設定、だって、蚊トンボが頭の中に入り込み、その人の運動能力をはじめ、記憶や知識の貯蔵庫になる、なんて。

ともかく、そんなありえぬ設定なのだが、これは、あくまで物語を進めていくための小道具に過ぎない。

蚊トンボが脳を借りた少年が、これまたこの世にありえぬ好青年。
教養は持ち合わせぬが、聡明さと理解力、機転と決断力を持っている。
そして何より、人に対する遠慮深げな優しさ、、、。

そんな少年が、蚊トンボが脳に入って身体能力を高めたがゆえに事件に巻き込まれる。
ヤクザが絡み、最先端のソフト開発戦争が絡み、素敵なお姉さんが絡み、、、。
そして受身から始まって、次第にすべてを自分の問題として捉えるようになる。

実際にはありえない設定によって、すがすがしさを貰った気分だ。

抜粋部。
徳さんは、正面切った生真面目な正論より、さりげなく配置された、こんな批評が好きだ。




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ボケた脳へのスイッチ

2013-02-16 19:47:41 | 本日のしりきれとんぼ


Mさんが久し振りにやって来た。
以前は、定期的にカイロ施療に来ていたのだが、母上の老い、ボケ対応で今までの二階家の生活を断念し、少し遠方の、団地に移ったのだった。

生活空間は狭くなったが、家族皆が同じ平面に住むようになって、家族一同の動きが楽になったとか。

Mさんと徳さんは同年。
抱える問題も共有している事が多くて、互いに愚痴り易い。

そのMさんの母上が先日、食事中にパンを喉に詰まらせて一時意識を失うような事態になった。
救急車が駆けつけ、事無きを得たが、その後日談が興味深い。

事故後数日間、Mさんの母上は、今までのおボケ振りが嘘のように振舞われたとか、、、。
会話も理路整然としている。
トイレにも自分で自発的に行こうとする。
何年か振りで、Mさんの名前を呼ぶ。などなど。
そして、次第に元のボケ母上に戻られたとのこと。

この手の話は、徳さんにも思い当たるふしがある。

ここ数日、おふくろの脳の回路がつながった状態なのだ。
食事の品目材料を確認したり、自分のその時の状況を的確に伝えたり、、、。
こちらは、その不意打ちにうろたえたりしてる。
どうしたんだ?何があったんだ?、、、。

おふくろの脳の回線が多少なりともつながった同じ時期に、おふくろは足の踵の痛みを訴えている。
見ると、踵の皮膚が幾分削がれた状態になっている。

股関節にトラブルを抱えているため、歩く度にこすってしまうのだろう。
下の皮膚が盛り上がってくれるまで待つしかない状態だ。

この痛みが、おふくろの脳にスイッチを入れたのではないか?

徳さん、真剣にそう思っている。

過去にも、おふくろに無理をさせた翌日は、おふくろの脳にスイッチが入った状態になる事を、歓迎しながらも不思議な想いで見ていた。

結論!

ボケた奴には、ほどよい衝撃を!

まさか、喉を詰まらす必要はないが、過剰な保護じゃなく、適度な負担を老人に与える。
これが、生き物としてのご老人に役立つかも、、、。
ご老人に生物としての危機感をもって貰う。

なんか、凄いヒントの只中にある想い、、、、。

なお、画像は、『西表島ジャングルツアー「ゆくる」』より転載。
一応、許可は取ってある。



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『深海のとっても変わった生きもの』藤原義弘 

2013-02-15 15:43:22 | 本日の抜粋


     ******************

 ハオリムシが見つかったことは、20世紀最大の発見のひとつ。1977ねん、ガラバゴス諸島近くの水深2500メートル。もうもうと黒煙を吹き上げる深海底のエントツのような熱水噴出孔の周りに、白く輝く巨大な管が林立していた。長いものは2メートルを超える。管の先からは何やら赤いものが揺れている。

 藤原義弘 『深海のとっても変わった生きもの』より 幻灯社

     ******************

潜水艇に乗って、最初にこの生き物に出くわした人はどんなに驚き感動したことだろう。
アポロで最初に月面を歩いた人より、その衝撃は強かったに違いない。
月面着陸は当時の最先端科学技術によってバーチャルに何度もシュミレートされていたはずだからだ。
硫化水素が噴出する海底火山の噴出孔に生き物が存在するなんて想像だにしなかっただろうに、、、。

この本の中で、徳さんにとって興味深かったのは、深海に沈んだクジラの骨に群がる生きものたち。
小さくて、多様で、奇妙で、ユーモラスで、美しい。
「もう全て出尽くしたかなと思っても、温度や水質が変わると、また別の生き物があらわれる」という記述が興味深い。

なお、この本は、iPadで利用出来る電子書籍化されているんだって。

‘iPadを水面に見立てて、画面上で水に潜る動作をすると、どんどん深海に潜ることが出来ます。見つけた生きものをタップすると詳細情報を表示でき、さらにもっと詳しい情報を知りたいときは書籍の該当ページも表示できます。また生きものを探すのに便利な水深メーターも搭載。まったく新しい深海体験をあなたのiPadに!’
購買欲がそそられます。