カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

うつ病な、ふーさん

2008-04-30 19:52:21 | 本日の患者さん
カイロプラクティックでうつ病がどうにかなるという話ではないので、まずはあしからず。
時代を反映してか、患者さんでうつ病の方が少なからずいらっしゃる。
もちろん、カイロに適応の別の症状を訴えて見えるのだが。頭痛であったり、頚痛であったり、腰痛であったり、不定愁訴であったり、全身の倦怠感であったり。
徳さんの出来ることは、それら症状に対する施療に限られる。
しかし、背骨を拝見して皆さんに共通なことは、全員がうつむき加減の猫背であることだ。病気の気分がそうさせる面もあるのだろうが、、。
うつ病自体については何も言えない徳さんだが、次のような考え方だけは伝えるようにしている。
猫背にしてると、脳への血行を邪魔してしまう。特に自律神経の中枢である視床下部に行っている椎骨動脈は頚椎の横にある穴を通っているため、猫背の顎上がりが血管を折り曲げてしまい、脳への血行を阻害してしまう。血液はホルモンの運搬者でもあり、血液不足の脳が100%の働きをするわけが無い。
うつ病に猫背直しが役立つかどうかは判らない。しかし、脳内の化学物質の増減が関係しているという最近の知見から考えても、その運搬がスムーズに行われるかどうかは重要だろう、と。
課題を単純、具体化することによって、ご本人が取り組みやすくなるというメリットもある。
うつ病の人に頑張れと言ってはいけない。というのが原則なんだそうだが、徳さんは猫背直しに限定して許してもらっている。
頑張れ!ふーさん。

肩甲背神経痛な、ひーさん

2008-04-28 20:12:26 | 本日の患者さん
ひーさんは頑張っている。仕事面でも余暇でも。
変則勤務の会社勤めの他に、生コンの運転手をしている。頼まれれば配送の仕事にも駆り出される。早朝から遅くまでほとんど働きづめだ。
その間隙をぬって、ゴルフや水泳をかなりの頻度でこなしてる。娯楽と健康管理を兼ねてという意識に裏打ちされているので、ご立派というしかない。
そのひーさん、肩甲骨の内縁に沿って痛みが走る、との訴え。首を傾けようとすると痛むので、運転中、バックミラーを見たりするのに苦労しているとおっしゃる。
頚椎を触診すると4番の頚椎が右に回転している。
日頃から姿勢には気を付けているというひーさん、何処かに落とし穴があるに違いない。
いろいろ聞いているうちに、就寝前の数十分、横寝をして本を読む習慣があるのが判った。実演してもらうと、首を頚椎5番あたりでまげて床に側頭部を落としている、、、、。これじゃ、これじゃと二人して納得した。
落とし穴はどこにでもある。油断は禁物という話。

下肢痛な、はーさん

2008-04-26 21:26:07 | 本日の患者さん
悩まされる患者さんというのが時々いらっしゃる。
はーさんもその一人。
主訴は臀部痛と下肢の痺れなのだが、その主訴の他の訴えが毎回のように変わり、時には主訴を上回る苦痛だとおっしゃる。股関節痛あり、鼠頚部痛あり、仙骨部痛あり、坐骨部痛あり、頭痛あり、胃痛あり、ぎっくり腰になったりと忙しい。
整形外科での見立ては、椎間板が多少薄くなっているせいとのこと。
背骨を拝見すると、側湾があるうえ、腰椎が詰まっている。
はーさんの多種多様な訴えがあっても不思議ではないのだが、徳さんが悩まされるというのは、施療の効果が上手く確認できない事だ。確認できないまま様々な症状が出没する。
原因の無い症状は無いはずなので、これだと想い施療しても核心には到達していないようなのだ。
今日、はーさんは新しい症状を訴える。左大腿後側の外側痛。触診すると大腿二頭筋の短頭に強い張りがある。
日頃、対症療法を批判している徳さんだが、はーさんを相手に今日もやむを得ず対称療法に徹した。

腰痛な、のーさん

2008-04-23 19:57:30 | 本日の患者さん
夜勤明けは特に辛いんですよね。
と、おっしゃるのーさんの仕事は特別養護老人ホームでの介護職。
漏れ聞く話では、老人ホームなどの介護現場は大変だし、大変な事になっているらしい。
大変なのは良く判る。心身ともにの重労働だ。
大変な事になっている、というのが問題だ。直接現場の人員が少ない。一人で10人以上の人のお世話をする計算になっていたりするそうだ。アルバイトなどを動員して安い報酬の維持を図ってもいる。職員の定着率も低いそうである。ご老人へのサービスは処理と呼ばれるものに変質していく、、、。夜勤勤務はより少ない人員でより多くの仕事と成るらしい。その間に、記録を書くという仕事もある。
介護の仕事は中腰、屈み腰が多く、腰痛になってくれと言わんばかりである。労働環境の改善が無い限り、腰痛患者は増えるばかりだ。
のーさんの腰は、右側湾と後湾の合体したもので典型的な介護腰である。

新宿室のホームページ http://www6.ocn.ne.jp/~tokuch/

胸部痛な、ねーさん

2008-04-21 21:24:42 | 本日の患者さん
ねーさんの胸部痛は打撲によるものだ。
徳さんにはチンプンカンプンなのだが、何とか言うロックグループの来日コンサートで乗りまくった男の振り回す手がねーさんの胸を強打したのだ。10日前の話だ。
カイロプラクティックは外傷に対して直接の施療は無い。整形外科や整骨院のお仕事だ。
しかし、10日経った現在も胸部がうずくと訴えていらした。
そんな時徳さんに出来ることは、患部の痛みが周辺の組織に与えている悪影響を軽減することだ。
拝見すると、胸骨と肋骨間の右第3胸肋関節が浮き上がっている。ここは直接は触れない。
患部から少し離れた2箇所に手を当て関節を開くように軽く力を加える。
胸椎の3番が右にずれているので、胸部に衝撃を与えないよう注意して矯正する。
胸の痛みのためいつもより猫背になっているので、ゆっくりと胸を反らしてもらう。いずれも、ねーさんの顔色を見ながらの行為だ。
徳さん、人の顔色を伺うような性格ではなかったのに、この仕事を生業として二十数年、いつの間にか性格が歪んでしまったようだ。

オスグッドな、ぬーさん

2008-04-19 21:06:00 | 本日の患者さん
27歳になるぬーさんが訴える。
オスグッドが再発したようなんです。
そんな馬鹿な。
オスグッドシュラッテル病と正式には言われるそれは成長期の子供が過度の運動によりなるもので、大腿四頭筋が膝下の脛骨粗面を持ち上げて炎症を起こしたりするものをいう。
平均的なサラリーマン生活をしているぬーさん、特に運動に励んでいる様子も見られない。オスグッドな訳が無い。ただ、中学生の頃オスグッドになった当時の痛みがフラッシュバックしたものと思われる。背骨を拝見すると、胸椎12番、腰椎1番が右にずれている。
徳さんの見立ては大腿神経痛。
勿論、現在もぬーさんの脛骨粗面は盛り上がったままなので、その影響が皆無とはいえないかも知れない。でも今更その突起を手術で整形しても効果より負担が大きいはずだ。
となると、いたずらに過去に煩わされるのではなしに、取り組める現在に焦点を当てるべきだ。これはむち打ち症の後遺症にも当てはまる割り切り方だ。

足首痛な、にーさん

2008-04-16 16:54:00 | 本日の患者さん
にーさんの初診時の訴えは、肩痛と腰痛であった。
4,5回のカイロ施療を受けて、今日のにーさんの訴えは右足首の痛みである。
この間、特に原因となるようなことは無かったとおっしゃる。ただ5年前から痛みを感じるようにはなっていて、だましだまし過ごしていたとのこと。最近の肩痛と腰痛が気になり出してからはすっかり忘れていたとの事。
よくある事で、肩痛と腰痛がおさまってきた時点で足首が痛みを主張し出したのだ。人間の(痛みを感じる事の出来る生き物の)仕組みは良く出来たもので、横綱クラスの痛みがある時、本来は大関、小結クラスの痛みは等しく序の口クラスに追いやられる。でなければ痛みの大合唱で生きた心地もしないはずだ。
にーさんの足首痛は、肩と腰の痛みが遠のいたことを意味し、徳さんにとっては有り難い兆候だ。後は足首の痛みの施療に取り掛かればいい。
人の痛みを喜ぶなんて、徳さん、やっぱり人?

ぎっくり腰な、なーさん

2008-04-14 20:09:30 | 本日の患者さん
どうもカイロプラクティックの患者さんと言うのは、過去のカイロの先輩達の利に走った宣伝のせいか腰痛、それもぎっくり腰を訴えて施療に見える方が多い。
なーさんもぎっくり腰。
朝、出勤して直後に大きなくしゃみをした途端に腰に激痛が走った。これで4回目。
なーさんの仕事は床屋さん。一日立ちっ放しの重労働だ。シルバーサービスもあり早朝から店を開けているので余計足腰に負担になる。洗髪の姿勢は中腰の前かがみ。調髪する時は体を捻じるように固定してハサミを安定させる。
背骨を拝見すると案の定、腰椎側湾と後湾が強い。
これでは、何時ぎっくり腰に見舞われても不思議ではない。
聞けば、仲間には腰痛持ちが多いとの事。
どんどん連れて来てよ。と帰り際になーさんに言ってしまった。お大事にと言ったかどうかは忘れてしまった。
いけない!徳さんも利に走ってしまった。

背部鈍重感な、とーさん

2008-04-12 20:11:06 | 本日の患者さん
おん歳83歳のとーさんはかくしゃくとしている。
元来運動好きで若い頃から様々なスポーツをされてきたそうだ。
現在もジムに通ってストレッチなどをされている。
ゴルフ仲間からは姿勢がいいと言われるそうな。
今までたいした体の不調もなく過ごしてきたが、最近になって背部に鈍い存在感を感ずるようになったとおっしゃる。病院での検査は全てマイナス。健康そのものと太鼓判を押された。(癌の最初の自覚症状がとーさんのような場合もあるので徳さんもその点だけは確認)
背骨を拝見すると、なるほど、上半身の背骨の並びは御立派。良い姿勢と褒められるはずだ。
しかしだ。11,12胸椎、1,2腰椎が後方にずれている。
徳さんはこのような腰を、坊さんのズル腰と呼んでいる。檀家の前で姿勢良く見せながら、こっそり腰背部で休んでいるうちにつくられる歪みだ。スポーツ好きで元気なとーさんであったため今まで症状が現れなかったのだ。

とーさんは去年奥さんを亡くされた。パーキンソン氏病の奥さんの介助を8年間続けられたとおっしゃる。ギリギリまで自宅介護で頑張ったのだが、最後の1年はどうしようもなくなって病院のお世話になったと、いささか悔しそうに話された。
ちょっと、天晴れなじいさんでした。

肩甲間部痛な、てーさん

2008-04-07 18:56:08 | 本日の患者さん
てーさんの猫背はちょっとすごい。
うつ伏せでベットに寝てもらうと、背中がもっこり、小山のようである。
てーさんの仕事は営業。重いカバンを持って関東一円を駆け回っている。長年の事とて、いつの間にか強い猫背がてーさんのシルエット像に成ってしまったのだ。
そのてーさん。左の肩甲骨辺りの痛みを訴えて見えた。
背骨を拝見。
胸椎の4番が右に回転しながらずれている(ずれていると言うと何ミリも大きくずれていると思われがちだが、カイロプラクティックで言うズレは一ミリの数分の一程度だと思って下され)。頚椎の4,5番もズレている。両面から攻められているようだ。
肩甲骨を持ち上げる肩甲挙筋、肩甲骨を寄せる菱形筋、背骨の周りにある短い諸筋肉。それらを管理する神経がことごとく悪い環境下にある事になる。猫背であるだけでこんな事態になってしまうのだ。
猫背は万病の元。様々な症状の背景になるので皆様、御用心を。