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カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

竜田一人 『いちえふ』 講談社

2017-09-11 12:18:57 | 本日の漫画
この漫画は図書館で借りて読んだ。
最近の漫画は質の高いものがあるので、図書館は積極的に漫画も置いて欲しい。

『いちえふ』は週刊漫画雑誌「モーニング」に連載された、福島第一原発作業員によって描かれた原発ルポ漫画である。

大方の意に反して、この漫画は原発を批判して描かれたものではない。
労働現場を人間模様も含めて、精密に丹念にリアルに描写した漫画だ。
ただ、原発事故の後始末作業の特殊性がついて回る。
安全第一を心がける関係で、その作業は夏の炎天下の下でも重装備でなければならない。
浴びざるを得ない放射線の関係で、その作業は小刻みに、短時間で行わなければならない。

現場での一番の苦労はその暑さだったり、


痒くても搔けないもどかしさだったりする。


一見、滑稽な原発労働者のそんな苦労は、逆に、放射線という人間が扱いきれぬものの空恐ろしさを浮き彫りにする、、、。

そしてここでも、産業の多重構造という下請け制度の悪弊が一向に改善されぬままに放置されている。




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『ガラスの仮面』美内すずえ

2017-06-08 20:42:56 | 本日の漫画
少女漫画である。
目がとてつもなく大っきいのである。そして瞳がキラキラ輝いているのだ。
脚がとてつもなく長いのである。その長さは徳さんの背丈をゆうに超えている。

70歳を前にしたじじいがこれに嵌っている。嵌っているどころか、度々泣かされている。主人公の健気さ、ひたむきさに。
なかなかに意地悪な構成で意表を突かれることが多く、目が離せない。

現在、26巻に挑戦中。1976年に始まり現在も某雑誌に連載中だとか、、、。41巻まで発行されているとの情報もある。この先の寝苦しい夜の伴にする積もりである。

そうそう、こんな絵もあった。

『マスター・キートン』 勝鹿北星*浦沢直樹 小学館

2016-04-27 17:34:11 | 本日の漫画
このところ眠られぬ日々が続いている。
自業自得なので文句は云わない。
そんな夜を救ってくれているのが漫画『Masterキートン』全18巻。
こ難しい本は手に取る気がしない、、、。

なるべくゆっくり読むようにしていたのだが昨夜読み終えた。
この後どうすればいいのか?模索中、、、。
誰か教えて下されませ。

なぜ、こんなにも弱った徳さんの脳がこの漫画に惹かれるのか?

最後のこのカットが全18巻のあらゆるストーリーの背景にあるからだと思う。


オックスフォード大学卒業、SASのサバイバル教官、考古学者、探偵という凄まじい経歴の持ち主の平賀・キートン・太一。
当然徳さんはその正反対に位置する。
でも、この笑顔目指して頑張るしかない、、、、。




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『あひるの空』 日向武史 講談社

2015-12-25 19:40:08 | 本日の漫画
いつも感心させられるのは、この手の漫画の導入部分だ。
うん?この手って、、、?
熱血根性スポーツ漫画だ。
『あひるの空』の場合はバスケットボール。

チビでドジで喧嘩なんぞは徹底的に弱いが、負けん気と根性とバスケに対する愛情だけは誰にも負けない。
そんな主人公が、いつしか非行少年たちを最高のプレーヤーに仕立て上げる。
もちろん、無意識で。

非行少年の内面の真実を、実は多くの我々が無自覚の内に、発揮できないが持っているので『あひるの空』は大ヒット作となった。
我々は導かれる人となる。

この漫画を本当の意味で支えているのは、、、。
コミック版第3巻の一場面。
主人公と離れて、重い病いと闘病している母は、かつての女子バスケ代表選手。







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『ビッグコミックオリジナル 戦後70周年増刊号』③ 小学館

2015-08-14 16:17:03 | 本日の漫画
さて、戦争を知らない世代の漫画。
ここらへんになると、徳さんにとって未知の人ばかり。

さそうあきら 「菜々子戦記」

 クラスではヤンキーっぽいズッコケ女子高生。
親友が在日であることを知り、祖父がB級戦犯であることを知り、歴史を勉強しだす。
「前は脳ミソの煮えたおバカちゃん野郎やってけどな。
今はただのおバカちゃんになったから。」
というオチがいい。


浅野いにお 「きのこ たけのこ」

 近未来で戦争に駆り出される現代っ子。
スパイ容疑で捕獲された住民を殺すことを強いられて、、、。


高橋しん 「LOVE STORY,KILLED」

戦場で出会った青年兵士と少女が極限の緊迫、閉鎖空間の中で、精神を破壊されながらも抱く想いとは、、。


いましろたかし 「自爆」

 この平凡で平和な日常に、戦争の影が忍び込んでいる。


三島衛里子 「橋のたもとで」

 実際の末端の兵隊さんたちは、皆、若くて青い、普通の青少年だ、というお話。


石坂啓 「さよなら憲ちゃん」

 イケメンで強引な野郎にレイプされ離婚に至る主人公。
分かれて後、憲ちゃんの優しさを知る。
「憲ちゃんのやさしさに甘えてちっとも大切にしなかった。あたしたちの毎日、あたしたちの生活、あたしたちの平和」 
もちろん憲ちゃんは平和憲法を暗示している。


比嘉慂 「砂の剣」

 沖縄の小さな島に軍隊がやって来て防衛基地を作ろうとする。
軍による基地建設は島の自然を破壊し、島民の風習を踏みにじる。
実話を背景にしているが、辺野古を見据えた信念の漫画。


作・竹熊健太郎 画・羽生生純 「ほーむ・るーむ」

 軍国主義の奇形さと、形式民主主義の滑稽さを同時並行的に展開。


あまやゆうき*吉田史朗 「僕はあの歌が思い出せない」

 近未来の戦場を描く漫画家のお話。
描かれる漫画の残忍さと、現在の漫画の世界を映画の手法を使って描いている。
現代っ子に受けそう、、、。

 
 東陽片岡 「五式戦じじいのブルース」

 戦闘機乗りだったじじいと町のバイク野郎の交流。
互いに機械キチガイ。
この時点で戦争一般が昇華されてる。


井上洋介 「少年と戦争」

 絵本と紙芝居をドッキングさせたような漫画。
事実だけをデフォルメして投げ出している。


徳さんの最後の感想。
最近の漫画家の名前って面白いのが多い、、、、。
それにしても皆頑張っている。




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『ビッグコミックオリジナル 戦後70周年増刊号』

2015-08-10 17:59:54 | 本日の漫画
いやはや、買ってしまいました。
保存版として、新宿か国分寺室の施療室に安置します。

戦後70周年を意識した、世代を横断した反戦漫画、戦争を見つめる漫画が満載されている。
安倍坊が時代錯誤のこの間の動きをしなければ、到底生まれえなかった企画である。
安倍坊に感謝しなければならないのかも知れない。

巻頭に藤田嗣冶の「アッツ島玉砕」の絵が載っている。
その才能を認められながらも、戦争協力者として断罪されている彼だが、この絵の中で殺されているアメリカ兵の胸のポケットから恋人の写真が除いているのが克明に描かれていると聞いたことがある。
嘘か眞か?
懸命に探してみたが徳さんは見つけられず、、、。
でも、当時の藤田嗣冶の葛藤が伝わってくる。


水木しげるが、南方戦線への輸送船の中の出来事を描く。
飄々とした生活をしてた一国民が出くわす戦争体験。
それが未来にもあるとしたら、、、。

滝田ゆうが終戦後(敗戦後)の貧しい兄妹の生き様を描く。
飄々が売り物の滝田ゆうだが、今回ばかりは切ない。

松本零士は彼が大好きな飛行機乗りの話。
搭乗員が皇国思想なんぞに影響を受けない、現代っ子という設定?なんて勝手に思ってしまった。

この後、礼儀として、後日、全参加漫画家諸氏に言及する予定。


それにしても、女性週刊誌を始めあんた達、状況をみながら表現を編集しているのが見え見えなんだけど、、、。

直に反応しろよ!



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山岸凉子 『パエトーン』 潮出版社

2015-05-27 19:11:19 | 本日の漫画
なんか流れでまたまた漫画である。

これが徳さんにとっては初体験の電子ブックである。
漫画が無料で見れるとは思わなかったので、徳さん、軽いカルチャーショック。
なるほどなるほど、ページがカーソルでめくれる、ある部分の拡大も可能。
(こんな事に感心している事だけで徳さんのじじい度が計れる)

27年前にチェルノブイリ原発事故を受けて書かれたこの漫画は、福島の原発事故をはっきりとと予見している。
という事は、あの事故は想定外の事故ではなかったという事だ。

漫画の意味は大きい。
読者層がやたらと広い。
腑抜けなマスメディアに愛想を尽かした若者たちも、漫画は手にする。
発する周波数が若者たちに近いのだ。

漫画の効力は独特だ。
政治的なアジテーションなしに、押し付けでない個人の感情を伝えようとする。
こわだかな演説はしないのだ。
だからこその説得力がそこにある。


徳さん同様、この時代の動きに乗りきれない輩にお伝えします。
ネットで「山岸涼子・パエトーン」と打ち込んで検索すれば、この漫画が無料で見れます。

え!
そんなことで騒いでいるのはお前だけだって、、、。




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萩尾望都 『イグアナの娘』 小学館

2015-05-26 17:54:12 | 本日の漫画
もう、徳さんは気が狂いそうだ。
自分の偏狭な価値観で、与えられるべき情報を勝手に封鎖していた。
少女漫画に対する偏見だ。

ジジイに属する徳さんたちが、幼少の頃目にした少女漫画は『りぼん』などに見られる、顔の面積に対して異常に目の大きさの強調される、奇妙な宝塚風のものだった。
そこで、少女漫画なるものを捨てた。

でも、少女漫画は成長を続けていた。
少女という形容詞を捨て、漫画一般に、そしてその漫画は人間考察、社会考察の一手段として表現されるようになっていた。

そして本日、突然のようにその完成品を見せつけられたわけだ。



母によって誕生直後からイグアナとして扱われる。
やがて自身でも自分の中にイグアナを発見する。
葛藤の後、イグアナとして生きていこうとする。
そんなイグアナとしての自意識を無頓着に包み込んでくれる人達にも出会う。
そこに突然の母の訃報。
死んだ母の顔はイグアナ同様、イグアナだった。
そこで初めて母の内面を知り、母を受け入れることになる、、、。




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水木しげる 『娘に語るお父さんの戦記』 社会批評社

2015-05-22 18:58:50 | 本日の漫画
  *****
「ああう」、おとうちゃんは大きなあくびをして、不寝番を交代した。
  *****

これが、水木しげるの運命を左右した出来事の一つ。
第二次対戦末期、水木しげる達が乗った船が、南の島ニューブリテン島のラバウルに到着した最後の日本輸送船団だった。
もうこの時期、その島の大半はアメリカ軍によって支配され、死にに行くようなものだった。







分隊から離れて不寝番をしている時に、分隊は攻撃を受け全滅。
最後には発見され攻撃を受けるが、海中に飛び込み、その後ジャングルを彷徨し、九死に一生をえて部隊に戻る。
(その彼の不寝番は、海上の敵発見への努力なんてそっちのけで、ジャングルに舞う鳥たちを観察してたっていうから、やはり、水木しげるここに在りって感。
この一冊の中で、この逃避行はかなりの重量で描かれている)


  *****
 おかしな話だが、おとうちゃんは古兵になぐられやしないか、というのが最大関心事で、それが一番緊迫感があり、敵サンの方の心配は、そのつぎのことにぞくした。
  *****

部隊に帰ってからも、地獄のような日本軍隊生活をする中で、爆撃に会い片腕を失ったりするのだが、やがて土地の土人と親交を結ぶようになる。
軍律を無視し、軍務の隙を盗んでは部隊を抜け出す。
土人の生活に天国を感じたのだ。






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森田信吾 『栄光なき天才たち 11・12 浮名東次郎』 集英社

2015-05-19 19:10:57 | 本日の漫画
生涯を通して巡り合うはずのない一群の(いや、一群じゃ済まされないか)人達がいる。

徳さんにとっては、カーレーサーなんてのはその最右翼だ。
この世の誰一人も、レースカーに乗った徳さんなど想像できないし、したくもないはずだ。
まさに噴飯ものじゃ。

この漫画がなければ、カーレーサーの生態なんて知りっこなかった。

浮名東次郎。
この男がむやみに面白い。
生きるボルテージが異常に高い。
常に発火している。
そんな彼を才能が追いかけた、、、。

享年23歳。
練習中の鈴鹿サーキットでコースに人が立ち入り、それも二人、彼らを避けようとして水銀燈に激突。
翌日死亡。






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