カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

この先も続く猫たちの春無残

2015-03-31 20:35:42 | 本日のセロ&ニーニャ
セロ&ニーニャに春の季節がやって来た。
しかし彼らに春はない。
セロは金玉を抜き取られ、ニーニャに子宮と卵巣は無い。
徳さんたち人間の勝手都合の結果だ。

自然のままに、なんて対外的にはほざいていても、手元の行動なんてこんなもんである。

性機能を奪われても、性本能は残る。
取り分け、ニーニャの様子は見ていて痛ましい。
春を迎えて、やたらと落ち着きがなくなった。
やたらと甘えた声を出すようになり、徳さんの胸元に飛びついて来てお尻を撫でろと要求してくる。

そんな二人が、窓越しの外界にに向けて呆然としている、、、。


本日のおまけ

以前読んだ、『地球は売り物じゃない』より。

  *****
「WTO」のスローガンとなるべき「公正な貿易」とは、実際に生産にかかる費用に応じて商品の対価を払うことだ。現実には、世界市場の価格はダンピングされた価格だからね。豊かな国が、大規模な輸出援助や偽装された国内援助によって世界市場に押しつけた、人工的な価格さ。国民の税金からも援助を受ける巨大企業は、進出を望む
国の価格を破壊する戦略をしばしば取る。ダンピングによって地元の農業を一掃したあとで、もう一度価格を引き上げるわけだよ。たとえば、膨大な補助金を受けている欧州の冷凍肉の輸出により、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国の肉用家畜は半減したね。要するに私たちは、輸出促進のための補助金の完全な廃止を要求しているのさ。
  *****



カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

日陰の骨、舌骨

2015-03-30 19:32:31 | 本日の健康談義
カイロプラクティックや整体の世界でこの骨が語られることは少ない。
舌骨の異常なんて訴える患者さんからしていない。

舌骨は他の骨と関係性を持たない、したがって関節を持たない唯一独特な骨だ。
喉元で上下左右の筋に支えられている。



この骨に注目している人たちがいる。
声楽家だ。
彼らのボイストレーニングの一部はこの舌骨を取り巻く筋肉を鍛えることだ。
違った声が出せたり、音域が広がったりするらしい。

そんな大それた願いを持たない我々にとっても舌骨は偉大だ。
我々の舌根を遠くから支持している。
発声にも呑み込みにも深く関与している。

激しい咳き込みが続いた後など、この舌骨を取り囲む筋肉達が緊張状態を解除出来ずに、幾分奥に引っ込んでしまう。
そんな時、徳さんはその引っ込んだ舌骨を掴んで引き出すだけ。

生き物の面白さ、凄さは、どんなに小さな何でもないような者であっても、神以外は決して創り得ない絶対絶妙の存在だ、ということだ。



本日のおまけ

サケの舌骨


ホシブトガラスの舌骨


犬の舌骨
なんとも異様だが、これが人間のそれに一番近い。




新宿カイロのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

春のスピード

2015-03-29 17:46:38 | 本日のしりきれとんぼ


一週間前まで弱々しい葉っぱの芽だったシャクナゲが、たった一週間でこんなにも成長した。

出来たての赤紫の色素で創られた両手指で、大事なものを包み込むような格好をして硬い土を突き破って出て来た赤ちゃんが、もう立派に若者気取りの若草色を身にまとっている。

猫たちの成長も早いが、春の草木の成長とその変貌もスピード感がある。

かなりご高齢の徳さん、不思議な感動でシャクナゲたちを見守っている、、、、。


本日のおまけ

報道ステーションの古賀発言が問題になっているけど、これはその直後の話。
「本と雑誌のニュースサイト/リテラ」というブログより。

番組終了後、古賀氏は、ジャーナリスト・岩上安身氏の直撃にもっと詳細な証言をしている。以下はその概要だ。

「今日の放送は官邸に抗議するというのが僕の目的だった。僕がなぜ『I am not Abe』を出したかと言うと、官邸が僕のことを個人的に攻撃しているんですよ。官房長官は名前は出さないけど明らかに私を攻撃してくる。「俺だったら放送法違反だと言ってやったのに」と言ってるという話も聞いている。官房長官という政府の要人が、放送免許取り消しもあるよという脅しですよ。私は脅されているからと言って黙るということはできない。だから自分を無理矢理追いつめていました。  
 番組終わってから、報道局長がきてあんなのおかしい、裏切りだとガンガン言われて、こっちもやり返してやりましたよ。いま、マスコミには黙ってほしくないんですよと言ったら、世の中の人にはわからないと言うんです。僕は一石投じることをしたかった。それ言ったら番組を私物化してると言われたけど。
 でも官邸、政府はお金も大量にあるし組織的にマスコミを抑えることをガンガンやってる。あいつはキチガイだと言う人もいると思います。みんながどんどん転向していっている。官邸の偉い人とご飯を食べて、審議会にどうこう言われれば、みんな変わるそうです。官邸に攻撃されたら民主党のブレーンだって官邸の味方だからと言ってるらしいんですよ。僕も官僚だったからわかりますよ。でも、テレビキャスターで官邸側に転向しないのが僕以外にたった一人だけいると言ってたらしいです。
 電通の人も言ってましたよ。官邸だけじゃなく自民党にはお金が余ってるからそれを取りに行くんだと、だから優秀な営業マンを付けるんだとね。みんな官邸になびいていくんですよ。これで当分僕の東京のキー局での出演はありえないですね」(『岩上安身チャンネル』)

 しかも、気になるのは、古賀氏の降板だけではない。古舘は古賀氏との口論の中で「4月から番組の様相が変わっていく中でも」という台詞をはいていたが、『報道ステーション』では、番組統括の女性チーフプロデューサーが、古賀氏と同時に4月から“粛清”されることが決まっている。

 これについても、古賀氏が昨夜の『報ステ』で「プロデューサーが今度、更迭されるというのも事実です」と暴露、古舘を慌てさせていたが、この女性プロデューサーは『ニュースステーション』時代からディレクターを務めてきた人で、安倍政権やテレ朝上層部からの圧力に盾になって今の『報ステ』路線を守ってきた。その番組の柱ともいえる存在に突如、更迭が言い渡されたのだ。

「昨年9月10日の川内原発再稼働をめぐる報道で、原子力規制委員会の田中俊一委員長の会見での受け答えに関する報道が原子力規制委員会から「恣意的な編集だ」と抗議を受け、BPOの審議対象になった。そのことの責任を取らされた形です」(前出・テレ朝関係者)

 しかし、この報道は「恣意的」でもなんでもなく、途中のやり取りを省いただけ。明らかに官邸と連動した原子力規制委員会からのイチャモンにすぎなかった。だが、テレ朝側はその抗議を積極的に受け入れ、謝罪。自らBPOの審議入りを申し出たのだ。

「上層部が官邸サイドから『あの女プロデューサーをなんとかしろ』と言われているという噂はずっとあった。そこに、都合よくこの問題が起きたため、早河会長と、安倍首相に近く、テレビ朝日番組審議会委員長を務めている見城徹・幻冬舎社長が組んで、問題を大きくし、プロデューサーの更迭に持ち込んだといわれています」(前出・テレ朝関係者)

 チーフプロデューサーの交代によって4月以降、番組の政権批判の方針がガラリと変わると言われていたが、昨日の番組のやり取りでそれが裏付けされたというわけだ。

 しかも、昨日の放映では、一時は降板覚悟で徹底抗戦をするといわれていた古舘もこのテレ朝上層部の意向に恭順の意を示していることもわかった。政権批判ができる唯一の番組も風前の灯火ということらしい。


カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

平野啓一郎 『日蝕』 新潮文庫

2015-03-28 19:40:46 | 本日の抜粋
やはり徳さんには文学というのは荷が重いようで、、、。

芥川賞受賞作であるからして、当然文章は上手いし、話の内容も面白い。
擬古文でわざと読み辛くしているが(神秘体験小説なのでその効果を狙ったものなのだろう)終わりまでほとんど一気読み。

で、その読了感がないのだ。
中世フランスを舞台にした、魔女狩りについての一学僧の回顧談。
しかし文学音痴の徳さんとしては作者の狙いを外れたところで楽しむしかない。

自然に翻弄され、不作に脅かされて生きる中世の農民を襲う不安と熱狂。

  *****
この当時、上に記すが如き異端者の清貧の理想を最も忠実に実践していたのは、外でもなく摩尼教徒の中の所謂「完全者」であったと云うことである。
 私は旅の途上で、民衆が異端へと墜ちた理由をぼんやりと考えていたが、その一つが我々の教会の堕落に在ったことは殆ど疑を容れぬであろう。これは頗る重要な事である。慥かに、異端隆盛の最大の原因は、その教義の有する魅惑であった。生活への絶望が、人々をして、世界は愚神に因って創造せられた悪であるという、彼の教えに向かわしめたことは論を須たない。しかし、彼等が異端に赴いたのは、それと倶に、その「完全者」なる者等に対して深い共感を抱いていたからである。その禁欲に対して、単純で素朴な尊敬を有していたからである。
  *****

そして当時の魔女狩りの一端が描かれている。
そこら辺は上手いもんだ、、、。

で、徳さんなんだが、やたらと現代に引き寄せてしまう。
この小説には俗悪な異端審問官が登場するのだが、彼が安倍坊とダブってしまう。
間違った、自分にだけ都合のいい矮小な理論の鎧で身を固め、都合の悪い状況には耳を塞ぎ、処刑を命じる権限を盾に取り、相手を抹殺する。
その振る舞いは華麗なるスピード感がある。
その弁舌は、無内容反復なだけに流暢ではある。
安倍坊の声帯には無機質なテープコーダーが仕込まれている。


ああ、真正の魔女で在りたい、などと思ってしまった徳さんだった。



新宿カイロのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

もうずっと、はるか昔から世の中メッチャクチャ

2015-03-27 19:38:50 | 本日のしりきれとんぼ
使った画像は三桝明子という人の作品。

歳を取ったせいで毎朝早朝にラジオを聞く。
ろくでもないニュースに溢れている。
寝床でダラダラと時間を過ごし、起きなきゃならない時間になって、新聞を取りに行く。
テレビをつけながら新聞を読む。
ろくでもないニュースを確認するのだ。
コメンテーターはしたり顔に解説しているが、誰も本気ではない。
本気になれば、番組から下ろされる。
その兼ね合いが上手な者だけが、メディアでろくでもない解説をしている。
そんな次第で、機嫌良く家を出ることはほとんどない。

世界は一向に良くならない。
じゃあ、僕らは、世界がどうにも手の打ちようがないほど法外な欲求を持っているのだろうか?

いや、そんなことはない。
望みは慎ましくささやかである。
世界中の僕らの大半の望みは、謙虚過ぎるぐらいだ。
平穏な日々の継続と、人々との温和な関係だけだ。

もう人類が何万年もの間、日々求め続けてきたものだ。
それが、一向にはかどらない。
人間を取り巻くシステムはより複雑化し、迷路遊びに人々を追い込んでいる、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。



本日のおまけ

三桝明子さんの個展に向けてのメッセージ。

テーマ「HUMAN CHESS」(ヒューマン チェス)について

私たちは,自分らしく生きている,あるいは,そうありたいと思い,自分の人生を歩んでいるつもりではあるけれど・・・。
気づかないうちに,誰かの,何かの,「駒」になっていたりしないだろうか。
誰かの都合で,何かの都合で,利用されたり,排除されたり・・・そんなことはないのだろうか。
そんなことを最近よく考えるようになりました。
「何が真実なんだろう?」 真実を伝えているはずのニュースも,どこか演出された,脚色されたドラマのように思えて・‥。
何かの力でゆがめられているのではないだろうかと。
そうして,自分の知っていることや知りたいことがわからなくなってくる。
見えないものに操られているような不安,まるで,チェス盤に乗せられた「駒」のような・・・。
今回の「Vol. Children」は    
われわれ大人は,一人一人の子どもが生き生きと育つ環境を奪っていないだろうか。
大人の都合で,社会の都合で,子どもたちを犠牲にしていないだろうか。
一人一人を大切にできているだろうか。      
そんな自問自答をしながら制作した作品です。




カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

いとうせいこう 『想像ラジオ』 河出書房新社

2015-03-25 19:18:51 | 本日の抜粋
この本を読んでいる間中、徳さんはお前は卑劣漢、卑怯者だという、罵りの声に取り囲まれた。

別に、いとうせいこうさんが、徳さん的な人物を名指しで非難している訳ではない。
この本は、4年前の東東北大震災時の犠牲者との想像力上の会話を成立させている。
その想像力の欠如において、徳さんは卑劣漢なのだ。

  *****
 自分の手足も、揺れて動く長い髪の毛も、破けて体にまとわりつく衣服も、光をひと粒残らず奪われているから私には見ることが出来ません。まさしく想像以外に私の存在を確認するすべもなく、実際には水圧が重くかかっていて口も開けられないし、唸り声ひとつあげることが出来ないほど衰弱している。(中略)
 私は幾度も意識を失いかけ、どちらかの方向に吸い込まれ、やがて果て無く沈んでいき、光から遠のいて暗黒へと手渡され、鼓膜を圧するぶ厚い無音の壁の向こうから、時々ドンと低く鳴る遠いどこかでの衝突の音波を感じるのみになると、いったん体の細胞がことごてく弾けて世界に溶け出したように思いました。
  *****


鎮魂のあり方が問われている。

あ!靖国神社はこの際無関係だからね。
あれは単なる政治利用物件。
鎮魂はもっと身近な場所でやりましょう。



新宿カイロのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

合言葉は3点セット、カフッシー

2015-03-24 20:21:00 | 本日の患者さん
言っとくけど、カフッシーは美女である。
決してイラストのようなご容貌ではない!

ブログに手を染めた頃、患者さんの似顔絵でも添えて何か書ければなあ~と思った。
しかし、冷静に考えれば、徳さん、絵の才能は皆無だった。
プライバシーの問題のある。

そこで考えたのが、あーさん、いーさん、、、。
あいうえおで追っていく。
その文字をなんとか徳さんのつたない技量で、患者さんの一人として表わす。

もう、長い年月が経ってしまった。
今はフェニキア文字。
ハングルや梵語も扱いにくかったが、これは扱いにくさの極限に位置する。

当初の試みの意志と、その成果が大きく異なることがある。
この試みはその典型なのかも知れない。

で、肝心のカフッシー。
弟子時代からの患者さんだから、もう30年以上の付き合いになる。

30年たっても、訴えは微動だにしない頸、肩、腰の3点セット。
その3点が毎回アンサンブルしてくれる。
その時その時で、それぞれに強弱はあるが、、、。
もう、お説教は通用しない世界だ。

こんな患者さんとの付き合い方もある、、、、。



カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

徳さんの春2題

2015-03-23 19:46:24 | 本日のしりきれとんぼ
関東地方、だいぶ春めいて来た。
まだまだ三寒四温の只中だが、その寒の中にも春の気配がちゃんと織り込まれている。

テレビでは桜前線の中継で各局がしのぎを削っているが、どんなに工夫を凝らしてみても、どんぐりの背比べ。
何処かの一局が報道すればいい類の代物で、各局が相似形で経費の無駄使い。
メディアは役所の無駄遣いを告発してるが、自らの無駄遣いに言及したことはない。
あ、NHK会長のタクシー問題があった、、、。

春の訪れは、各人が各人なりに感受すればいい。

徳さんは勝手に春を感じさせていただく事にする。

去年の秋にシャクナゲの株を貰った。
どうなる事か、不安のままに移植した。
何でも霜に弱いと脅かされていたので、ミズゴケを被せておいた。
だって、ワラなんて都会では手に入らないんだ、、、。
それが、期待以上に力強く春の訪れを告げてくれた。

次は、ニーニャの小股開き。


これは脱線かも?
家人が毛づくろいすれば、ニーニャは毎度こんな状態になる。
でも、徳さんは勝手に、ニーニャのこんな姿態に春を感じる。
セロとニーニャは人間の勝手な都合で避妊手術を受けている。
スマン!
疑似快感で我慢してくれ!



新宿カイロのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

ジョゼ・ボヴェ&フランソワ・デュフール『地球は売り物じゃない』 紀伊國屋書店

2015-03-22 18:52:48 | 本日の患者さん
副題は―ジャンクフードと闘う農民たち―となっている。

1999年、フランスの小さな村にあるマクドナルドが農民たちのグループによって襲撃された。
襲撃と言っても、彼らは非暴力を掲げ、建築中だったマクドナルドの建築資材を取り外しトラクターに積み込み市内を行進するものだった。
ボヴェは仲間数人とともに逮捕される。

この本の表紙は、手錠をはめられたボヴェ。
逮捕されて、こんなに晴れやかなのは、逮捕する側に一方的な非があるとの本人の確信の現れである。

徳さん、この事件?をまるで知らなかった。
ジャンクフードという副題に惹かれて手にしただけなのだ。
徳さんだって、ジャンクフードは嫌だもん!

で、読んでいって、彼らが世界経済のグローバル化に、その生産性至上主義に、それが農業に適用された時の恐ろしさについて語り、行動する姿に恐れ入ってしまったのだ。
彼らの理論武装の水準もえらく高い。
おまけにその理論には、自身も農民である現実の裏付けがある。

まず、その事件について。
「ジョゼ・ボヴェって誰だ」というネットの記事から

  *****
〈マクドナルド解体事件〉
 EU(欧州連合)がアメリカ産のホルモン剤肥育牛を食の安全の観点から輸入禁止にしたことに対し、アメリカはWTO(世界貿易機関) 協定違反の制裁として、EU からの輸入食品に100%という報復関税をかけた。ボベの地元ラルザック地方の特産ロックフォール・チーズも、この報復関税の対象となった。
 ボベをはじめとする羊乳農家や市民ら約300 人は抗議のため、建設中のマクドナルド店舗に行ってパネルや壁を取り外した。マクドナルドは、食の安全を脅かし、食文化・農業文化を画一化し、世界に貧困と環境破壊を広げつづける食と農のグローバル化、“la Malbouffe”(=悪しき食)の象徴だったからだ。ボベの裁判には世界中から2万人の人々が応援に駆けつけた……

 だがこれは、彼の活躍のほんの一面に過ぎない。

 若い頃、ラルザック高原の軍用地拡張に抵抗して、軍が買収済みの農地に入り有機農業を始めたボベ。良心的兵役拒否、遺伝子組み換え作物に対抗した有機農法の実践、最近ではパレスティナ議長府で人間の盾となって話題を集めた。いまや、ボベの活動はあらゆる方面に及び、国境を越えて活躍している……
  *****

では、彼らの主張はどういうものなのか。
これはTTPにも関連する事柄である。

  *****
デュフール グローバル化は、行き過ぎた自由貿易のあらゆる弊害を象徴する言葉になったね。グローバル化とは、いっさいの規制を排除し、枠を外し、社会的、地域的、倫理的な次元を無視し、制限なく商品を販売するための広大な市場として、地球を意のままにしようとする自由主義の意志のことだよ。すべてを飲み込み、貿易による世界支配を望む意志さ。

ボヴェ 私たちの戦いの根底にあるのは、この状況に対する抵抗だ。
 人間のあらゆる活動が商売の対象だというのなら、社会に対する二つの考え方が衝突することになるね。一つ目は、それ自身の規則を持つ市場が社会を組織し、健康、文化、教育など、人間のあらゆる活動を金銭の論理で統合し、最終段階として、WHO(世界貿易機構)の国際交渉に見られるように生命体まで商品化するのを放置するという考え。二つ目は、社会を組織する力を持つのは、市民、政治的な組織、生活空間、環境や文化などの問題だという考え。
  *****

真の意味でのグローバル化を推進しようとしているのは実は彼らだ。



カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

岩中祥史 『広島学』② 

2015-03-20 18:30:08 | 本日のしりきれとんぼ
この本を読んで、45年前に青春時代?を過ごした広島を懐かしんでいる。
すっかり忘れ果てていた事などが鮮明に蘇ってくる。
人間の脳の仕組みって一体どうなっているんだ。
普段は記憶の引き出しに仕舞い込まれていたものが、突如何かの引っかかりをきっかけに引き出し中の物が一挙に溢れ出る。
それは、本人がうろたえるほどの情報量だ。
その時、脳の伝達物質の科学的な変化は如何様なものなのだろうか?




この車の正式名称は知らない。
「マツダの三輪」と呼んでいた記憶がある。
「ロングボディーの三輪」とも。

徳さん、確かにこの車を運転してた。
荷台の長いロングボディは、街中を走っていても周りの乗用車が遠慮する代物だったのだ。
荷台には、解体された乗用車が3台乗せられ、ワイヤーでしっかり固定されていた。

曲がりのある下り坂では不安定この上ない。
でも、当時は、そんな危険すれすれの行為は当たり前の事だった。

当時、街中では、今ならおもちゃ扱いされるだろう、ミゼットやキャロルが走っていた時代の話だ。



カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ