goo blog サービス終了のお知らせ 

カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

お地蔵さんと帚木蓬生『安楽病棟』集英社文庫

2019-08-18 17:02:25 | 本日のしりきれとんぼ
病いと加齢を得て少し働いて少し遊んでおお方は体を休めるようにしている。
これはこれでかなり充実感のある日々で、毎日仕事に励んでいる人たち、励まざるを得ない人たちには恐縮せざるを得ない。
まあ、その代わり体はふらつき、駅などではエスカレーター、エレベーターを必死に探している。最近の地下鉄は深さが半端じゃなく、延々と地下深くに向かって下降するエスカレーターには途中から脚がガクガクし出し、かなりの恐怖感と戦う事になる。筋肉の衰えとともに三半規管か小脳がいかれちまっているようだ、、、。

先日、群馬の桐生市に行った。路線バスの終点まで乗って、道中の景色を楽しみ、終点駅辺りをうろつき廻るというのが最近の徳さんの旅行パターンだ。
名久木という終着停留所周辺には集会所と数件の家があるだけだった。
道沿いに放置された墓所があった。

他にも苔に覆われた墓石が多数倒れて散乱していた。
過疎地の住む人の居なくなった廃屋のごとく、管理者が居ないまま放置せざるを得なくなったものらしい、、、。

この苔に包まったお地蔵さんを見て、徳さんは先日読んだ『安楽病棟』に出てたお地蔵さんを思い出してしまった。
そこには、地元のお地蔵さん20体の赤い衣装を毎年縫い続けることに生きがいを見出している痴呆病棟に入所しているおばあさんと周囲の人達がが微笑ましく描かれている。
この本の大部分は様々な人生を生きた人たちが、痴呆老人となってもその人らしく生きていく様が描かれているが、背後に安楽死の問題、看護の有り様などが現役の医師らしく問題提起もされている。




遅ればせながら謹賀新年

2019-01-04 07:58:50 | 本日のしりきれとんぼ
謹賀新年

何が目出度いのか新年!とか思うけど、一応の区切りとかにはなる。
心機一転の弾みにはなる。

今更だけど、自分に正直でありたい。
自分の頓珍漢な感性に従順であろうと思う。

この正月、友人に誘われて初詣に二か所も行った。

小平市五日市街道沿いの海岸寺。(なんで海から遠い小平で海岸なの?)
参拝客は我々一行以外になしというこじんまりしたお寺。
友人は健気にもお賽銭を投げ入れていた。
庭に一本の金柑の木が植わっており、徳さんは実を一粒失敬してきた。庭に種を蒔いてみるのじゃ。

京王線沿いの高幡不動。
こちらは駅から境内に至るまで参列者がギュウ詰めで並び、境内には屋台がひし並んでいる。
でも、どこの名所にもとっておきの場所というものがある。
本堂や五重の塔の後ろに小山が控えていて、そこに四国48箇所お遍路巡りのミニチュア版が設定されている。
老人には手頃で頂上(ほんとに小山なのだが)には展望台まであって日野市を一望できる。
なんと遠く押上のスカイツリーまで見えるではないか!
このミニ巡礼ではヤマアジサイの種を失敬してきた。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ



PVアクセスランキング にほんブログ村



赤川次郎 『セーラー服と機関銃』 角川文庫

2017-09-16 21:23:18 | 本日のしりきれとんぼ
徳さんの友人には変わった人が多い。
みな己丸出しで付き合ってくれるのでその人の個性が強く現れる。

先日R君とたわいない話をしている中で薬師丸ひろ子が話題になった。
話題と言っても、徳さんは薬師丸ひろ子の事をほとんど知らず、R君の妙に詳しい情報の講習を一方的に受けるだけなのだが、、、。
そう、どういう訳か、R君はおば様になった現在の薬師丸ひろ子のファンなのだ。
CDも何枚か、そして『セーラー服と機関銃』のDVDも持っていて今度貸してくれるそうな。

徳さんが自力ではまず手にすることのない『セーラー服と機関銃』を手にしたのは、こんな事情による。

そして、丸一晩、一気読み!
こんな経験はあまりない。ともかく面白いのだ。読みやすいのだ。軽快なのだ。
赤川次郎がベストセラーを続ける訳もよく分かった、、、。



カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ



PVアクセスランキング にほんブログ村

池澤夏樹 『花を運ぶ妹』 文芸春秋

2017-09-01 08:58:26 | 本日のしりきれとんぼ
池澤夏樹さんの小説というので張り切って読んだのだが、肩透かしを喰らった感じがするのは徳さんの読む態度に問題があるのだろうか?
数多くの書評や、世界文学全集、日本文学全集の池澤流編集や、沖縄・原発への発言など池澤さんには畏敬の念を抱いているのだが、、、、。
もちろん、文章は上手く、物事の説明も噛んで砕くように分かり易い。
でも、何で他のテーマを差し置いてこの小説なのか?

麻薬(ヘロイン)の魅力とその魔力、禁断症状のすざましさ。はよく分かった。
バリ島の魅力はよく分かった。ある一人の画家の内面、絵への態度はよく分かった。
でも、それだけの気がする。

以下の引用は、主人公の片割れの画家がヘロインを進められるくだり。
ちょっと、高尚なヘロインへの誘いである。

   ***
その時になってわかったの、アンコールワットで私が見たものは時間のフィルターをくぐった人造物だったと。人が造ってすぐにはその建造物には十年単位の時間しか含まれていない。しかし、それから時間がたつうちに、建物には千年単位の時間がゆっくり浸透して、まるで別のものに変わる。私が見たのはその姿だった。建築というのはそれだけ長い時間を内に蓄えられるものであるはず。山や海に拮抗できるものであるはず。うつろいやすいものを捨てて、そぎおとして、揺るぎないものだけを残す。時間にまかせれば勝手に実行してくれる。アンコールワットの魅力はあの回廊の神話の彫像群だわ。
   ***

徳さんも対抗してみよう。
古さでは到底及ばないけれど、新座市にある平林寺の片隅に捨て置かれていた、昔の水車の木製の歯車。




カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ



PVアクセスランキング にほんブログ村

バーニー・サンダース氏

2016-06-07 18:44:35 | 本日のしりきれとんぼ
アメリカ大統領予備選で大検討中のサンダース氏。
6年前の2010年にアメリカ上院議院で8時間半に及ぶ及ぶ演説をした。
先日、ほとんど誰もいない議場に向けて堂々と演説するサンダース氏の姿を動画で見た。

「アメリカでは戦争が続いています。イラクやアフガンのことではありません。少数の大金持ちとそれ以外の人々との間で戦われている戦争です」

以下、延々とアメリカの病いを告発していく。

日本のマスコミは、クリントンとのつばぜり合いは報道するが、何故に彼がアメリカの若者の支持を受けているのかは報道したがらない。




カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

どちらがいいか?二つのアパート

2016-05-16 18:50:54 | 本日のしりきれとんぼ
見出し画像は、威容を誇る神宮前アパート、都営住宅だ。

先日、ひょんな成り行きでそこに住んでいる一人暮らしのおばあちゃんを訪問施療をした。

「夕方、五時には夕ご飯を食べるのよ。
だって、別にする事もないから、何でもさっさと済ますの。
以前は良かったわ。
外苑をゆっくり散歩したり、ご近所さんといろんな話をしたり。
たくさんお友達がいたの。
でも、今は隣の人がどんな人なのかも知らないのよ。」

彼女がついこないだまで住んでいたのは、霞ケ丘アパート。


1964年の東京五輪と共に生まれた、人もうらやむ環境抜群の代物だったのだ。

それが2020年の東京五輪で立ち退きになった。
五輪とともに生まれ、五輪のもとに散る、、、。




新宿カイロのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ


片隅からの祈り

2016-04-20 15:58:56 | 本日のしりきれとんぼ
庭にクモマグサ(雲間草)が咲いている。
これは高山植物として日本に自生するものと違って、園芸用にヨーッロッパから輸入されたものだ。
でも本来の逞しさは身に備わっていて、春先に一度壊滅状態になっていたものがこうして復活を遂げてくれた。
この復活は身に染みるものがある。

徳さん自身の愚かさが原因で、このところ心身ともに参っている。
そんなところへ今回の熊本地震だ。
避難生活をしている知り合いもいる。
しかし、何も出来ない、、、。

遠く離れた地からただただ祈るだけである。





新宿カイロのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

背の低いことの不都合、徳さん

2016-04-12 17:58:58 | 本日のしりきれとんぼ
(見出し画像は「いどうえほんかん」というブログから)

背の低いことの不都合。
これはいくらでもありそう。

でも、施療現場に限って出くわすことは意外に少ない。

立ってやる上部胸椎の矯正が出来ない事。
これは、手を頭の後ろで組んでもらってやるのだが、徳さんはその位置にまで手が届かない。
しかし、ある関節を矯正する方法は幾通りかあるので他の方法を考えれば問題はない。
なにも飛び上がってやる必要はないのだ。

もう一つは、横寝をしてもらって健足の方を折り曲げてもらい、患側の足の足首を掴んで伸ばす事が出来ない。
これは股関節内の空間を確保するためのものだが、これも他の方法がある、、、。

一方、背の低い故の利点もある。
ベッドに座った患者さんの後ろに回り込んで両膝で上部胸椎を矯正するのだが、大男(女)は小男(女)相手にこんな振る舞いは出来ない。

この世は、本当はバランスが取れているのだ、、、。



カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

水仙微考

2016-04-04 12:01:59 | 本日のしりきれとんぼ
下向きの花はじつに多い。
ドウダンツツジ、ホタルブクロ、ムスカリ、馬酔木、オダマキ、スズラン、エンジェルトランペット、、、、、。
何千種とあるのだろう。
上向きの花と繁殖戦略が違うだけの理由で下を向いている。
棲み分けと思ってもいい。

水仙の花も下向きの花だ。
しかし、なにやら風情が他の下向きの花たちと違っている。
なんか中途半端なうつむき加減をしている。

画像はカメラ(?)のレンズを逆さにして、覗き込み加減で撮ったもの。
これでは実際の風情は味わえないが、花そのものを撮ろうとするとこうなる。

雨に打たれると、花の重みに耐えかねて茎が曲がり、地面に触れんばかりになる。

オイオイ、もっと頑張れよ、と言ってやりたくなる、、、。
(それも繁殖戦略なのかなあ)




新宿カイロのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ

『図解生き物が見ている世界』 ココリコ・田中直樹*長沼毅 学研

2016-03-28 20:26:17 | 本日のしりきれとんぼ
時々は心を休めてあげなければいけない。
そんな時、生き物の生態を思いがけない視点で紹介されると心は溜飲を下げる。

この本はそんな本だ。
図解というのがいい。
一体全体、地上に生きる人間以外の生き物は、この世界をどのように見ているのだろうか?

まず、目の仕組みの説明がある。
それを様々な生き物に適用するのだ。
ただ、この本が完成されるまでには多くの生き物に対する残酷な研究が背景にあるだろうことだけは心に留めなければならない。

いちばん驚かされたのは、ジャクソンカメレオンの視界。

左右の目が独立して外界を見ているのだ。
人間なら気の狂う所だ。
この世界は人間には次のように見える。

でも、こう見えることによってカメレオンはカメレオン足り得る。

次に驚かされたのはキクガシラコウモリの視界だ。

これで充分人間以上の状況把握が出来る。
人間にはこう見える。


人間たちだけの世界認識によって、今、世界はこんな状態にまで追い込まれている事を噛みしめねば、、、。




新宿カイロのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ