市民ブロガーのジョンけけです。
甲府の新米ママたちに捧げるエッセイ書きました。
※エッセイについて詳しくはこちらをご覧ください。
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『“随筆”育母百科・アフリカゾウのさかさまつげ』
~“こ”の巻~
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◆こんなこそだてられない=こんな子、育てられない。
物心ついた頃から自分の世話だけして自分のリズムで生きてきた女性が、
喜びの初産のあと、身二つになって自宅に帰ってからひとりつぶやく言葉。
自分のところにやってくる赤ちゃんは育児雑誌やテレビのおもしろビデオに登場する、
いるかいないかわからないほど寝てばかりいる可憐な天使 だと信じていたのに、
やってきたのは飲むか泣くしかないやたかしい身の丈50センチの赤ら顔の生き物
ただただ自分の生活のリズムを乱され、疲れ、寝たいのに
眠ることを許されない欲求不満の日々
職場での仕事なら何かにつけ褒められもしたし、
手に余る案件のときには問題&仕事を仲間と分け合えた。
だが、子育てはそうはいかない
女として生を受けて以来、自分以外の人間にこんなにも最善を尽くしているのに、
子どもが毎日無事であるのが当たり前、と毎夕いちいち褒められるわけはないし、
我が子の母親としての責任を第三者と分け合うこともできない
そこまで手ぶらで好きなように歩いてきた人生という名の舗装道路は終わりを告げ、
暗~い暗~い出口の見えない山奥の凸凹道のトンネルに迷いこんだような不安に襲われ、
つい口をついて出る言葉がこれ。
そういう発想をする自分がとうてい母親になる資格を有さない、
極悪非道な悪魔のような女なのではないかとの自己嫌悪に襲われたりもする
完璧主義者であればあるほどお子ちゃまの天真爛漫ぶりについていけずこの傾向が強くなる。
しかし心配はいらない。 要は慣れ。
個人差はあるが赤ん坊に端を発するこれらの想定外を、
それで当たり前田のクラッカーと受け止められるようになれば、そこが出口
あくまで入ったのはトンネルなのだ。
トンネルの長さに差こそあれ、必ず出口があるということを忘れてはならない。
なにより、赤ん坊は一生赤ん坊をやっていくわけではない。
昨日より今日、今日より明日、より人間らしく成長しているはずだから大丈夫なのである
母親は一日にして成らず。
でも、心配いりません。
ちゃんと育っていけますから。
子どもがちゃんと“お母さん”を育ててくれますから
(つづく)
◆◇◆甲府市内の子育て関連情報◆◇◆
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