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甲府市の市民レポーターがこうふの話題をお届け!

「とびだせ!市民レポーター!8月号」水素研究こぼれ話

2025-09-02 17:15:00 | 紹介

~水素を食べる微生物が拓く未来の水浄化技術~


皆さんこんにちは!市民レポーターの「てらはる」です。

甲府市広報誌の8月号「とびだせ!市民レポーター」では、山梨大学甲府キャンパスで水の浄化技術を専門に研究されている亀井樹(かめいたつる)助教にお話を伺いました。

今回は誌面に書ききれなかった「こぼれ話」をブログで紹介します。

亀井先生が研究されている水の浄化技術では、汚染された水を浄化する技術の一つとして、水素をエネルギーとする微生物を活用し、持続的に水をきれいにする仕組みを検討しています。

 

◆世界の水不足問題

日本にいると、水道からきれいな水が出てくることは当たり前のように感じますが、世界には安心して水を飲むことができない地域がたくさんあります。

▲カトマンズ近郊を流れる河川の様子(悪臭を放つ川)

例えばネパールの首都カトマンズでは、屋上に設置した貯水タンクや井戸から水をまかなっていますが、下水道設備が追いついていないことから地下水汚染が深刻化しており、多くの地域で健康被害が発生してしまっています。

実際に水質検査をすると、多くの地点でアンモニア性窒素や硝酸性窒素と呼ばれる有害物質が検出され、基準値を大きく超えているケースもあるそうです。

 

◆微生物の活用

研究室では、この課題を解決するために「微生物の力を活かした小規模水処理技術」を研究しています。

▲小規模水処理装置

この水処理装置には、微生物が住む「微生物担体(びせいぶつたんたい)」と水素ガスを発生させる装置が組み込まれています。水素を食べる微生物に水素ガスを与えることで、微生物がアンモニアや硝酸を人体に無害な物質に変換することにより、汚水を浄化するという仕組みです。

この装置を使うことで、汚染された地下水を飲料水レベルにまで浄化することが可能になり、環境負荷の低い処理法として注目されています。

 

◆研究の課題

しかし研究には課題も残ります。水素ガス供給の安定性、装置の運用コスト、現地での維持管理体制など、実用化に向けて克服すべき点は多いのです。

▲微生物がついているスポンジに水素を含む水を垂らすことによる水質浄化効率の研究設備

今回の研究室訪問で見せていただいた実験室では、既存の課題に対し、より効率的に水素ガスを供給するための実験をしていました。

 

◆今後の展望

世界の水不足問題に限らず、地震などの自然災害が多い日本では、このような水処理技術が災害時の代替水源確保にも活用できると思われます。

▲亀井研究室でのニジマス飼育の様子

また、将来的には宇宙探査基地での養殖システムや家庭菜園への応用も検討しているそうです。

宇宙への荷物輸送費は1kgで約100万円!コストを考えるとそう簡単に水や食料は運べないため、現地で食料生産できる技術が必須になります。

研究室では、飼育水を繰り返し使用したニジマスの養殖研究も行っていました。

水素微生物の力を結びつけ、世界的課題を解決するスケールの大きな研究が、なんとこの甲府市で行われているとは驚きでした。

市では水素に関するイベントなども多く開催されているので、是非注目してみてください!

 


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みんな大好き!海竜センター・モササウルス

2025-08-29 17:30:00 | 紹介

甲府の魅力はっけん!子どもとおでかけ


こんにちは!市民レポーターの武居みおです。
9歳と7歳の2児のママ目線で、子どもと一緒に、家族と一緒に出かけたいと思う甲府市のスポットを紹介していきたいと思います。

今回は、山梨県立科学館の夏休み特別企画展「海竜センター・モササウルス」を訪れた様子についてリポートします。
入館料にプラスして大人200円、子ども100円で楽しめる特別展はホールを使った大きすぎない展示で、大人も子どももコンパクトに楽しむことができました。
大人気の海竜「モササウルス」について学べる貴重な機会です。

入口で説明を受け、研究のお手伝いをする名目で、モササウルスの生態を学んでいきます。

モササウルスの全身骨格模型の展示、大きさや長さにびっくりです。
右頬に噛まれたあとがあり、敵と争った様子が想像できました。

モササウルス以外にも、ホオジロザメやメガロドンの歯などの展示もあり、大きさの違いが面白かったです。

また、貝やサメの歯などが発掘できる発掘体験コーナーもあり、ハンマーやヘラを使って行う発掘は大人も子どもも楽しむことができました。
子どもたちは貝とアンモナイトを発掘!

屋外は暑かったですが、発掘を頑張ったあとは夏限定のかき氷スイーツをいただきました。
アイスとかき氷がどちらも味わえて美味しかったです(^^)

他県からも多くの方が訪れ、賑わっている科学館の夏休みでした。
興味のある方はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。


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熱中症予防に!!省エネに!!

2025-08-28 17:00:00 | 紹介

〜暑さをしのぐ場所


こんにちは。市民レポーターの “クッツー”こと沓間 聖です。

暑い毎日が続いています。
甲府市では、「ひと涼みしよう」と題して、「クーリングシェルター」「クールシェアスポット」を開設しています。
熱中症予防のためにも、「クーリングシェルター」「クールシェアスポット」を有効に活用したいです。

「クーリングシェルター」は、甲府市役所をはじめ、市民センターなどに開設されています。
甲府市役所では、1階南東のエントランスホールが「クーリングシェルター」になっています。
外出の途中で、ひと休みして涼めるところがあることを知っていると、ちょっと安心しますね。

「クーリングシェルター」「クールシェアスポット」は、公共施設だけでなく、民間施設にも設置されています。
郵便局薬局スーパーなど…。

利用時間や利用人数などは、各施設によって違います。それぞれの施設の利用案内に従ってくださいね。
「クーリングシェルター」「クールシェアスポット」一覧は、甲府市のホームページをご覧ください。

こんな表示がしてある「クールシェアスポット」を発見!!うちわが涼しさをよびますね。

<おまけ>
うちわで「クールシェアスポット」を表示していたのは、信玄ミュージアム。
信玄ミュージアムでは、「あなたが選ぶ!武田信玄名勝負」の投票を実施中。
涼みがてら、投票に行くのもいいですね。


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「ミステリー小説と甲府」Vol.1

2025-08-12 14:00:00 | 紹介

〜推理小説の生みの親は甲府市出身の直木賞作家だった!


こんにちは、市民レポーター植松です。

梅雨が明け本格的な夏が到来し、連日猛暑が続いている甲府盆地。
こんな時期は涼しい場所で、静かに本でも読んでみませんか?

今回は、甲府市出身のあるミステリー作家と、その作家と深いかかわりがあり、山梨を舞台にした作品を数多く発表しているある大御所作家の作品を紹介します。

さて、皆さんは甲府市が登場するミステリー小説をご存じでしょうか。
いくつかご紹介したいと思います。

現在は「推理小説」や「ミステリー小説」と言いますが、以前は「探偵小説」と呼ばれていました。
その「探偵小説」という名称を「推理小説」という名称に切り替えようと提唱したのが、甲府市出身の直木賞作家である木々高太郎です。
昭和12年『人生の阿呆』で第4回直木賞を受賞しました。山梨県初の受賞者です。

木々高太郎は、明治30年、現在の甲府市下鍛冶屋町の医者の家に生まれました。
甲府市湯田町へ移り住み、甲府市立湯田尋常小学校に通いました。

甲府中学校(現在の甲府一高)を卒業後、慶応大学へ進学し、卒業後は大脳生理学者として活動する傍ら、探偵作家として数々の短編小説を発表しました。探偵小説の芸術性を主張し、それを実践した作品として『人生の阿呆』を書きあげました。

そしてこの木々高太郎から影響を受け、芥川賞や日本探偵作家クラブ賞など数々の文学賞を受賞し、推理小説ブームを起こしたミステリー作家の大御所が、松本清張です。

当時福岡県の新聞社に勤めていた松本清張は、デビュー作『西郷札』が掲載された週刊誌を木々高太郎へ送り、これを高く評価されます。
『西郷札』はその後芥川賞を受賞、上京した松本清張は本格的に作家生活をスタートさせます。

松本清張の作品には度々山梨が登場し、その中には甲府市のホテル名所旧跡も登場します。


『甲府駅に着いたのは夜がおそかった。駅に、連絡しておいた旅館の番頭が、提灯をもって出迎えていた。
旅館は湯村にあった。昼なら、富士山が正面にあるという広い庭のある部屋に通された。
朝、朝食をすませると、午前中は、車で昇仙峡に行った。紅葉見学でひどい人出であった。』


これは『ゼロの焦点』の一節です。
『ゼロの焦点』は、行方不明になった新婚の夫を妻が捜し歩くという物語です。
夫婦は新婚旅行で甲府駅に降り立ち、湯村温泉郷へ向かいます。そして翌日、昇仙峡を訪ねています。

また『波の塔』でも甲府駅が登場しています。
『波の塔』は、人妻と青年検事の恋愛を描く松本清張の代表的な長編恋愛ロマンで、映画やテレビドラマにもなっています。
不倫関係となってしまった二人は、東京から中央線で甲府駅まできて、身延線に乗り換えます。


『甲府で降りて、別の汽車に二人は乗った。
この身延線の終点は富士駅だから、小野木が横田検事に言った静岡県というのは、誤りではなかった。』


小説では「S温泉の町でおりる」となっていますが、降りた駅は「下部温泉駅」でしょう。映画でも二人が宿泊したのは「下部温泉」でした。
ちなみにこの小説が書かれた昭和34年から35年にかけては「下部駅」という名称で、現在の「下部温泉駅」という名称になったのは平成3年のことです。

松本清張の作品ではこのほかに、『彩り河』でも甲府駅が登場しています。

ここまで「ミステリー小説と甲府」と題して木々高太郎と松本清張について紹介してきました。
次回は甲府市が登場するその他のミステリー小説を紹介します。


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夜の城下町で過ごす、幻想的な時間

2025-07-31 10:45:00 | 紹介

小江戸甲府花小路のプロジェクションマッピングを見に行こう


こんにちは、市民レポーターです。

いよいよ夏本番、今年の甲府も暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

夜も暑く寝苦しい日が続く甲府の夏ですが、日が暮れると涼しくなったな、と感じる日もあります。
そんな日には少しだけ、夜の散歩に出かけてみてはいかがでしょうか。

今回は「小江戸甲府花小路」で実施中の、プロジェクションマッピングを紹介します。


小江戸甲府花小路は、甲府城(舞鶴城)の南側に今年オープンした、かつて甲府にあった城下町の町並みを再現したスポットで、江戸風情を味わいながら甲府の歴史を感じることができる小路です。

芝居小屋を思わせる交流施設「こうふ亀屋座」のほか、カフェや食事処などが並び、昼間は観光客や地元の方が多く訪れています。

夜になると人通りも少なくなり、昼間とはまた違った、落ち着いた情緒のある景観が広がります。
街灯がやさしく灯り、レトロな雰囲気が漂うこの“夜の花小路”では、ライトアッププロジェクションマッピングを楽しむことができます。

金魚宝石万華鏡のような模様……と移り変わっていく映像が、通りの各所に投影されます。
一ヶ所ではなく、花小路内の歩道に何ヶ所も映し出されるので、どこを歩いていても見ることができますよ。

移り変わる様子が美しく幻想的なのですが、写真では伝わりにくいですね。
ぜひ、直接見に行ってみてください。

8月11日には、今年も「小江戸甲府の夏祭り」が開催されます。
メインステージは花小路からも近い舞鶴城公園ですので、お祭りに出かけた際に寄ってみるのもおすすめです。

【小江戸甲府花小路】
https://hanakouji.com/

※プロジェクションマッピングは毎日、19:00、20:00、21:00、それぞれ15分間上映

 


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