二条城障壁画展示収蔵庫では四期に分けて二の丸御殿内の障壁画の原画を公開されています。
これらの障壁画は寛永3年(1926)の後水尾天皇の行幸に際して二条城が改修された際に狩野派の絵師集団により描かれたものです。
毎期にテーマが設定され、第四期は「新春を寿ぐ-松竹梅-」です。
展示室内です。
いつもは中央に畳が敷かれた所があり、大名や将軍になった気分で障壁画を観賞できます。
①松 冬でも青々と葉を茂らせ、積雪にも折れない常緑樹。
②竹 四季を通じて色褪せることが無い。
③梅 寒中に蕾をつけて花を咲かせる
中国では、それぞれが吉祥紋様として絵画に描かれるようになり、その歴史は南宋(1127〜1279)の頃からと考えられています。
①松
二の丸御殿「式台の間」
「松図」狩野探幽または狩野山楽の筆によるものです。
② 竹
遠侍「竹林群虎図」狩野甚之丞の筆によるものです。
昇殿者がまず通される部屋で、竹林の中の虎と共に、将軍との対面を待つ心境はいかほどだったのでしょうか?
③ 梅
中国では梅は豊かさや優美さを象徴するとされています。
二の丸御殿では黒書院の一の間の大床に松と竹と共に描かれています。
「松柴垣禽鳥図」狩野尚信の筆によるものです。
収蔵庫の内部です。(非公開)
順路を逆に回って来ました。
二の丸御殿の唐門です。
近年に修復され屋根の葺替えや柱の漆、彫刻の色彩が鮮やかさが蘇りました。
その際に菊の紋章の下に三つ葉葵の金具が新たに発見されています。
京都検定を持っている方は特典として2月と3月は城内は無料で入城する事が出来ます。
(二の丸御殿は別途料金が必要です。)
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