法金剛院を後にし妙心寺退蔵院へと来ました。
退蔵院は妙心寺境内にある46の塔頭寺院の中でも古く応永11年(1404)建立の古刹です。
方丈には退蔵院が所属されている国宝「瓢鮎図(如拙筆)」(複製品)が床の間に掛けられています。
内容は瓢箪の中に"なまず"を如何にして入れるかの禅問答で、当時の高僧の解答が書かれています。
瓢箪の口に油を塗るとか、、、
方丈(重文)に西側には狩野派の二代目元信が作庭した枯山水庭園があります。
植栽は常緑樹がほとんどで一年を通して「不変の美」を追求した庭園です。(史跡・名勝庭園)
苑路を進むと退蔵院のもうひとつの庭園・余香園が広がります。
「昭和の小堀遠州」と謳われる中根金作氏により昭和40年(1965)に作庭されました。
余香園の門を入ると大きく枝を伸ばした枝垂れ桜があり、門の入口から観賞すると額縁に収まった素晴らしい景色を見る事が出来ます。
中に入ると桜の天蓋の下にいるかの様出です。
枝垂れ桜の左右には「陰陽の庭」が広がり、物事や人の心の二面性を表現しています。
苑路を進むと東屋があり、更に先には茶席の大休庵があります。
いつもこちらで一服するのが定番になっています。
こちらでお菓子とお抹茶を頂きながらの一服はまさに至福の時間です。
お菓子は「老松」さんが作られていますが、退蔵院オリジナルの半生菓子で、中にドライフルーツが入っていて、春夏秋冬、ドライフルーツの種類がかわります。
春はアメリカンチェリーのドライフルーツでした。(後で給仕の方に聞きました、、、禅問答は失格ですね。)
春の桜や藤、夏の蓮、秋の紅葉、冬の雪景色と一年を通して楽しめます。
開放感や奥行き感をたっぷりと感じる事の出来る昭和の名庭園です。
次に京都府庁旧本館(重文)へと向かいます。