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森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』

2016-05-04 23:52:18 | 映画

 

5月4日、ルート君と二人で見てきました。ひとりで行ったならば、私はディカプリオの映画に行ったかもしれません。火星の荒唐無稽なお話も和製ゾンビ映画にも彼は拒否。蜘蛛男が新たに出てくるあの映画も気持ちが動かなかったみたいです。じゃあ、これだったらまあまあ面白いんじゃないのと、二人の妥協で選択して観に行った映画でした。

野村萬斎さんは一種独特の雰囲気の方で、奇人を演じたらピカイチ。そしてなんだかんだと言っても彼が出てくれば「大丈夫」と思わせてくれるんだと言うキャラなのかと思っていました。

だけどそう言うキャラではありませんでした。スキャナーの能力に押しつぶされ世捨て人のような暮らしをしていた仙石。

この映画で、私は中盤以降には瞼のふちが濡れだして、ラストシーンでは耐えられず涙が溢れました。

と言いましても、私が泣き虫である事は既にばれていると思いますから、泣いた=素晴らしい映画とは思ってはいただけないかもしれません。

ただ一緒に行ったルート君は、この映画にして良かったナと言っていました。

そして私もそう思いました。

 

この映画はモノの残留思念を読み解きながら犯人にたどり着くと言う推理物語ではありますが、すっきりとしたサスペンス好みの方には、後半の人間関係のドラマは冗長に感じる方もいらっしゃるのかも知れないとは思いました。いろいろと丁寧に描かれていますので。

だけど私は、この映画はサスペンスの形を借りたヒューマンドラマだと感じました。

 

なんたって脚本が「三丁目の夕日」の古沢良太ですからね。

 

そして古沢さんは、長い間『相棒』を書いていた方。

だからなのか犯人当てにだけ絞れば、あそこであるものが映し出された時から、ハハーン、この人がと分かりました。

でも衝撃的なラストって言うのは、そこだけじゃないんですよね。

 

是非とも続編を作っていただきたいと、私は思いました。

やっぱり萬斎さんは素敵です♪

 

下に貼った予告編の下にネタバレ感想を少々書きました。

 

映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』 予告編

 

【ネタバレしています。】

何といってもシナリオが丁寧だと思いました。

なぜピアノ教師の沢村雪絵はマイティーズの能力を信じていたのか。それに至るエピソードもちゃんと描かれていたことが凄いなと思いました。何気なくすれ違っているように見える日常で、人は皆絡み合って影響され合って生きているのだと感じました。

 

いつもながら不正確なセリフですが、

「人の記憶は嘘をつく」ー。

だけれど沢村雪絵の記憶は信頼に足るものでした。

この純粋で清らかな女性の存在が、能力によって人間のおぞましき姿ばかりを見て来てしまいすっかり人間嫌いになっていた心を解きほぐしたのかと思うと、胸が熱くなりました。

そんな清らかで純粋な人を木村文乃さんが演じたわけですが、この人の美しさと可憐さは凄く説得力がありました。

 

雪絵の残留思念と会話して、励まされ勇気づけられるシーンは良く出来ているなと思いました。

でも本音を言えば、ラストのクライマックスシーンで

その残留思念を自分に憑依させしゃべったり、犯人のラストドリームを操ったり、最後の別のシーンでは残留思念に「ありがとう」と言わせる。

これは残留と言うレベルのものではないじゃないか。この残留思念の概念はどうなってるんだと疑問には思ったのでした。確か車の中でその事の説明はあったように思いましたが、ちょっと納得が出来るものでHなかったように思いました。

まるで残留思念の暴走、または陰陽師の世界です・・・・あっ、萬斎の「陰陽師」はまた見たいな・・・。

 

だけど更なる本音。

そんな事はどーでもいいのです。

 

私はエリカの悲しい嘘、悟のつらい過去に・・・・

そして、すでに殺人鬼でしかない悟の最後の夢に安らぎを与えた優しさに泣きました。

でも一番ぐっときたのは、やはり最後の仙石の

「人間は美しいな。」と言う一言だったと思います。

 

繰り返しになってしまいますが、人間は醜くおぞましい生き物だと言っていた仙石の心を変えたのは、美しい心の女性の残留思念だったわけですね。

 

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ひとりでお散歩 その3

2016-05-03 23:38:54 | お散歩&写真日記

【新緑の中を歩きながら、私は何を想う・・・】

 

4月30日のお散歩写真日記の続きです。

 

花も緑もみな自分の為に、今の季節を謳歌しているのだと思います。

だけどその自分の為に輝く事で、私たちを幸せにしてくれているのです。

 

 

 

もしも自然から何かを学ぶと言うのなら、まずは自分の為に輝こうと思う事が大事な事なのかも知れません。

その事で知らず知らずのうちに、周りにいる誰か、もしくは見えない誰かに幸せのおすそ分けをしているかもしれません。

お母さんの笑い声が、家族を幸せにするように。

頑張る人の姿が誰かに勇気を与えるように。

 

 

 

秋には真っ赤に染まるこの道も、今は新緑の緑色。

可愛い実が見え隠れしています。

 

 

今は私たちが主役なの。

 

 

この花の近くにある薔薇園は、もうすぐやってくる次の自分たちの季節を待っています。

 

ねっ、だから今は私たちを見てね。

この花たちは垣根の向こう側でひっそりと咲いていても、そう主張していたのですね。

群れて咲く中で1輪だけ咲いていても、やっぱり

「わたしを見てね。」と・・・・・

いいえ。

本当は誰が見ようと見まいと関係なく、リンと咲いていたのでした。

 

 

さてさて。

この公園に来ると、ワタクシはついついここにやって来てしまうのです。

そして。

 

 

ちょっと一息。

幸せな時間です。

 

 

 

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萩尾望都SF原画展

2016-05-03 00:10:00 | お出掛け日記

5月2日、GWの狭間でお休みの人も居るかと思いますが、うちの家族と同様で仕事だったと言う人も多かったと思います。

お出掛けするなら、このお休みの合間の、いわば平日だった今日ですよね。

と言うわけで、姉と妹を誘って武蔵野市立吉祥寺美術館で開催されている『萩尾望都SF原画展』に行ってまいりました。

 

この美術館、まずは入場料のお値段に驚かされます!

なんと、100円なんですよ。

 

 

「それじゃ、このチケット代にもならないじゃないの。申し訳ない。」

なんてたわごとを言いながら、100円を支払う私・・・・おばさん度が高い。本当におばさんなんだから、まあいいか。

 

 

企画室と言うそんなに広い部屋じゃない所での展示ですが、200点余りの原画をゆっくりと見てまわることが出来て凄く良かったです。

懐かしい作品の原画もあり、今それを読むと、違った視点に気が付いて思わず涙しそうになりました。

またまったく知らなかった彼女の仕事もあり、驚かされました。本の装丁などの絵も手掛けていたのですね。

この美術館はビルの7階にあって、展示室から出た所には、萩尾氏に向けてのメッセージを書くコーナーもありました。

私も全く平凡で誰の目にも止まらないような普通の事を書いてきました。

いわば参加することに意味があるんですよね。

 

このようなコーナーもありましたよ。

 

もちろん、この真ん中に立って写真も撮ってきましたよ^^

 

 

チラシの表と裏です。

 

以下はお土産です。

ファイルの裏表。

 

 

 

それからこのような本もゲットしました。

 

萩尾望都 少女マンガ界の偉大なる母(文藝別冊)
河出書房新社
河出書房新社

読むのが楽しみです。

 

ここ、もしかしたらGWのお出掛けの穴場かもしれませんね。

 

2009年の『萩尾望都原画展』の記事は→こちらです。

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ひとりでお散歩 その2

2016-05-02 00:15:03 | お散歩&写真日記

【新緑の中を歩きながら、私は何を想う・・・】

 

このブログを始めた頃、柴犬を飼っていました。

名前はココ。

この公園には、彼女とよく来ました。

たくさん優しい想い出をくれたのに、

私は彼女の事を考えると後悔の想いでいっぱいになります。

 

皮膚病だったココ。

体中の毛が抜けてしまったココ。

やせ細ってしまったココ。

それでも14年生きたココ。

 

あの時もっと

あの時も、もっと

彼女のために何かしてあげる事が出来たんじゃないのか。

 

でも優しいココは

きっと私を許してくれていたのだと思います。

そう信じるしか微笑んで生きてはいけないのです。

 

 

 

父は時々、私のブログを読んでいました。

でもあまり長い文章は読まなかったみたいです。

ほとんどは写真だけを見ていたのです。

 

そして会った時にはいつも

「写真が綺麗だね。」と

褒めてくれました。

 

うちの家族はみんな身内馬鹿ですから。

 

 

2013年の5月26日に父がこの世界から去って行った後、

私はこの公園に散歩に来てカメラを何かに向けると、唐突に悲しみに襲われることがありました。

 

 

もうこの写真を見てくれた父は居ないんだな。

もう褒めて貰えないんだな。

 

あれから三年が経とうとしているけれど、やっぱり悲しくなるのです。

だけどそれでもやっぱり私は、カメラを持って一人でお散歩しているのですー。

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ひとりでお散歩 その1

2016-05-01 14:32:38 | お散歩&写真日記

【新緑の中を歩きながら、私は何を想う・・・】

 

GWはずっと昔、子供たちが小さかった頃は家の片づけと近くの公園に遊びに行くと決め込んでいました。どこに行っても混んでいるからね。

近くの公園と言っても朝早くに起きてアスレチックに行く事も多かったし、いつもは行かない大きな公園に行く事もあったな。ワンコのココちゃんも連れてね。

子供たちは大きくなって「子ども」ではなくなってしまったけれど、やっぱり連休は公園を散歩したいもの。

近所の公園に4月30日は、一人でお散歩に来ました。

ルート君はお仕事で、もちろんラッタさんは横浜。

夫とはお昼にちょっと美味しいスバゲティ屋さんでランチの後、午後はそれぞれ自由行動です。

夜はぐっと冷え込んだ昨日でしたが、昼間は暑いくらいで歩くと汗ばみました。

 

公園には強い日差しを防ぐためにテントはって、新緑の中で子供と遊ぶ家族連れがたくさんいました。

 

「いいな。いいな。いいな。」

私は彼らを羨ましく思いながら、何でもないように過ぎていってしまった贅沢でありながら気づかずに失ってしまった時間を愛おしみます。

子供たちと一緒で良いな。

家族一緒で良いな。

 

もう手の届かなくなった過去に思いを馳せて、今の一人の贅沢な時間をまたも見失いそうになっていたのです。

 

短い藤の花の季節がやって来ました。

 

 

スワンボートは稼働中。

 

藤の花を見ても、スワンボートを見ても想い出の花は咲くのです。

何の財産も残せなくても、想い出だけは私のもの。

想い出の財産がたくさんある私は幸せな人なのかも知れません。

 

 

真夜中に更新した「トキメキメモ」もよろしくです。

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トキメキメモ

2016-05-01 02:30:56 | 梢は歌う(日記)

4月30日はお散歩をしながら、たくさん写真を撮ったので、さあブログを書こうかなと思ったとたんに思い出しました。

やっぱり最初にあの事は書いておかなくちゃ。

トップ画像は撮ってきた写真の一枚で記事には関係がありません。

「京都に行かなくても竹林はあるんだよ。」という画像です^^

 

さて、あの事と言うのは藤原竜也さんの秋のお芝居情報です。

今頃書いているんじゃ、本当に忘れないためのメモにしかなりませんが。

 

10月に東京・天王洲銀河劇場で開幕する主演舞台「鱈々(だらだら)」

同性愛に挑戦・・・・・

キャー・・・・ですよね。

詳しい記事は→『藤原竜也、初の同性愛者役で新境地!相手役は初共演の山本裕典』

 

それから私的には竜也さん以外の事ですが、トキメキメモがもう一つあるんです。

それは→

『萩尾望都氏『ポーの一族』40年ぶり復活 『月刊フラワーズ』に続編掲載』

たまたま偶然にも、ちょっと前に萩尾望都氏は「ポーの一族」の新作を書いても良いんじゃないかななんて事を思っていたんです。どこにもその思った事の発言の記述を残してないので、そう思ってたと言っても後だしじゃんけんのようにしか感じないと思うのですが、本当です。

あっ、そうそう。

「浦沢直樹の漫勉『萩尾望都』」の感想を書こうと思った時から思っていたんです。まだ書いてなかったのでしたね、これ。

これ、嬉しくてワクワクします。

時代は第二次世界大戦まっただ中の1944年が舞台で、まだアランもいるんですよ。

5月28日発売予定の『月刊フラワーズ』に読みきりで掲載ですって。

 

でも今の私は雑誌を買う習慣から遠のいているので、ワクワクすると言いながらも発売日とか忘れてしまいそうで怖い^^

 

 

 

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