森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

大阪散歩番外編《「あるやろ」と「bye bye」》

2023-07-23 00:18:33 | お出掛け日記

考えてみたら、大阪旅行の画像、みんな使ってしまったかも。

と言うことで、トップ画像は記事には直接関係のない「ある日の夕焼け」です。

 

ちょっと関係のない話から・・・・。

まだ結婚する前の若い頃、私は母のベッドに寝ころびながら本を読んでいました。

横浜は丘と坂の街。

後ろにある家が、自分の家より少し上にあるということもあります。

お互いに窓の位置がずれているので、双方が開けっ放しと言うことは、昔はよくあったのではと思います。今は防犯上、そんなことはあまりないと思いますが。

で、背後の家から、そこの住人が電話をかけている声がすごくよく聞こえてきたのです。

中年よりもちょっと上の女性の声で、それはすごく大きくて早くて、そして乱暴。喧嘩しているのかと思いました。

吃驚して飛び起きた私は、母を呼んでそっと言うと、母は笑いながら、あれは普通の会話だと言ったのです。多分東北のどこかの方言で畳みかけるようにおしゃべりしている声だったのですね。

それまで私は女性が自分の事を「俺」と言ったり相手の事を「お前」と言ったりすることも知りませんでしたし、、方言の聞きなれない言葉の早口は、結構喧嘩に聞こえてくるものなんだなと思ったのです。

 

まあ、聞きなれている言葉でも早口は、意外と危険・・・・・・・

気を付けよう、私(笑)

 

ただゆっくり話されていても、ちょっと怖く感じたのが、「あるやろ」と言う言葉だったのです。

金龍でラーメンを食べている時、星子さんの隣に立っていた人が、小皿をくれと言いました。

今は使ってないという返事に、その男の人は、静かな声で「兄ちゃん」と、中で働いている人を近くに呼びつけると、低い声で「あるやろ」と言ったのです。

私はちょっとドキドキしました。

凄味があって怖いなぁと思ったからです。

でも再び、今は使ってないと言われるとやっと納得したのか、水を飲むためのコップを小皿代わりにして、自由に取っていいキムチを大量にそこに入れて食べていました。

それをチラ見して、やっぱり通の人はラーメンにトッピングしないんだなと思ったのでした。

後から、その男の人の隣にいて怖くなかったのかと星子さんに聞くと、彼女の夫さんの地元の人はみな同じような言葉を使うので、聞きなれているので普通に聞こえたと教えてくれました。

言葉と言うのは不思議なものですね。

 

ふと家に帰ってから、あれはため口だから、そう感じたのかと思ったりもしました。

「あるやろ」の丁寧語って何かしら・・・・ ?

ああ、「ありますやろ」か。

それだと怖くなかったのか ?

「ない」と言われているのに、わざわざ呼びつけて「ありますやろ」って言ってるのが聞こえてきたら・・・・・

単なるわがままな人にしか感じなかったかも・・・・(笑)

 

ところで、大阪では朝から晩まで遊んでいましたから、移動の時、帰宅ラッシュにぶつかってしまうこともあったのです。

そんな時、私は「ごめんね。」みたいな気持ちになります。仕事して、疲れての帰る時間に遊びに来た人が乗車率を上げているわけですから。

大阪散歩二日目だったか、そんな時間帯に電車に乗ると、若い外国人のカップルが私の肩をたたきました。

あそこに座れと二人して、指さしたのです。

杖なんかを持っている私は、時々そんな親切な人に出会います。

でもこんなに混んでいるのに席なんか空いているわけ ?

と、二人が指さした方を覗き込むと、そこにはちょっと青年と呼ぶには高めの年齢かなと言うような、おじさんとの境目のような年頃の男性が座って居て、さも自分の家にいるかのようにリラックスしてスマホゲームを興じていました。

吃驚しました。

「まあ、ありがとう」とその人たちに言い、私がその青年にドイツの太ったおばさんの様に・・・・いや太ったという部分は正解・・・・・厳しい顔をして当然の様に「代わって」と言えと言うのでしょうか。

出来ませんよ、そんな事。

座れたら、そこは自分のミニ空間、すなわち自分の部屋みたいな感覚になるって言うのは、ある種の日本の文化なのかも。だから熟睡できちゃうし、本を読んで感情移入して涙さえこぼしそうになっちゃうし・・・・って、みんな自分の事じゃん。

この人だって、座れてラッキーって思ってゲームを楽しんでいると思うのに、ないなぁ、日本の文化ではと思いました。

海外では子供の時から、そういうしつけが社会全体で徹底しているから、きっと二人そろって、何となくその光景に気持ちの悪さがあったのかもしれません。

私は、その二人に

「大丈夫です。ありがとう。」と伝えました。

 

でもしばし落ち込む私。

えっ、日本のしつけ問題に ?

チャウチャウ。

「大丈夫です。」「ありがとう。」

みんな日本語じゃん。

せっかくのチャンス。しかも向こうから話しかけてきたんだよ。英語圏の人じゃなくても良いんだよ。ああ、なんでチャンスを生かせないんだろう。日頃の姿勢よね、やっぱ。と、言うようなことを考えていました。

「どこから来たの。Where are you from?」「良い旅を。Enjoy your trip!」とか頭の中で考えはみたのですが。

だけどお互いにノーマスク。電車は混んでいるし、べらべらとおしゃべりはダメだと思います。

 

降りる時、今度は私が彼らの肩を軽くたたいてにっこり笑って言いました。

「Thank you」「bye bye」

ちょっと、「あーあ」ってな感じ。でもこれも一応・・・・(;^_^A

 

だけど彼らは二人して、にっこり嬉しそうに笑って、降りる私に同じように「bye bye」と手を振ってくれました。

 

笑顔は万国共通。

ちょっと幸せな小さな出来事でした。

 

たった2泊3日の旅行記を長々と書いてしまいました。

でもこれで、私の旅はようやく終わりです。

お付き合いくださいました皆様、ありがとうございました。

(長々書いたので、目次なんかも月の終わりにでも作ってみようかと思っています。)

 

 


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