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森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

ばべる

2011-07-04 18:15:21 | 思いつくまま

そろそろ5月6月のお纏め日記を書く頃ですが(私のために)、でも何か中途半端になっている事があるのは充分自分では分かっているのですよ。5月の中頃、「バベル」と言う言葉をキィワードにして、思った事を書き連ねていこうと思いました。

いわば「バベルの塔の・・」の続きです。←リンクしていますだ。

バベルの塔の妄想バージョンをテーマにするならば、「神をも恐れない人間の傲慢」の喩えに使われるのも無理のないことですね。(なぜ妄想バージョンと言うのかは、「バベルの塔の・・」を読んでくださいね。)と言ったら、最後のまとめは、ハハーン、原発の事を書く気だなと予想はついてしまうと言うもの。

でも私、ちゃんと書こうと思って裾野を広げすぎました。頭の中では3分で考えられる事を文章で組み立てなおすと、そりゃ大変な作業でっせ、だんな。あっ、ちょっと壊れ気味。能力不足もあるけれど、訳がわからないような流れで世の中のそれについていけなかったというのが本音です。そして本当の本音を又如何に書くかも難しいのだと言う事も本音ですのよ。しかも本音なんて、早々言えませんよ・・・なんてね。でも同じ文章でも色々な捕らえ方をする人がいるので、ブログに書くのって難しい部分は確かにありますよね。

 

と長々言い訳してしていてもしょうもないのですよね。数値や文献などをバックに、ちゃんとした(私が目指していたものはそれだったんだけど)ものは、他のところでよろしくと言うことで、私はいつものように私流の思いついたままでいかせていただきます。

  ※                   ※                    ※

ピーテル・プリューゲルの絵を見ると、ちょっと不思議な気がしませんか。

 

何も考えずにパッとこの絵を見てしまうと、そんなに階があるわけでもないのに、その上層は雲の上。現代を生きて、高層ビルを見慣れている私たちには何かピンと来ない物はないですか。だからなのかこの絵は、神の怒りによって破壊された後のような絵に見えたりもしませんか。

でも実際には神は破壊などしていませんから、建設中の塔であるわけなのですね。

で、よく見ると1階ずつが結構高く部屋数もたくさんありそうです。

キリスト教徒でもないので、この絵を深く鑑賞しバベルの塔を考察してみても意味のないことなのですよね。でもね、この絵を見ていると、言葉に拘ってしまうのですよ。何にかと言うと、

「人々は・・・」と言う言葉。「人々は」と言うのは誰の事?

今の世と同じように、考える人もいれば、命令する人もいて、何も考えない人もいれば、命令に従わないわけにはいかない人たちもいるのですよね。でも「人々は・・」で括られてしまうのですよ。そして括られた様々な人たちは、同罪で同じように罰を受けてしまうのです。

ああ、なんだか今の世の中と被りませんか。

原発推進派も脱原発派も反原発の人たちも、「わからにゃーい」とすっとぼけている人たちも、「今は、まだ何も語れないわ。」と聡明ぶっている人も、「平気だよ、たぶん。」と関心のない人も、みんなみんな同じバベルの住人。

「人々は・・・」と括られて、ドカンと言ったら、同じようにトアル物質に晒されるのですものね。

 

「違います、違います。私は、天まで届くような塔を作る事など反対していたのですよ。」と言ったところで、実は結果は同じ事だったのです。止めさせない限りは・・・・。

だけど「無理」と言ってしまえば、それで終わりですよね。

私たちは運命共同体なんですよね。

例えば時々見かける、反対してこなかったのだから同じ、言ってこなかったのだから同じ、と言うような意見を見かけたりするけれど、それで同じなんじゃないと思うのですよ。反対していた人はずっとしてたし、言わなかったのは既に出来ちゃったからですよ。止めさせる事が出来なかった事が罪と言うのも、なんか納得がいかないでしょう。

言ってこなかったのだから、推進派の人たちと「同じ」と言うのではなくて、運命共同体が故に「同じ」なのですよね。

でもこの分岐点に、又立ち止まって考える事は大切な事なのではないですか。

考えましょうよ、今。

 

※又、つれづれにこの続き書くと思います。

 

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「四畳半神話大系」

2011-07-04 10:20:48 | ユーモレスクを聴きながら(book)

たまには読書感想文などを書きます。

四畳半神話大系 (角川文庫)
森見 登美彦
角川書店

この本、凄いですよ。何が凄いって、これを読み始めたのが確か2月の終わりだったか3月の初め、そしてようやく今日読み終わったのです。

約四ヶ月。偉いぞ、私。良くぞ挫折せず読み終えた!

凄いのは、そっちか・・・テヘッ

だけどこの本、面白いですよ。最後まで読むとご褒美にそれが分かるのです。

ここ数年の私は、本を読むのは電車の中でと言う習慣を持ってしまったものなのですが、しかしながらその電車の中でも近頃は考え事をしながら目をつむる(要するに寝てる)、または携帯で「お出掛けなう。」などと遊ぶ事を覚えてしまった故に。ますます読書時間が減り、加えてあの震災で3月は完全に引きこもり、かくして読み始めたばかりの本は、長い間閉じられたままになっていました。でも、お出掛け復活してから、10ページ20ページと読み進め、お話は佳境へ・・・・

 

いやいや、佳境へ行く前にワタクシ思ってしまいました。この本を読み進めていいものなのか。

この物語の主人公である「私」同様に、この本に時間を費やせば費やすほど、無為な時間の蓄積をしてしまうのではないか。「私」が貴重な大学生活を無駄に過ごしてきたと嘆くが如く、なんてバカな本に時間を無駄に取られてしまったのかと嘆く事になるのではないかと。

 

ところがですね。

この物語は4つの物語から成り立っているのですが、徐々に面白くなってくるのですよ。
「ハハーン・・」と、そのからくりが分かってくると、俄然読むスピードも上がると言うものです。

「私」、小津、明石さん、樋口師匠、城ヶ崎先輩、羽貫さん、そして香織さん。
橋の下から這い上がってくる無数の蛾の大群、占い婆の言う「コロッセオ」、もちくま、そして「80日間世界1周」の本。亀の子たわしにカステラ。同じ登場人物、同じキィワードで別の物語が繰り広げられるのですが、それがまったく違うようで大差ない、または大差ないようでまったく違うと言うような物語で、思わず引き込まれます。

 

「面白かった」だけでも良いのですが、やはり大人なので、それなりの感想をそれらしく書くとですね、・・・

あの時違う選択をしていたら、違う素晴らしい未来が待っていたのに違いない。誰もが一度や二度はそう思った事があったはず。私もこの夫でなかったらと何度思った事か・・・・コホン・・・・
まあ、それはともかく、どんな選択をその時にしていようが、自分が自分である限り、実は大差のない人生を送っただろうと言うのが、この本の主題かな。

それから、「私」の視点から見れば、妖怪にしか見えないような見た目、人の不幸で飯が三倍は食えるというしょうもないような青年である小津。だけれど、彼は学生時代を謳歌して、時には人の中心に立ち、ちゃっかしと彼女までいるよう。ひとつの視点なんか当てにはならないと思う。理知的な美女の明石さんは、常に小津をしょうもないと思いながらも友人だし、「私」も最後にはその大切なある言葉を言う。

どこかにいる公明正大なまだ見ぬ友人を夢想するより、傍にいる妖怪のような青年を又見つめなおして、そこに違ったものを見つけ出すと言う事も、友人探しの近道なのかもしれないなどと思ったり・・・・

と、語尾をぼやかすのが大人流・・・とか言っちゃったりして。

 

ところで、これはアニメにもなっていて、結構面白いらしいですよ。うん、たぶん面白い。アニメの小津君は、ラッタ君曰く、本当に宇宙人のようですって(これ、ラッタ君に借りた、彼のおススメ本だったのです。)。もしも実写だったら、濱田岳君かな、ヤッパシ彼は。

あっ、そうだ。濱田君で思い出した。良かった~。今日からですよ、「ピースボート」0時18分からですよ。

 

 

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