現状認識
結婚とは二人の独身者が一緒になることですが、
それでその二人が夫婦になるわけではないのです。
夫婦とは独身者が共同生活をすることではないからです。
それは、今迄独身であったものが、その独身であったことを止めて、夫と妻という全く新しい生き方の中に入ることです。
ですから夫婦を正確に認識するためには、もはや独身ではないと、なじんだ状態に決別する覚悟をせねばなりません。
このことは全ての現状認識に当てはまりましょう。
「もはや・・・・・ではない」の覚悟の痛さを避けては、現状は正確には認識できません。
藤木正三著 断想 神の風景 人間と世間より