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拉致問題:横田早紀江さんの証①

2014年11月10日 | 拉致問題

 横田早紀江さんは、めぐみさん失踪後、クリスチャンとなられました。
娘さんの拉致問題をどうとらえておられるか。
拉致問題の解決を祈りつつ、その証を掲載いたします。

 主人の転勤で新潟に住み始め、1年3ヵ月めの1977年11月15日夕方、下校途中に家のすぐ近くで、娘めぐみは、煙のように消えてしまいました。
何が起きているのかわからず、家族は絶望の淵に立たされていました。
家族の中心であった、あの元気で明るい女の子が消えてしまった。
生きていく気持ちもなくなってしまうほど、悲しく恐ろしい出来事が私たち家族にのしかかってきました。
どこかで絶対に生きていると信じることで希望をつないでいても、黒雲は常に心のうちに湧き起こります。
泣きわめき、街々をさまよい歩き、どうしてこれから生きてゆくのか……とむなしい日々が流れます。
そんな苦しさの中で私は聖書に出会わせていただきました。吸い込まれるように一心に読み続け、やっと深呼吸ができたのでした。
それでも20年もの年月、めぐみの消息はまったくわからず、苦しい思いは続いていきますが、
聖書のことば一つ一つに勇気づけられ、救い主イエスを信ずる信仰へと導かれたのです。
多くの人々と共に祈り、神を賛美し、平安な心に変革されていきました。
そして20年の年月がたって、思いがけない情報が出てきました。
めぐみが北朝鮮の工作員に拉致され、北朝鮮の平壌で生きているらしいというものでした。
やっと生きていることが判明し、すぐに帰国できると思っていましたが、そう簡単にいかない国なのだという現実も知りました。
もっともっとたくさんの若者たちが罪なきまま拉致されていることがわかりました。
北朝鮮が拉致を認めて、3家族が帰国し、国民の皆様の多くが本当に拉致されていたことを確信なさいました。
これらの種々に起きている出来事に被害者家族は翻弄され続け、人の力や思いでは立ち上がっていられない年月ですが、
神の救いの中に置かれ、神に守られ、いつも適切なことばを与えていただいて、
考えられない恐ろしい人生をも何とか歩ませていただくことができました。
ただ神のなさり方を信じることで、時間もなりゆきも、神の深い心であることを知ります。
神を信じて、祈ることを共にしてくださった多くの方々の結集された思いと行動は、小さな動きのかたちで現れ、
ようやく正念場といわれる昨今の日朝交渉の動きに誰もが息を詰めて見守るところまで成就しました。・・・・・・
さあ! 私たちの愛する神はどのような心をもって、愛を現してくださるのでしょうか。祈って、祈って、信じて、信じて、あきらめず待っております。
「神のなさることは、すべて時にかなって美しい」(聖書 伝道者の書3章11節) 
2014年7月 横田早紀江
横田早紀江著 「愛は、あきらめない」より