五月一日の「映画の日」は超満員で、鑑賞を諦めた映画ですが、今日はそれから二十日が過ぎ、空席の目立つ中をゆったりと観ることが出来ました。
話題の「阪急電車」。有川浩のベストセラー小説の映画化で、脚本は人気TV小説「おひさま」を手がける岡田惠和。
最初はバラバラの登場人物が、一本の線路を走る阪急電車でつながっていく構図は面白く、個の人格も短いながらもよく描かれていて秀作でした。
数々のキラ星の言葉がありましたが、「いくら泣いてもいいけれど、涙は自分で止めるものよ」と孫の芦田愛菜に語り掛ける、宮本信子のセリフが印象的です。
「たくさんの敵がいても、誰かがあなたを見ていてくれる」中谷美紀がいじめられている小学生に掛ける言葉が心を打ちます。
阪神間を知っている者にはあずき色のお馴染みの電車で、場面も殆どがあそこだと思う所ばかりでとても楽しかったです。
一方の発着駅である西ノ宮北口。この群像劇に入ってもいい若き日の思い出がわたくしにもひとつばかり・・
いえ止めておきましょう。Jが泣くといけませんから・・・
扉の向こうに小さな椅子が