to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

僕だけがいない街

2016-03-20 21:14:25 | the cinema (ハ行)

上映時間 120分
原作 三部けい『僕だけがいない街』カドカワコミックス・エース
脚本 後藤法子
監督 平川雄一朗
音楽 林ゆうき
出演 藤原竜也/有村架純/及川光博/鈴木梨央/中川翼/林遣都/安藤玉恵/福士誠治/杉本哲太/石田ゆり子
ピザ屋でアルバイトする売れない漫画家の藤沼悟。彼は、事件や事故に遭遇すると、その原因が発生する直前の時点に時間が巻き戻る不思議な能力を持っていた。しかし自ら“リバイバル”と呼ぶその現象はいつ起こるかも分からず、彼にとっては迷惑な能力でしかなかった。
ある日、リバイバルのせいでケガをした悟。他人と距離を置いて生きてきた彼だったが、心配して病院に付き添ってくれたバイト仲間の愛梨と思いがけず距離が縮まっていく。そんな中、悟が再びリバイバルに遭遇した時、一緒にいた母・佐知子が何かに気づく。しかしその直後、佐知子は何者かに殺害されてしまう。するとまたしてもリバイバルが起こり、悟の意識は1988年のまだ小学生だった悟自身の頭の中に飛んでしまう。それは、同級生の雛月加代が被害者となった連続誘拐殺人事件が起こる直前だった。全ての鍵はこの事件にあると確信し、雛月を守ってみせると決意する悟だったが…。


悟に制御できない“リバイバル”
しかし、そのコトには必ず意味があることを、彼だけが知っていて
その巻戻った風景の違和感を探し、人の命を助けなければならない。
繰り返されるタイムリープは、悟自身が無実の罪を着せられ、犯人として指名手配されてから
一気に2006年から-1988年へと18年前の小学校時代に、
29歳の意識のまま、11歳の身体へと乗り移る。

それはヒーローに成りたかったのに、守りきれなかった連続児童誘拐殺人事件の前日。
そもそも、弱気で逃げ腰の悟の人生の原因ともいえるその顛末。。。
それが、18年後の母親殺害事件と結びついていることに気づき、
同級生の雛月加代を児童誘拐殺人犯から守り、救うことが、
ひいては母親殺害の真犯人からも母を護る事だと確信する。

果たして1988年で、雛月加代を救うことが出来るのか
そして、29歳の現在に戻って悟の人生は変わる事が出来るのか?
これはミステリーとしても面白いけど、悟の切ない成長物語でもあるのですね。


竜也くんの少年期を演じた中川翼くんと、雛月加代役の鈴木梨央ちゃんは、
同じ平川監督のドラマ「わたしを離さないで」にも揃って出演していますが、
中川くんは、この映画のオーディションで大抜擢され、ほぼこれが初めての演技だということで
とても初々しい。
鈴木梨央ちゃんは朝ドラでも存在感を放ってますが、本作でも凄いです。やられました
ちょっと数年前のドラマ「Mother」と被るシーンに震えた.....


この作品の竜也くんは、先月OAされた『海底の君へ』に続く虐められっ子でしたが、
「精霊の守り人」はまた悪役でしょうか?(録画まだ観てない)楽しみです!

平川雄一朗監督というと「ROOKIES -卒業-」「ツナグ」ですが、演出を手掛けられたドラマは
「JIN -仁-」「とんび」「天皇の料理番」「わたしを離さないで」と、お気に入りが多いです。
本作も、雛月加代の家族と悟親子の対決シーン、そしてその後の別離のシーンなど・・
子供には子供の哀しみがあり、弱くても手放せない正義がある事を端的に伝えてくれていて、
そこにも胸をアツクしました。

『僕だけがいない街』主題歌 主題歌:栞菜智世「Hear ~信じあえた証~」MV
コメント
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