to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

アンフィニッシュ・ライフ

2009-10-10 23:27:47 | the cinema (ア行)
原題 AN UNFINISHED LIFE
製作年度 2005年
上映時間 108分
監督 ラッセ・ハルストレム
出演 ロバート・レッドフォード/ジェニファー・ロペス/モーガン・フリーマン/ジョシュ・ルーカス/ダミアン・ルイス/ベッカ・ガードナー

サイダーハウス・ルール」「ギルバート・グレイプ」のラッセ・ハルストレム監督の日本未公開作品。
恋人の暴力に絶えかね、11歳の娘グリフを連れ、亡き夫の父アイナーを頼って彼が営むワイオミングの牧場へと逃げてきたシングルマザーのジーン。しかしアイナーは、最愛の息子の死の原因となったジーンを許すことが出来ず、決して心を開こうとしなかった。

監督もキャストも一流の人物を配しながら、なぜか日本未公開となった作品。
でも、子供を、大人を、その人生をみつめる目線の確かさと温かさは本作でも同じ。

過去を許せないまま、心塞ぐ日々を送っていた男たちに訪れる11年ぶりの来訪者。
それはアイナー(ロバート・レッドフォード)から生きていく力を奪ったジーン(ジェニファー・ロペス)。
しかも彼女は息子の子だというグリフ(ベッカ・ガードナー)と一緒にしばらく同居したいという。

彼は、牧場の牛を守ろうとして熊に襲われたミッチ(モーガン・フリーマン)の世話を焼きながら、
亡き息子の墓に語りかけ、無気力な日々を送っていたが、
子供らしい率直さで、少しずつ近づいてくる孫の存在と、
親友・ミッチの言葉で、徐々に行動的になっていく。

好きで帰ってきたわけじゃない田舎町。何かあればすぐさま町中に筒抜け。
おそらく、ジーンにしてもこの街を出る時、好きで出て行ったわけではないのだろう。
自分を赦せないから、ちゃんと向き合えないジーン。
そんな彼女を援けるのは・・・

ワイオミングの萌える緑の中で、男たちの時計が少しずつ動き出していく・・・

テーマは「赦し」と「訣別」でしょうか。
派手さはないけど、素朴で痛々しい彼らの日々を思わず応援したくなる、ハルストレム作品の登場人物。
アイナーがグリフに少しずつ仕事を教えるシーンは、
「グラントリノ」の二人を思い出しました。
終始無駄のない、そして優しくなれて、ほっとする。やっぱり素敵な作品でした~
コメント (2)
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