to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

きみにしか聞こえない

2008-03-17 23:47:17 | the cinema (カ行)
原作 乙一
上映時間 107分
監督 荻島達也
脚本 金杉弘子
音楽 大谷幸
出演 成海璃子/小出恵介/片瀬那奈/八千草薫/中野英雄/古手川祐子/岩城滉一


傷つきやすく内気な女子高生リョウ。友達のいない彼女はケータイも持っていない。でもある日、公園で拾ったおもちゃのケータイから着信音が・・・・。それは、見知らぬ青年シンヤからの電話だった。このときから、リョウとシンヤは空想の電話でつながった。横浜と長野にそれぞれ暮らす、孤独だったふたりは、いろいろな話をするうちに少しずつうちとけて、心の距離を近づけていく。そして、語り合うことでお互いの心強い味方になっていくのだった。シンヤの励ましをうけたリョウは、少しづつ周囲にも心を開いていくようになっていき、シンヤもまた、明るい笑顔を多く見せるようになる。しかし、ついにふたりが会うことになったとき、思いがけない出来事が待ち受けていた。

この作品が公開された当時、仕事が忙しかったのと、キャスティングにいまひとつ惹かれなく
スルーしてしまっていたけど、
先ごろからTVで再放送された成海璃子ちゃん出演ドラマ『受験の神様』を観て、おおそうだ!と思い立ち観賞。

リョウはクラスで唯一人ケイタイをもっていない。
友達が一人も居なく、掛けてくれる相手がいないから持たないのだ。これは悲しい・・・
今時は家デンがあって、専業主婦でも、毎日学校に行って同じ授業を受けていても、
いつも誰かと繋がっていたくてケイタイを放せずにいるのが現状だろう。

そんな一人ぼっちの孤独なある日、彼女は優しい声を聞く―

優しい声のシンヤもまた自分の声を聞いてくれる人を求めていた。

孤独な二人は1時間の時差を超えて、話せる相手をみつけた。
耳に手をかざすだけでふたりの"脳内携帯"は繋がり、次第に会いたさを募らせるのだが、、

内気で臆病な少女が自らも少しづつ変り、
自分を変えてくれたシンヤの真実に、純粋さと憧れをもって一歩近づく時、
1時間という時差はどんな役割を果たすのか。。

音のある世界で、頑なにそれを否定してきた少女と
音のない孤独に生きてきた青年の奇跡の出会い―

何気ない鼻歌に感動する青年、シンヤにどれだけ私は心を近づけられたのだろう・・・


ドリカムのテーマソングの歌詞がより二人に近づけてくれる。
  この声が あの時君に 届いていなければ
      あきらめていた 知らずにいた 誰かを思う すごく大切なことを
   「愛しい」は「苦しい」に 少し似てる
      声を上げて 泣くことも みんなきみが教えてくれた  [歌]DREAMS COME TRUE


淋しくて、誰とも心が繋がってなくて、孤独を感じたとき
何かに傷つき、自分を可哀想だと思ったとき、
・・・ひとりで静かに観てみるのもいい、、そんな作品