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木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

books120「コミュニティー通訳入門」水野真木子著(大阪教育図書)

2009年01月08日 23時23分39秒 | books
コミュニティー通訳入門―多言語社会を迎えて言葉の壁にどう向き合うか…暮らしの中の通訳
水野 真木子
大阪教育図書

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これから読み始めるのでとりあえず目次を紹介します。
<もくじ>
Part1 在住外国人と「コミュニティー通訳」
Ⅰ.来日外国人の現状と「言葉の壁」
Ⅱ.コミュニティー通訳とは
Ⅲ.コミュニティー通訳者の仕事と意義
Ⅳ.コミュニティー通訳者の資質と能力
Ⅴ.コミュニティー通訳者を使うには
Ⅵ.コミュニティー通訳者のためのトレーニング
Ⅶ.コミュニティー通訳と手話通訳

Part2 各分野の通訳
Ⅰ.司法通訳
Ⅱ.医療通訳
Ⅲ.学校通訳
Ⅳ.行政通訳
Ⅴ.その他の通訳分野

books118「ひとりひとりの味」平松洋子(よりみちパン!セ・理論社)

2008年10月26日 23時51分49秒 | books
ひとりひとりの味 (よりみちパン!セ 28) (よりみちパン!セ 28)
平松 洋子
理論社

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私はこの「よりみちパン!セ」シリーズが好きで、本屋さんへ行くとたいがいこのコーナーへも寄って「新しいのが出てないかなぁ~」とまだ読んでないのをチェックします。
この「ひとりひとりの味」も立ち読みしてすっかり気に入りました。83ページにある「牛肉とトマトの水餃子」をいつか作ってみたいと思っています。
でも、別に料理の本ではないのです。なんというのか「食(食べること)」について書かれている本なのです。「味(味覚)」について書かれた本のような気もする。そしてもちろん「料理(作ること)」についても書かれているわけです。
もう一度じっくり読んでみたいなと思っています。ただ、このところ「じっくり」読んでる暇がないのが残念。通勤時間帯は疲れ果てて眠いばかりだしね。

books117「アフリカ・レポート」松本仁一著(岩波新書)

2008年10月03日 23時11分21秒 | books
アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書 新赤版 1146)
松本 仁一
岩波書店

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亀井さんの「アフリカのろう者と手話の歴史」をまだ読んでいる最中なんですが、書店で見かけて読み始めたら面白くて先にこちらを読み終えてしまいました。
著者は元朝日新聞の記者さん。
岩波書店サイトの要約には、
「豊かなジンバブエの農業を10年で壊滅させ、アパルトヘイトを克服した南ア共和国を犯罪の多発に悩む国にしたのは誰か。中国の進出、逆に国を脱出するアフリカ人の増加などの新しい動きを追い、同時に、腐敗した権力には頼らず自立の道を求めて健闘する人々の姿も伝える。30年にわたるアフリカ取材経験に基づく、人間をみつめた報告。」
とあります。亀井さんの著書を読んで、アフリカに関心を持つようになった私は、「植民地時代の陰が今のアフリカ社会に影響を及ぼしているのだろうな」くらいに考えていたのですが、「独立」からまもなく「独裁」へと突き進んでしまった、しかも独立を担った人たち自身が権力の座に着いたとたんに腐敗へと進んでいったという現実にちょっと衝撃を受けました。
それ以上に私が考えさせられたのは、「あとがき」に書かれた以下の言葉です。
「2008年5月末、日本政府が主催する「第4回アフリカ開発会議」(TICAD4)が横浜で聞かれた。政府は、アフリカ53ヶ国中40ヶ国の首脳が参加したことで会議は成功だったと評価し、今後5年間で対アフリカ政府援助(ODA)を倍増すると宣言した。
 しかしアフリカ首脳の多くが本書に出てくるような状態であるとき、日本が彼ら首脳を相手とした旧態依然のアフリカ外交を続けていていいのだろうか。
 ましてや、倍増を宣言したODAの多くの部分は円借款、つまり返済が必要な融資である。これまで30年間、いかに多くのアフリカ政府指導者が援助国からの借款を私物化し、債務のツケが国民に回されてきたか。今回、倍増を約束した日本のODAが、むしろアフリカの大衆を苦しめることにつながるのではないかと心配になる。」

アフリカへのODAの増額のことは新聞で読んだが、国内の不景気やネットカフェ難民などのことを思うと、なんだか違和感を覚えた。そして今、そうしたお金がほとんど政府指導者に吸い取られて、本当に援助を必要としているアフリカ国民には届かないという事実を知って憤りを感じている。
「あとがき」には続いてこう書かれている。
「TICADは5年に1回だ。前回のTICADからの5五年間で、アフリカ最大の問題である「政府の腐敗と統治の失敗」がどう改善されてきたか。日本政府は国別にそれを検証し、場合によってはTICADを、政府でなくアフリカの人々を対象にした会議にするべきではないだろうか。さもないと日本は、腐敗した首脳らから足もとを見られた「甘いスポンサー」になってしまうだろう。」
私にできることは何だろうか?今思いつくのはフェアトレードで買い物することくらいかな・・・。

books116「アフリカのろう者と手話の歴史」亀井伸孝著(明石書店)

2008年09月21日 22時11分52秒 | books
アフリカのろう者と手話の歴史―A・J・フォスターの「王国」を訪ねて
亀井 伸孝
明石書店

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っつうわけで、日本手話学会における亀井さんエブナさんの基調講演がとっても面白かったので、すかさずAmazonで「アフリカのろう者と手話の歴史」をゲット。もちろんまだ読んでませんが、この本を読めば私が神戸で得た感動を皆さんにもお分けできると思うのです。ちょーお奨めです。

books115「外国語学習に成功する人、しない人」白井恭弘著(岩波書店)

2008年09月08日 22時28分38秒 | books
外国語学習に成功する人、しない人―第二言語習得論への招待 (岩波科学ライブラリー)
白井 恭弘
岩波書店

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実は、「英語習得の『常識』『非常識』」よりもこっちの本を先に読みました。この本は「過去40年くらいのあいだに第二言語習得研究が明らかにしたことを、なるべくわかりやすく伝えることを目標とし(7ページ)」ています。
いくつか面白かったところを記しておきます。
■30ページ
「学習者の外国語能力がまだ一定のレベルに達しないうちに、無理に話させると、結局学習者は母語に頼って、その母語の文法に適当に第二言語の語彙をくっつけて、なんだか変な外国語をしゃべる、という状況になります。場合によっては仕方ないのですが、それをどんどん続けていくと、それが固まってしまうということがあるのです。ある程度の基礎もないうちから、どんどん英語でコミュニケーションすると、いわゆるブロークン・イングリッシュになってしまうということです。」
これって、「英語」を「手話」に置き換えてもまったく違和感がない。この章は「日本人はなぜ英語が下手なのか-その2 母語の影響」というタイトルで、「母語の影響」は「言語転移」と呼ばれているそうです。そして
「外国語を読んで訳すという「文法訳読方式」中心で教えているところでは転移が起こりやすく、それに対して学習者の母語を使わず、主として学習対象言語によるコミュニケーションを通して教えているところでは転移が起こりにくいということがあります。」 なんだそうです。これもまさに今の手話講座テキストの多くが「訳読」方式中心になっているため、どうしても日本語中心な発想になってしまう、つまり音声日本語に引っ張られた手話になってしまうことと一致します。
(つづく)

books114「英語習得の「常識」「非常識」白畑知彦編著(大修館書店)

2008年09月04日 23時42分35秒 | books
英語習得の「常識」「非常識」―第二言語習得研究からの検証
白畑 知彦,須田 孝司,若林 茂則
大修館書店

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ちょっと変わったタイトルの本ですが、手話の勉強をしていく上で参考になることがいくつもありました。まあ、それはそもそも英語の勉強で僕が「常識」だと思って、手話の勉強でもあてはまるもんだと思い込んでいたというたぐいのものなのですが。
【検証5】繰り返し練習すると外国語は身に付くのか?
これって「常識」でしょ。手話の勉強でも「繰り返し」が足りないからなかなか覚えられないと思っていました。
でも・・・
(1)学校環境における機械的な繰り返し学習には、一時的な効果しかない。
とバッサリ。オウム返しなトレーニングで身につくのは所詮”一時的な効果”ってなんかうなづけるものがあります。
【検証8「多読で英語力は伸びるのか?】
これも「常識」でしょ?でも・・・
(1)辞書を引くことなく、書物をいくらたくさん読んでも、読むスピードは向上するだろうが、語彙力が増加したり、文法能力が高まったり、発音能力が良くなったりはしない。
とのこと。
この本はこのようにこれまで「常識」と思われてきたことを設問にして、それを主に「非常識」なのだと種明かしするような形で進んでいきます。
(2)多読を行う際には、語彙のレベルを気にするのではなく、学習者の興味に合った読み物を扱う必要がある。
私も最近DVDとかの手話をいろいろ見ているのですが、「興味に合った」って大切ですね。でも、残念ながらまだまだそんな手話DVDはほとんど市販されていませんよね。それこそ車好きなろう者が自分の愛車について語るとか、スポーツの極意を話し合うデフリンピック出場者とかのDVDがあると面白いですね。そうやって考えると男性で、同年代で、自分の好きなことについてあれこれ話せるろうの友達っていないなぁ~と寂しく感じます。まあ、若い頃は好きな女性のタイプを話題にしていればそれなりに盛り上がれましたが、近頃はそういう話題にはまるで縁がない。
コラム3「第二言語習得と第二言語教育」
実は、外国語習得のメカニズムを探る「習得研究」と、外国語の勉強や教育の方法を考える「外国語教育研究」とは別のものなのです。

私は、来週神戸で開催される手話学会に初めて参加する予定なのですが、言語学研究の成果と、手話教育研究とは「別のモノ」なんですねぇ~。
これを読んで私は、以前に受講した手話指導者研修会で情文センターの石原茂樹さんが「手話学の研究成果が、もうそろそろ現場の指導内容につながってくれてもいい時期に来ている」というお話を思い出しました。手話の場合は、まだまだ「手話学」→「手話習得研究」→「手話教育研究」というレベルには至っていないように思います。特に真ん中の「聴者はいかに手話を話せるようになるのか」「なぜいつまでたってもろう者の手話を読み取れないか、その仕組み(ネック)は何なのか」という「習得研究」ってほとんど聞いたことがないように思います。
地元の手話奉仕員養成講座を担当していて、近頃このことをしばしば思います。視覚的に得た「どう手話表現するのか」という情報を、簡単に自分で再現できる人と、手の向き一つでさえなかなか同じように真似られない人がいます。その違いっていったい何なんだろうとつくづく感じるのです。
【検証21】本当に「言語習得の臨界期はある」のか?
これもずっと「9歳の壁」って教わってきたから「常識」だと思ってましたが、そうでない見方もあるんですねぇ。驚きました。
(15年という)長期にわたる臨界期が、生物種としての人間に本当に備わっているものなのかどうか、もう一度考え直してみる必要があると思います。
とのこと。この本では臨界期と呼べるのは生後ほんのわずかの期間しかないのではないかと主張しています。私も自分がとうに臨界期を過ぎてるから覚えられないんだという言い訳はし辛くなりました。
【検証22】「英語耳」や「日本語耳」という区別はあるのか?
この本では「そんなものはない」という立場で結論をまとめられていました。
<2008/9/8追記>
私は、「手話アイ(眼)」を身に付けることが大切だと思っていたので、この説はちょっとショック。でも、手話の場合は、同じ言語と言っても視覚系の比重が大きいと思うから、やっぱり音声言語を扱う脳とは異なる部分が活性化されなければ、永遠に「CLとフローズン」とか「張りとゆるみ」なんぞ見分けられないような気がするのです。


books113「ローカル線ガールズ」嶋田郁美(メディアファクトリー)

2008年08月11日 22時06分12秒 | books
ローカル線ガールズ
嶋田郁美
メディアファクトリー

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以前、全国ろうあ者大会で福井へ行った折に一駅乗ってすっかその「親切さ」に感激してしまった「えちぜん鉄道アテンダントさん」
彼女たちの活躍というか「活躍」に至る経過や背景が書かれた本です。
写真もふんだんに掲載してあって、私はあのときお世話になったアテンダントさんが「杉本さん」だということが分かりました。改めてお礼を言わせていただきます。今年(平成20年)6月6日(金)午後4時9分三国港駅発のアテンダント杉本さん、本当に親身になってお世話いただきありがとうございました。あなたのおかげで短い時間だったけど「三国」の良さをちょっとだけかじることができました。
そして驚くことに、そのお礼をどうしても伝えてもらいたくなって翌日6月7日(土)永平寺の帰り、午前11時50分永平寺口から乗った列車で声をかけたのが、この本を書かれた嶋田さんだったようなのです。この本を読んで「どうりで私のような人見知りの激しい男がつい声をかけてしまったわけだ」と妙に納得してしまいました。
そんな魅力を持っているのが「えちぜん鉄道アテンダントさん」たちなのです。
でもこの本を読んで私がより一層感激したのは、そうした「魅力」を彼女たちが身に付けるまでには大変な苦労があったことをこの本を読んで知ったからなのです。
とりあえずこの本を読む前に実際に「えちぜん鉄道」に乗ってみることをお奨めします。

books112「うつくしい子ども」石田衣良著(文春文庫)

2008年08月07日 13時24分58秒 | books
うつくしい子ども (文春文庫)
石田 衣良
文藝春秋

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もう10年近く前の本なんですが、最近の秋葉原の事件など見ると、若い子たちを取り巻く状況はちっとも良くなってないことを痛感します。
石田衣良さんの小説を読むのは初めてでしたが、とても面白かったです。

books111「耳の聞こえない子がわたります」マーリー・マトリン作(フレーベル館)

2008年08月01日 02時28分50秒 | books
耳の聞こえない子がわたります
マーリー・マトリン
フレーベル館

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今年の課題図書(小学校高学年の部 5・6年生・第54回青少年読書感想文全国コンクール)とのことなので、まだ全然読んでないのですが、夏休みに入った小学生にぜひ読んでもらいたいと思って先に掲載しますね。
作者はあの映画「愛は静けさの中に」のマーリー・マトリンさんです。