かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

ヒヨドリの不運? 私の災難?

2009-07-07 09:46:55 | 田舎の生活
・・一昨日の話の続きです。
さて、鳥の巣から落っこちたらしい子供鳥(ヒナより少し大きいので、とりあえずこう呼びます)2羽はその後どうなったか、ということです。
どうもこの鳥たちはヒヨドリのようです。

子供鳥はひょこひょこ菜園の地面をとびはね歩きをして、私から逃げようとします。


一方、親鳥2羽は子供鳥が心配なのでしょう、私の近くで「キーキー」鳴きながら飛び回り、威嚇します。

「困ったなあ・・・!」
誤解です。
私は君たちに危害を加えるつもりは毛頭ありません!

そのうち、子供鳥の1羽がやっとこさ飛べる程度の飛行力で(きっと初めて飛んだのでしょう)、隣の家の屋根に飛び移りました。


そして、もう1羽の子供鳥といえば、まだ飛べないようで、地面をテコテコ歩いて逃げるばかりです。
やがて、ナスの根元付近で立ち止まり、歩くのをやめました。
近づくとこちらをにらみつけます。


やがて奥さんがやってきました(実は私が呼んだのですが)。
奥さんは、「かごに入れたらどうか・・、なんとか巣に戻してやれないのか・・?」などと申します。
しかし、落っこちた木の枝を見上げるのですが、巣らしき痕跡が見当たりません。
当然地面にも落ちておりません。
なにやら、枯れた小枝が少し密集してあるかな?という程度です。
ヒヨドリは巣作りが下手なのではないだろうか?

私の本心は、これも運命、自力で生き伸びられるならそれでOK。
そうでなかったら、・・・それまでだ。
私が手助けすることはない。
それが自然だ!
というくらいの思いだったのです。

とはいうものの、奥さんの意向を無視するわけにもいかず、
かといって、かごもないので、とりあえずみかん用のコンテナに枯れ草を敷いて入れてやることにしました。
捕まえようと手を伸ばすと、大きく口を開けて「ピーピー」鳴きます。
腹が減っているのか? 威嚇しているのか?
菜園の土を掘ってミミズを探そうとしたのですが、
こんな時はなかなかみつからないものです。

そんなわけで、とりあえず思いつくまま奥さんに頼んで“はったい粉”を水で練ってもらいました。
一口ほど食べたのですが、その後エサを近づけても口をあけなくなりました。
味が気に入らなかったのでしょうか。
次に、りんごをすりおろしたのを与えたのですが、
これも一口だけで、口をつぐんでしまいました。
「いったいお前は何が食いたいのじゃ?」

そんなことをしながら、とりあえずコンテナに入れておきました。
でも、これでは親鳥がエサを持ってきそうにないし、
もしエサを持って来たとしても、このまま菜園においてコンテナにふたをせずにいたら猫に食べられんとも限らんし・・・、
ということで、またまた 困ったなあ~ です。

そして、またまた思いつきで、使っていないハンギング式の植木鉢に枯れ草を敷いて、そこに子供鳥を入れて元の木に吊るすことにしました。
子供鳥は2、3度飛び出してきたのですが、その都度戻してやると、そのうち植木鉢の中でおとなしくなりました。
眠いのでしょうか? 目をつぶっているように見えます。


さらに、屋根の上に飛んでったもう1羽を捕まえようとしたのですが、私が近づくと再び数m飛んで別の屋根に移動してしまいました。
「もうわたしゃあ知らんぞ! 好きにせえ」といったところです。
あれだけすばやく反応して、どうにか飛べるようだったら、なんとかこのまま自立できるかもしれないな、という思いもありました。

一方、植木鉢でおとなしくなった子供鳥は、また落っこちるのではないだろうか? 親鳥がエサを運んでくるだろうか?
としばらく眺めていたのですが、あまり見ていると親鳥が警戒するといけないと思い、その後はほうっておくことにしました。


そんななか、夕方買い物に出かけた奥さんが、帰ってくるなり、
「親鳥がエサを運んで来て食べさせたよ。そして、もう1羽も巣(もはや植木鉢ですが)の近くまで戻ってきている」というではありませんか。

見に行ってみると、
確かに木のすぐ下のネットの上に止まっています。


よく元の場所がわかったなあ、と感心しましたが、きっと親鳥の泣き声の方向へやってきたのでしょう。
ところが、私が近づいたからでしょうか、その黒いネットからすぐ近くにあるゴーヤー用の緑のネットに飛び移ってしまいました。


「また逃げる気だな。人がせっかく助けてあげようとしているのに・・・」
近くでは、またまた親鳥がキーキー鳴いて私を威嚇します。


糸のネットではなかなかバランスがとれないようです。
やがて子供鳥は逆さづりになりました。
それでも、落ちないようにと足の爪を引っ掛けて、必死でぶら下がっています。

【まるでコウモリ状態です】

こうなったら助けないわけにはいきません。
捕まえようとすると、ピーピーわめきながら羽根をばたつかせます。
が、どうにか捕まえて木の上の植木鉢に入れました。

ところが、人の親切をあだに、すぐに飛び出してしまいます。
地面に下りて(落ちて?)きたので、かわいそうだから先ほどのすりおろしりんごをあげます。
でも生意気に食べようとしません。
こちらは、だんだん腹が立ってきました。 

今度は、奥さんがみかんを半割りにしてもってきました。
指でみかんの粒を口元に持っていくと、なんとか2粒ほどは食べました。

【みかんの前にたたずむ強情ヒヨドリ】

再度、この強情ヒヨドリを植木鉢に戻してやったのですが、
驚いたのでしょうか、とうとう、おとなしくしていたもう一方の子供鳥まで植木鉢から飛び出してしまいました。

そして2羽ともどこかへ行ってしまいました。
「もはやこれまでか!?」
ヒヨドリたちにとっては不運・災難かも知れませんし、私のことを恨んでいるかも知れません。
でも、私に悪気はないし、あの日の午後は君たちに振り回されたのですよ。
近づきすぎたり、かまいすぎたかな?
やはり、ほったらかしにしておくべきだったか?
 と反省しております。

一昨日までは家の近くで時々子供鳥の鳴き声が聞こえていたのですが、
昨日・今日は聞こえません。
無事に飛べるようになったのでしょうか?
それとも・・・
とにかく、無事であることを願っておりますが、
仕返しだとの名目で、私の菜園のトマトをかじりに来るのはやめてくらはい。


 本日もご訪問ありがとうございます。

 「プチッ」と応援よろしくお願いいたします。