かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

チベットの暴動

2008-03-22 13:20:38 | 政治・社会
本ブログのサブタイトルに、我が地区の「ありよう」を端的に表現しようと、軽い気持ちで「海の見えるチベットより」とつけたのでしたが、そのチベットが大変なことになっており、心を痛めております。

ラサから始まった今回の暴動は、偶発的に起こったのか、計画性があるのかは依然はっきりしないようだ。そして、デモ・暴動は青海省、四川省などにも拡大した。
暴動の拡大を懸念したダライ・ラマ14世は、「暴力が収拾のつかない状況になれば(政治的ポストから)完全に引退する」と述べ、チベット人に混乱収拾を図るよう呼びかけている。
そんな中、チベット自治区ラサ市の人民検察院は、20日、ラサの暴動に関わったとして24人を逮捕したことを明らかにした。24人は最高刑で死刑もあり得るらしい。
暴動で死刑か? わが国では考えられないことだが、中国では裁判もろくにしないで、さっさと死刑にしてしまうのではないだろうか。そして、中国当局は「事件はダライ・ラマ14世一味が組織し綿密に計画した」として、一方的にダライ・ラマ14世を非難している。 
ダライ・ラマが求めているのは、独立ではなく高度な自治とされているので、中国側の言い分の根拠が全くわからない。また、TVのニュースでも、チベット人が店などを襲撃している映像ばかり流されているし、当局発表の死者数や逮捕者数も、「ほんまかいな」という感じがする。インドに活動拠点を置くNGOチベット人権民主化センターは、一連の暴動で65人が死亡、数千人が負傷、少なくとも数千人が逮捕または拘束されたと指摘しているというのに。
 現時点では、暴動は当局に抑え込まれ鎮静化しているようだ。
今回の暴動も、中国の統治に対するチベット民族の長年の不満、漢民族への反発が蓄積されての結果なのだろう。そして、北京五輪開催を前に世界にアピールしようとの意図があるのだろう。ヨーロッパでの世論は、北京五輪ボイコットの動きも出ているようだ。
大気汚染、食の不安、マナーの悪さ、暴動・・・と、オリンピックは大丈夫なのだろうか。