サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

181日目「青い目の人形(横浜人形の家)/横浜

2010年08月01日 | 姪っ子メグとお出かけ
姪っ子メグ おじさん、この前映画レヴューで『空気人形』書いてたね。是枝監督だっけ、あたしもペ・ドゥナが好きだから、よかったなぁ。
キミオン叔父 是枝監督は、もともとはテレビマン・ユニオン出身のドキュメンタリー畑みたいなところがあるけど、脚本書く力を持ってるね。カメラワークも斬新。オジサンは、日本の現代の映画監督では一番評価してるよ。
この『空気人形』はゴーダ漫画の世界を膨らませたものだけど。おじさんはリアルドール持ってたことあるの?
いやあ、ダッチドールの時代から、縁はないけどね(笑)。でもまあ、人形劇とか好きだったことあるし、四谷シモンの時代ごろから、創作人形は好きだな。あれは深い世界。まあ、値段も張るから、一体も持ってないけどさ。
あたしも、何体か古いお人形さんを持っているけど、あれ無闇に飽きたからっていって捨てられないものねぇ。呪われそうで。
人形に魂が乗り移ったりして・・・というのは古今東西、スリラーでも定番だけどね。韓国映画でも、怖いのがあったな。日本人形なんかでも、実際の人間の髪の毛を使ってたりするでしょ。あれが、だんだん伸びてきて・・・。
ぶるぶる。それと、目がね。ガラス細工だけど、夜中に動くような感じがして・・・。
京極堂の世界に、入り込んじゃうな。



というわけで、横浜の人形の家。ここリニューアルオープンということでチェックに来ました。
石坂浩二館長で、今回は北原照久をプロデューサーに迎えました。
で、どうなの?ということでいえば、まあ企画展次第かもしれないけどね。常設は、まず横浜だから「青い目の人形」をめぐる日米交流のお話から。そして、世界の民族人形を展示するブースがあって、あとは結構質の高いコレクションモールがある。最上階には、「あかいくつ劇場」、ということだけど。
結局さ、こういうところはお子ちゃまからOL、人形ファン、横浜めぐりの団体客おばさんまで、対象が広いわけだよね。だから、なんとなく、広く押さえました、ということになっちゃうんだな。
結構なスペースがあるんだからさ、なんかガラス棚で保管展示だけじゃなくて、びっくりさせるような展示の仕方を考えりゃいいのに、期待はずれ。
そうよね、ジブリに展示プロデュース任したほうが面白いんじゃないの?ちょこちょこ映像もあるんだけど、ミニ解説映像に過ぎないからね。たとえば、人形師の工房というコーナ-があったじゃない。日本の市松人形と西洋のクラシックドールの制作工程の資料展示と解説映像だけど、あれって一番面白いところよねぇ。だんだん、魂が宿っていくようなところで。ちょっとエロティックなところもあって。とんでもなくドキドキさせる見せ方って出来るでしょ。
そう、四谷シモンの工房を再現しちゃえばいいんだよ。そこに池田満寿夫や横尾忠則や字野亜喜良が覗き込んでいる。
寺山修司や唐十郎や乱歩や横溝正史なんかもいたりして・・・。西洋館はハリーポッターの世界かな。
妖しさがないよな。子供たちが、夜帰って、魘されるようなものにしないと(笑)。
郷土玩具館じゃないんだし。おじさん好きなのはオートマタよね。
そう。実物をずっと動かしているか、問題あれば、大型画面で見せろよな、と。だいたい音がないからつまらん。北原照久も、自分のたくさんあるコレクション博物館では、凝った見せ方もしてるくせに。
こんなのこそ、とんでもない見せ方、アトラクションも出来るよね。球体関節人形なんかすごいでしょ。スタジオでカメラマンに自分なりに衣裳着せて、演出して、撮影許可を与える。1万円ぐらい取ってもいいよ。
人形ファンと人形コレクターなんかの聖地にしちゃえばいい。小・中学生禁止。ただし、怪しい大人が同伴ならOKとかさ。
「健康」にしちゃ駄目よね。恐怖や淫靡や畸形性みたいなものがないと。怖いもの見たさの見世物小屋感覚で。だから、浅草花屋敷のほうが、似合ってるか。

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