サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

第四十九話

2010年08月02日 | 夢脳

洗面所に行ってみると、めったに会うことの無い息子が洗濯をしている。
「お父さんも別居暮らしで、ひとり住まいはたいへんだろうね」などと気を遣っている。
しばらくして、どういうことか、京成線あたりの焼肉屋のようなところに入ることになる。
息子と、息子のお母さんと、相方も来ている。
たまたま入れたが、2時間待ちが普通の人気の店らしい。
座るのだが、私のテーブルは私ひとりで、後ろ側に息子、少し離れた横に、相方たちがいる。
「どうせなら一緒のテーブルだったらよかったのに」と私は思ってしまう。
焼肉に混ざって、小さな鍋に入った鯖の味噌煮が目の前に出される。
こんなものを注文した記憶がないのに。
ひとりぶつぶつ呟きながら、テレビの野球中継に眼をやりながら黙々と食べる。
いつのまにか食事は終わり、結局相方たちとは話さないままで終わった。

図版:後眼(うしろめ)


 


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