サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

mini review 10487「マイレージ、マイライフ」★★★★★★★☆☆☆

2010年09月20日 | 座布団シネマ:ま行
『JUNO/ジュノ』でその才能を高く評価されたジェイソン・ライトマン監督がジョージ・クルーニーを主演に迎えて描く人間ドラマ。『サムサッカー』の原作者でもあるウォルター・キルンの同名小説を基にリストラ担当として全国を駆け巡る男の、一見身軽そうだが実はそうでもない人生を軽快なテンポで見せる。ジョージ・クルーニーのペーソスにあふれた演技も見逃せないが、モザイクのようにさまざまな現代のキーワードが散りばめ . . . 本文を読む

mini review 09414「ミルク」★★★★★★★☆☆☆

2009年10月25日 | 座布団シネマ:ま行
1970年代のアメリカで、同性愛者であることを公表して公職に就いたアメリカ初の政治家ハーヴェイ・ミルクの生き様を描く伝記ドラマ。監督は『エレファント』のガス・ヴァン・サント。個人の権利を守るために戦い、凶弾に倒れたミルクをオスカー俳優ショーン・ペンが演じている。同役ですでに多数の映画賞を制覇しているショーンの熱演と、今なお尊敬の念を集めるミルクの愛すべき人柄をフィルムに焼き付けたガス・ヴァン・サン . . . 本文を読む

mini review 09404「未来を写した子どもたち」★★★★★★★★☆☆

2009年10月10日 | 座布団シネマ:ま行
インド・コルカタの売春窟で生まれ育った子どもたちが、カメラを通して外の世界へと飛び出していく姿を追ったドキュメンタリー。売春婦たちの取材に訪れた女性カメラマンが、子どもたちに写真を教えるだけではなく、多くのチャンスを与えようと奔走。劇中に映し出される子どもたちが写した写真からは、インドという国の実態が垣間みられる。その一方で、急速な発展を遂げるインドの隠れた一面に驚くとともに、売春窟から抜け出せる . . . 本文を読む

mini review 09378「まぼろしの邪馬台国」★★☆☆☆☆☆☆☆☆

2009年08月16日 | 座布団シネマ:ま行
昭和40年代の日本に邪馬台国ブームをもたらした目の不自由な文学者・宮崎康平と、彼を支え続けた妻・和子のきずなを描く感動ドラマ。監督は『明日の記憶』の堤幸彦。邪馬台国を探し出すことに執念を燃やす一方、とっぴな行動で注目を集めた康平を竹中直人が演じ、どこか憎めない康平に惹(ひ)かれ、二人三脚の人生を歩む和子を吉永小百合が演じる。九州の美しい大自然を舞台に描かれる、太古のロマンを追い求めた夫婦の愛の物語 . . . 本文を読む

mini review 09366「マンデラの名もなき看守」★★★★★★☆☆☆☆

2009年05月31日 | 座布団シネマ:ま行
南アフリカ初の黒人大統領ネルソン・マンデラの“囚われの27年間”にスポットを当てた感動作。政治活動家として刑務所生活を強いられたマンデラと、彼との出会いによって社会を見つめ直す白人看守グレゴリーの交流が描かれる。監督は『ペレ』のビレ・アウグスト。マンデラを人気ドラマ「24」のデニス・ヘイスバートが、グレゴリーをジョセフ・ファインズが演じる。存命中の人物を魂を込めて演じたデニスの熱演と、知られざる感 . . . 本文を読む

mini review 09363「ミルコのひかり」★★★★★★★★☆☆

2009年04月12日 | 座布団シネマ:ま行
イタリア映画界で活躍する実在の盲目のサウンド・デザイナー、ミルコ・メンカッチの体験を基に作られた感動作。不慮の事故により目が見えなくなった少年が、“聴く”ことにより新しい世界を築いていくまでを描く。1500人もの中から主役に抜てきされたルカ・カプリオッティは、映画初主演にも関わらずこの難役を見事に演じ切った。己の進むべき道を開拓する主人公の反骨精神に勇気づけられる。[もっと詳しく] 僕たちもた . . . 本文を読む

mini review 09353「Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼」★★★★★★☆☆☆☆

2009年02月08日 | 座布団シネマ:ま行
ケヴィン・コスナーが、抑えられない殺人衝動を持て余す連続殺人鬼を怪演するサイコ・スリラー。監督は『スタンド・バイ・ミー』の脚本家ブルース・A・エヴァンス。殺人鬼ブルックスを追い詰める女性刑事をデミ・ムーア、ブルックスにかかわるカメラマンを『噂のアゲメンに恋をした!』のデイン・クックが演じる。本人自ら続編を望んでいるというほどハマったケヴィンの殺人鬼ぶりと、人間の狂気をえぐったサスペンスフルな展開が . . . 本文を読む

mini review 09352「ミスト」★★★★★★★★☆☆

2009年02月07日 | 座布団シネマ:ま行
『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』のコンビ、原作スティーヴン・キングと監督フランク・ダラボンが描くパニック・ミステリー。霧の中に潜む謎の生物に恐怖し、常軌を逸していく人々の姿を描く。混乱する人々をまとめようとする主人公を演じるのは、『パニッシャー』のトーマス・ジェーン。『ポロック 2人だけのアトリエ』のマーシャ・ゲイ・ハーデンが、混乱をあおる狂信的な宗教信者の中年女を怪演。思わず目を疑うよ . . . 本文を読む

mini review 09349「ミリキタニの猫」★★★★★★★★★☆

2009年01月16日 | 座布団シネマ:ま行
ニューヨークのソーホーで暮らす80歳の日系人路上アーティスト、ジミー・ミリキタニを追ったドキュメンタリー。本作の監督であるリンダ・ハッテンドーフが路上生活をしていた彼を自分のアパートに招き、ルームシェアをしながら彼のルーツを探る様子を映し出す。カリフォルニアで生まれ、広島で教育を受け、帰国したアメリカで第二次世界大戦中に日系人強制収容所に送られたために、市民権を捨てることになった男の反骨の半生が観 . . . 本文を読む

mini review 08324「魍魎の匣」★★★★★★☆☆☆☆

2008年08月29日 | 座布団シネマ:ま行
累計500万部を超えるベストセラー・シリーズの映画化第2弾。第49回日本推理作家協会賞に輝き、シリーズ最高傑作の呼び声も高い同名小説を原作に、古書店主の“京極堂”こと中禅寺秋彦と仲間たちが、3つの事件にかかわる恐るべき秘密を追う。監督は『突入せよ!「あさま山荘」事件』の原田眞人。主人公の京極堂を堤真一が演じる。原作者の京極夏彦に「びっくりした」と言わしめた大胆なアプローチと、独特のムードが漂う作品 . . . 本文を読む

mini review 08319「マイ・ブルーベリー・ナイツ」★★★★★★★☆☆☆

2008年08月06日 | 座布団シネマ:ま行
『2046』などで知られる香港の名匠ウォン・カーウァイが、アメリカを舞台に描くロードムービー仕立てのラブストーリー。恋人の心変わりで失恋した女性が、新たな恋に踏み出す勇気を得るため、自分探しの旅に出る。ヒロインのエリザベスを演じるのは、グラミー賞受賞歌手ノラ・ジョーンズ。彼女の恋の相手を『アルフィー』のジュード・ロウが演じる。カーウァイらしい独特のスタイリッシュな映像とヒネリの効いた構成が魅力。[ . . . 本文を読む

mini review 08305「迷子の警察音楽隊」★★★★★★★★★☆

2008年06月21日 | 座布団シネマ:ま行
隣国同士でありながら、長い間敵対してきたイスラエルとエジプトの市民が音楽を通じて交流を深める夢のような一夜の物語。1990年代のイスラエルを舞台に、ユダヤの地に迷い込んだエジプト人と、現地のユダヤ人のほのぼのとしたやりとりをじっくりと見せる。誇り高き団長を演じるのは、イスラエル映画界を代表する名優サッソン・ガーベイ。民族や言葉が違っても、心を通わせることができるというメッセージが胸を打つ。[もっと . . . 本文を読む

mini review 07290「待つ女」★★★★★★☆☆☆☆

2008年04月23日 | 座布団シネマ:ま行
本年度のフランス映画祭で熱い支持を得た官能ラブストーリー。囚人とその妻、さらには妻と愛人関係になる男の愛と葛藤(かっとう)が描かれる。監督は、名匠アンドレ・テシネの助監督として経験を積み、刑務所に関するドキュメンタリーを製作するうちに本作の構想を思いついたというジャン=パスカル・アトゥ。2人の男に揺れるヒロインを演じるのは『マルタ…、マルタ』のヴァレリー・ドンゼッリ。濃密で狂おしい愛のドラマが描か . . . 本文を読む

mini review 08288「ミス・ポター」★★★★★★☆☆☆☆

2008年04月13日 | 座布団シネマ:ま行
ピーターラビットの生みの親、ビアトリクス・ポターの波乱に満ちた半生を描いた感動のヒューマン・ドラマ。運命の出会いを果たした編集者と二人三脚で世界的名作を生み出すポターの逸話を2人の恋愛を絡めて描く。監督は『ベイブ』のクリス・ヌーナン。ポターに『ブリジット・ジョーンズの日記』のレニー・ゼルウィガー。彼女の初恋の相手となる編集者ノーマンをユアン・マクレガーが演じる。劇中で実現したポターとピーターラビッ . . . 本文を読む

mini review 08287「めがね」★★★★★★☆☆☆☆

2008年03月28日 | 座布団シネマ:ま行
海辺の町を訪れた主人公の女性を中心に、そこで旅館を営む宿の主人、旅館に集う人々などの穏やかな人間模様をつづったヒューマンドラマ。監督の荻上直子を始め、大ヒット作『かもめ食堂』のスタッフが結集。主人公の女性・タエコを『かもめ食堂』にも出演していた小林聡美が、彼女を見守る謎の女性・サクラをもたいまさこが演じる。海を背景にした心地よい風景、おいしそうな食べ物の並ぶ食卓が作品を彩る。[もっと詳しく] 南の . . . 本文を読む