何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

吉備津彦神社-(1) (岡山)

2020年07月13日 | 寺社巡り-岡山

【岡山・岡山市】社伝では推古天皇(第33代)の御代の創建とされる。 備前国と備中国の境にある吉備の中山(標高175m)は、古来より神体山と仰がれ、神の依代とされる巨大な磐座や神域を示す巨石群の磐境がいまも残っている。 崇神天皇(記紀で第10代)の御代、大和朝廷の命により四方に派遣された四道将軍の一人で西道に遣わされた大吉備津彦命が、神体山である中山に祈願し、吉備国を平定したことで現人神として崇められた。 吉備国を深く愛した大吉備津彦命が永住した中山の麓の屋敷跡に社殿が建てられたのが、社の起源とされる。
吉備国が備前、備中、備後、美作に分割された後は「備前国一宮」と呼ばれ、備前国の総氏神として信仰されてきた。 祭神の大吉備津彦命は、昔話「桃太郎」のモデルだった。

”吉備の中山みち”に面した参道入口に、石造りの明神鳥居がそびえ、珍しい備前焼の魔除けの狛犬が鎮座している。 鳥居をくぐり、松並木の切石敷の参道を進むと両側に神池が広がり、池に浮かんでいる鶴島には住吉神を祀る鶴島神社、亀島には宗像神を祀る亀島神社が鎮座している。
8枚の板石を張った幅の広い反橋を渡ると、「奉祝天皇陛下御即位三十年」の幕が張られた随身門にぐ~んと近づく。 随身門は約330年前の元禄時代の建立で、荘厳なたたずまいだ。 大きな目をした随身像が鎮座する随身門をくぐると、左右に大きな石燈籠が聳え立つ。
「大燈籠」と呼ばれる石燈籠は、基礎~火袋までが一石造りで、高さ約12メートル、笠石八畳の大きさで東洋一とされる。 見上げるほどの巨大な石灯籠だが、随身門の屋根よりも高いのでうなずけた。

△”吉備の中山みち”に面して参道入口に聳える石造りの明神鳥居、傍に大きな狛犬が控える

△石造りの明神鳥居(額束に神号の額なし)....社号標石は昭和八年(1933)の造立で、「備前一宮 吉備津彦神社」の刻
 
△明神鳥居の前の磐座に鎮座する備前焼の狛犬(造立年は不詳)/狛犬の後方の石燈籠は大正十三年(1924)の造立

△朱塗りの木燈籠が建ち並ぶ松並木の切石敷参道....参道の左右に広がる神池には亀島(左)と鶴島(右)がある
 
△参道右側に広がる神池に浮かぶ鶴島....鶴島には鶴島神社が鎮座/鶴島に佇む石燈籠は明治十七年(1884)の造立

△鶴島に鎮座する鶴島神社への参道に架かる3枚板石の反橋

△流造銅板葺の鶴島神社....住吉神など4柱を祀る....境内には正岡子規に師事した高浜虚子の句碑や服部忠志の歌碑がある

△参道左側に広がる神池に浮かぶ亀島....亀島には亀島神社が鎮座
 
△宗像神を祀る亀島神社....祭神は海上交通の守護神の女神/流造銅板葺の亀島神社....周囲に擬宝珠高欄付き廻縁、向拝階段下に浜床

△神池に架かる8枚の板石を張った幅広の反橋(太鼓橋).....建造年は不詳

△石造りの反橋から眺めた随身門

△朱塗りの家型木燈籠(据燈籠)が立ち並ぶ参道から眺めた随身門

△「奉祝天皇陛下御即位三十年」の幕が張られた随身門、左右に立つ大きな石燈籠は門より高い

△切妻造本瓦葺の随身門....元禄十年(1697)池田綱政による造営
 
△随身門左右の金剛柵の奥の格子の中に随身姿の守護神像を安置/左側の随身「豊磐窓命」だったと思う

△随身門の軒廻りは二軒繁垂木で、組物は平三斗、妻飾は虹梁蟇股

△随身門を通して眺めた石段上の拝殿
 
△随身門境内に建つ手水舎と2基の大石燈籠/手水舎の近くにある古井戸

△切妻造銅板葺の手水舎....元禄十年(1697)の建立で、石台の上に柱が立つ....手前の石燈籠は元禄十年(1697)の造立
 
△手水鉢は有名な石工・河内屋治兵衛の造営により奉納/大棟に鳥衾を乗せた鬼板、拝に猪目懸魚、梁上に棟木を支える大きな笈形付き大瓶束

△随身門境内に聳え立つ安政六年(1859)造立の大石燈籠(2基)....石段には1670余名の奉納者名が刻
 
△一辺8メートルの基壇上、五段の石段の上に立つ大石燈籠....高さ11.5メートル、笠石八畳の大きさで東洋一とされる






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