農業バイト3万人
列島巡り農村救う
日本の農家は毎年6万戸ずつ減っているという。
この細る日本の農業に思わぬところから助っ人が現れている。それが「農業バイト」、「漂泊バイト」とも呼ばれる人達だ。
この人達は、都会での生活になじめず、将来に惑う20代、30代が全国の農村を渡り歩いている。それぞれ色々な事情を抱えているとはいえ、その数3万人とも言われているが、この数は注目すべき数字だ。
農水省によると、国内で生産物を販売する農家は2015年に132万戸。30年前の4割だそうだ。この数字からも、いかに農業バイトの存在が貴重な戦力かが伺える。
このような状況を受け、JAにしうわ(愛媛県)は、JAふらの(北海道)、JAおきなわ(沖縄県)と、農業バイトを季節ごとに紹介する仕組みを始め、秋には、みかんの収穫、冬は沖縄、春から夏は北海道で働けるようにしたそうだ。
こうした季節労働者の農業バイトは、全国で3万から3万5千人と推計されている。
かっては、地方から都市圏域への季節労働者が多数いた。今や、都市圏域から農村に。この逆転している現象には時代の潮流を感じさせられる。
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