けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

大江健三郎氏の発言から見える、韓国と日本の大きな差

2012-09-30 21:56:26 | 政治
こんなニュースがあった。
産経ニュース(2012年9月29日)「反日声明”韓国で大歓迎 大江健三郎氏ら、領土問題『日本が侵略、反省を』」 

最初、この記事を読んだときは腹が立った。直前に、中国が米紙ワシントン・ポストとニューヨーク・タイムズに「釣魚島(尖閣)は中国領だ」との広告を出したのを読んでいたので、その怒りに更に油を注いだ感じであった。しかし、昨日のブログを書きながら少しずつ冷静になるにつれ、考え方が変わってきた。

それは、これこそが韓国と日本の大いなる差であることを証明しているからである。つまり、このような情勢でも、平気で国益を損ねるような発言をすることが日本では認められており、社会もそれを容認するほど成熟した民主主義が日本にはあることを証明しているのである。

これと対局的なニュースが下記のものである。
Livedoorニュース/韓フルタイム提供(2012年9月6日)「韓国で親日コミュニティを作った男子学生を捜査

これは、当初は「韓国のポータルサイトに、親日派向けのコミュニティを開設した13歳の男子学生が逮捕された」というものであったが、その後、「編集部にて誤訳がありました。正しくは『現在も捜査中』となります」と訂正されたニュースである。その学生は、「『私は売国奴ではなく、日本を心から助けたいと思っている親日家』と綴る男子学生は、8月15日に『世界大戦終戦記念日であり、日本帝国敗戦日を記念する文章』として韓国旗を燃やした写真を添付、『独立運動家たちは朝鮮の光復(独立)に何も役に立たなかった。連合軍が日本に対し朝鮮を諦めさせた結果』と主張した」という。韓国の有名なネチズンは当然ながら彼を攻撃し、「13歳だが、国家機構のために殴り殺せ」「親も処罰するべき」「少年法を改正すべき」「日本に国外追放しよう」「親は責任をとってあの子を連れて日本に亡命しろ」と笑ってしまう投稿で盛り上がっていたという。

これを比べると、「では、あなたはどちらの国に生まれてきて良かったと思いますか?」という問いかけを日韓両国の人々にしてみたいと思う。勿論、韓国では私の質問の意図を理解することができないのだろうけれど・・・。

ところで、この成熟した民主主義というものには、もうひとつの真実が隠されている。それは、提起された問題にはそれが正しいとか妥当であるとかいう議論とは別問題として、物事には一方的な見方は存在しないという真実を語っている。つまり、法律に照らし合わせて考えたとき、竹島や尖閣が日本の領土か否かという議論とは別に、歴史問題というものを避け続けることはできないのではないかという問題提起なのである。日本維新の会の橋下市長も言っているように、歴史問題に背を向け続けると、必ず中韓に弱みを見せることになる。だから、日本の方から積極的に歴史問題を取り上げる方がちょうど良いのである。

ただ、ひとつだけここで注意しなければならない点がある。それは、領土問題と歴史問題は全く切り離して議論するように細心の注意が必要であるということである。話が横にそれて恐縮であるが、アメリカの有名なO.J.シンプソン事件では、その決定的な証拠ゆえに、民事裁判では殺人が認定された一方で、この問題を人種差別問題にすり替えた敏腕弁護士のおかげで、刑事裁判では無罪判決を勝ち取っている。このことから分かることは、そもそも論に照らし合わせれば確実に勝てるような裁判でも、議論をすり替えれば結果を覆すことが可能かもしれないということである。中国が尖閣を中国領だと言い張るのも、客観的な史実に照らし合わせれば日本が圧倒的に優位なのであるが、それでも中国が何らかの勝算を感じているのは、話のすり替えによる逆転を狙っているからである。日本の唯一の弱点は、この点にしかない。

以上の議論を通してお願いしたいのは、もし大江健三郎氏などが歴史問題への真摯な対応を議論したいのであれば、それは領土問題とは切り離して議論すべき問題だと理解して欲しい。「歴史問題に対する中国人の気持ちを分かろう」と主張するなら、本来、歴史問題とは関係ない、あくまでも国際法に則って議論されるべき領土問題を、「殺人事件を人種差別問題に話を挿げ替えられて、悔しい思いをしたO.J.シンプソン事件の被害者遺族と同様に、今まさに話をすげ替えて悔しい思いを強いられる一般日本人の気持ちを分かろう!」という主張も合わせて声高に叫んで欲しい。「こいつのことは、死んでも許せねぇ!」という気持ちを理解することと、だから憎っくき奴を殺しても良いという話は別なのである。気持ちを理解する話と、法律上の議論は別であることを、まず彼らは理解すべきではないのか?

←人気ブログランキング応援クリックよろしくお願いいます