けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

肉を切らして骨を断つ(安倍総理の辞任のその後)

2020-09-09 23:23:30 | 政治
安倍総理が辞任表明し、菅官房長官らによる総裁選がスタートした。安倍総理の辞任会見を聞き、その無念さを想像する一方で、それなりに晴れやかな印象も受けた。よくよく考えてみると、「肉を切らして骨を断つ」ために、自らの身を犠牲にした感もある。その「肉を切らして骨を断つ」の意図することを、少しばかり想像してみた。

まず、安倍総理がどうしてもやりたかったことは数えきれないほどあり、拉致被害者の奪還、憲法改正、日米同盟の強化、経済の完全再生、北方領土返還、世界を俯瞰した外交(日本のプレゼンスの向上)、中国の抑制、戦後自虐史観からの脱却、等限りないが、当然ながらこれら全てを安倍政権1代で解決する問題ではない。特に、安倍総理に右翼のレッテルを張り、ネガティブキャンペーンをしまくっていた大手マスメディアが立ちはだかることで、多くのことは挫折することになった。偏ったマスメディアに牛耳られた国民の目を覚まし、本当に必要なことが何かを知らしめ、国益を第1に前に進めて行くためには、寧ろ、自ら身を引いた方が結果的にはプラスになることはある。今回は限りなくその状況に近かったはずだ。そして、あくまでも結果論ではあるが、極めて絶妙のタイミングでの辞任表明になったと思う。

いくつか挙げてみよう。

(1)立憲民主党と国民民主党のドロドロとした主導権争いの真っただ中で、立憲民主党の代表選はテレビ的には影もなく、自民党総裁選の圧倒的な露出度で視聴者に如何に自民党の存在が大きいかを痛感させた。
(2)蓮舫氏が「ペット以下の存在」という夫と離婚したタイミングで、視聴率抜群の半沢直樹の中の女性大臣、白井国交相のセリフ「債権放棄じゃダメなんですか?」が何とも「2番じゃダメですか」の発言に重なり、民主党政権時代の悪夢を呼び戻させた
(3)菅直人政権時代の中国漁船船長の釈放事件で、検察庁が勝手にやったことと罪を擦り付けていたのに、産経新聞がそれが菅直人総理の指示であることを前原元国交相から発言を引き出しスクープし、さらに民主党時代の悪夢を呼び覚ました
(4)テレビを始めとするマスメディアが新型コロナの恐怖を煽りまくっていたのに、GoToトラベル開始とともに実際には下火になり、実は高齢者を除けば大したことではないウイルスであることが明確になり、マスメディアに騙されていた国民の目が次第に正気を取り戻しつつある
(5)結果的に菅官房長官が陣頭指揮をした新型コロナの采配が正しいことが明らかになった

とまあ、色々あるのだが、その結果が何とも私の予想外の結果を生んだ。

朝日新聞の世論調査で、3氏の中で次の総理にふさわしいのは誰かという問いに対し、25%の支持を集めた石破氏を抜いて、38%の大差で菅官房長官がトップに立った。朝日新聞が地団駄踏んで悔しがっている姿が目に見える。辛坊治郎氏の指摘によれば、朝日新聞は政権最後の支持率が高支持率となるのが嫌で、政権支持率を調査項目から外したというから笑える。この世論調査の結果に対しては、石破氏もマスコミも、「皆が勝ち馬に乗ろうという表れだろう」と意味不明な解説をしていたが、何とも的外れである。マスコミの間では、今回議員の間でともかく、国民からの支持率で見れば石破氏が一番と一大キャンペーンを張っていたのだから、「支持率では勝ち馬の石破さんに乗っかろう」という人が圧倒的でなければ筋が通らない。世論調査に、自民党の国会議員の力関係が反映されるという説は正気の沙汰じゃない。自民党国会議員ないしは自民党員の中で世論調査をやったのならその説明も分からないでもないが、一般国民に聞いた世論調査で「勝ち馬」を意識する人などいるはずもない。この説明が説得力があると言うなら、これまで自民党の中では明らかに負け組の石破氏に乗っかって支持していた人たちは、いったいどういう人たちだと言うのだろうか?勝ち負け関係なしに、支持、不支持は決まるはずである。全く意味不明である。

因みにこの原因を誰も解説しないから少し解説すると、多分こういうことだろう。全体の中で、朝日新聞などの左翼系メディアにすり寄る石破氏を支持する層は、野党支持者を中心に一定数はいるはずである。自民党員の中でも、それなりの数がいてもおかしくない。石破氏の存在は、次のリーダー候補と呼ばれる人たちの中では特異で、石破支持の人と他の人を支持する人とはバッティングしない。つまり、その様な左寄りの反主流派の中では手堅い票を確保できるのである。しかし、それ以外の候補は多かれ少なかれ保守本流を目指し、それぞれの支持者はオーバーラップする。なので、保守本流の次期リーダーの候補者中で票を分け合いながら、個々の支持率は低い値を取るのである。この結果、自民党員の中であっても支持率は1番で、国民全体の支持率でも左翼票を一身に集めるのでダントツになる。しかし、これが今回は候補者が3人に絞られ、例えば明確に左翼系メディアにすり寄る石破氏を良しとする人が25%、それ以外が75%となり、その75%の多くを菅官房長官が獲得するに至ったのである。自民党の総裁選などでも、過半数を1回で取れなければ上位2名で決選投票をするが、これは同じ方向を指向する候補たちが票を食い合った結果共倒れするのを回避するのに役立つ。結局、最後には同じ政治的指向性でひとつにまとまれる候補者を選ぶシステムである。なので、朝日新聞と言えども世論調査で菅官房長官が1位になるのは、後になってみればそれほど不思議ではない。ただ、ある程度の国民の(メディアの洗脳からの)覚醒がなければここまでの差にはならなかったのだろう。多分、コロナが一旦は終息傾向に向かっているのはその覚醒に一役買っているのは間違いないだろう。

と、色々書いてきたが、この流れから次の流れを読んでみたい。

(1)メディアがフルスペックの総裁選でないことを理由に菅義偉総理の正当性を疑問視しているので、首相首班指名後の早期の解散総選挙に大義名分が立つ
(2)インタビューの中で、菅官房長官は消費税に後ろ向きの発言をしたように取られているが、実際には長谷川幸弘氏も指摘している通り、消費税の重要性を説いているだけで「期間限定で5%への減税」という選択肢を明確に否定はしておらず、解散総選挙の大義として消費税減税を前面に打ち出すカードは残されている
(3)解散総選挙を11月1日にすれば、大阪都構想の住民投票と重なり、日本維新の会のアシストにもなり、選挙では日本維新の会が大躍進し、保守的野党の一大勢力を確保することになる(国民民主党の残党(ある意味、政治的には比較的リアリストの人達)と合わせて、国会での建設的な議論が進む)
(4)安倍総理のもとでの改憲は絶対許さないと議論にも乗らなかった野党の大義名分が安倍総理の退陣でなくなり、改憲の議論が一気に進むことになる(自民、公明に加え、第2、第3の野党の維新、国民が加われば、立民/共産と言えど無下に憲法審査会を拒否できない)
(5)目玉として橋下徹氏を総務大臣に据えれば、改革のスピードが一気に増して、様々な規制撤廃でアベノミクスの3本目の矢が飛び始め、経済再生につながる可能性がある
(6)少し先の話になるが、新型コロナのワクチン接種により東京オリンピックに漕ぎ着け、聖火点灯を白血病から復活した池江里佳子さんが努め、世界に対して(白血病の克服に重ね合わせて)新型コロナ克服を宣言し、東京オリンピックが大成功に終わる
(7)その後の総裁選でも菅義偉総理が圧倒的に勝利し、合計4年の任期を全うする(その中で、内政中心の菅義偉総理に対し、1年を経て病気から快復した安倍前総理が外交をサポートし、日本のプレゼンスを維持する)

まあ、何処までが実現するかは分からないが、(6)の池江里佳子さんの聖火点灯だけは間違いないと確信している。

←人気ブログランキング応援クリックよろしくお願いいます


最新の画像もっと見る

コメントを投稿