けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

行間に埋もれる記事の中から・・・

2012-09-12 23:59:00 | 政治
最近、???という、どういう見方をすれば良いのかわからない報道が幾つかあった。順番の見ていきたい。

まず、尖閣に上陸した香港の活動家が地元の香港議会の選挙で落選したというニュースである。一部の報道では英雄扱いだというから、当然ながら顔が売れれば票が集まってしかるべきだが、実際には落選したという。可能性としては、上っ面では評価するがスタンドプレー的な色彩が強く実際には冷めた目で見られているという評価であるか、よっぽど人間的に酷い人でとても当選させる訳にはいかないか、どちらかであろう。であれば、どちらにしても日本人の感覚とは大分違う評価だということが分かる。

次に、尖閣国有化を受けての昨日の中国報道であるが、反日デモを大きく取り上げているものが多かった。中国政府にとっては、反日デモは反政府デモと紙一重だから、ガス抜きは容認するがその過激性が高まるのは厳禁である。だから、もし報道するのであれば政府が強硬に日本政府を追い詰めている姿を示し、反日感情をうまく政府擁護に結びつけるように誘導するのが正攻法だろう。しかし、実際にはその逆の報道が一面を賑わせた。これと対照的な記事としては、マスコミではなく共産主義青年団の機関紙ではあるが「愛国で商売するな」とメディア批判を行なっていた。両方の記事を合わせて考えられるのは、中国政府側が混乱していて報道の規制がうまく機能しなかったのか、既に報道側が政府側の言うことを聞かないくらいに突っ走っているのか・・・。日本側はともかく中国側にとっては嬉しくない傾向だろう。

次に、APECで野田総理と胡錦涛国家主席が非公式に会談(というか、立ち話)した際に、胡錦涛国家主席が野田総理に「断固反対する」「日中関係は緊迫している」と強く迫ったとして、中国外務省が新華社を通じて具体的な発言内容を発表したが、その後新華社の記事からその部分が削除され、その後また復活したという。別に中国の立場は昔から変わらないので、何を気にすることがあるのか不明であるが、2転3転するのは異例だろう。これまた、政権移譲の混乱期の故の出来事なのだろうが、コントロールが効いていない感じが否めない。

次に、中国と韓国がそれぞれ竹島と尖閣をどの様に報道しているかという記事である。

2012年9月1日産経新聞ニュース「中国人は竹島を、韓国人は尖閣をどう見る? 意外と多い『日本支持』

これを見ると、何でもかんでも「反日」で統一されている訳ではなようだ。「中国は日本は嫌いだが、韓国はもっと嫌い」、「韓国も日本は嫌いだが、中国はもっと許せない」、そんな関係のようだ。ついつい我々は、中韓で連携して日本を陥れようとしているように見えるが、実際には三つ巴状態で、意外に面白い関係になっている様である。自分の領土でなければ、他人のことは結構冷静にみれるということも言える。やはり、Factベースでの論理的な議論の有効性を示すひとつの証拠かも知れない。

次は少し前のニュースであるが、元重慶市長の薄煕来氏の妻が、イギリス人ビジネスマンを殺害した事件の判決で、執行猶予付きの死刑となったニュースである。執行猶予と言えど、実は2年間模範囚をしていれば無期懲役に減刑されるということで、無罪放免というわけではない。ただ、過去の例を引けば、数年後に病気療養を理由に刑を終えるという例もあり、かの国の相場に照らして考えれば相当予想外に軽い刑と言える。元々は薄煕来氏の不正蓄財などから始まったこともあり、薄煕来氏の量刑と連動して中国国内にドロドロした権力闘争が渦巻いて、その状況を写す青写真の様なものなのかも知れない。

最後に、次期国家主席に内定している習近平国家副主席が9月1日以降、すっかり姿を消して、クリントン長官をはじめとする公式な様々な階段がキャンセルされまくり、一方で、その理由などを扱う報道が皆無であるということである。調べてみると、この春先にも一時期失脚説が飛び交っていたようで、意外に次期政権は不安定なのかも知れない。

これらの報道・ニュースを繋げて考えれば、意外に中国は弱り目に祟り目な状況なのかも知れない。テレビでは、中国の外務省や報道官の超強気発言が世界中に流布されて、野田政権はそれを見てビビっているように見える。しかし、本来であれば外務省内に冷静な解析を行う分析官がいて、裏の裏を突くような提言をすべきである。買いかぶっているかも知れないが、佐藤優氏などはその手の役割を担っていたのかも知れない。私のような庶民が日本でふんぞり返って待てば得られる情報ではなく、現地のローカル新聞の行間を読むような人を外務省は本気で育てて欲しい。そこは学歴ではなく、実力勝負の世界なのである。

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