クリスマスということもあり、ブログの更新が少し間が空いてしまった。その間、民主党の代表が入れ替わり、安倍新政権が成立した。前回のブログでは個人的な見解として民主党惨敗の振り返りを行ったつもりだが、海江田新代表の選出を見て、本当に民主党は反省をしているのだろうかと感じてしまったので、本来であれば安倍政権に対するコメントをすべきだが、先に民主党に対するコメントをしておこう。
まず、海江田新代表は前回の代表選で数の論理の権化である小沢氏の推薦を受けて、1回目の投票では1位を獲得した人物である。しかし、2回目の投票では小沢頼みの数の論理への信奉に嫌気がさした人々により否定され、野田総理に代表の座を譲った経緯がある。今回も同様に、民主惨敗の戦犯の一人の参院のドンである輿石幹事長の支持を受け、実質的に勝敗が決した感がある。せめて、推薦人の20人を除けば派閥単位の推薦を排する自由投票を党を挙げて宣言でもすれば、「数よりも人」、「政策優先」という方向性を示せたかも知れないが、実質的には相変わらず「数」なのだということを明らかにしてしまった。しかも、まかり間違ってこの人が総理になってしまった時、それを良しとする覚悟があるのかといえば、テレビの前での涙や手の平の「忍」の字など、とても一国の命運を託すことなど出来ないことが分かっている人を代表に選んだ。あくまでも、野党の座を継続することが前提の代表選出である。党内融和とか挙党体制とか言葉は良いが、この様になってしまった原因・責任を固有名詞を挙げて具体的に追求するぐらい、問題に真摯に取り組むのであれば、一時的に党内に亀裂が走っても仕方がないことである。方向性ベクトルを綺麗に定め、筋肉質の武闘集団に生まれ変わるつもりならば、まずは弁解などせずに厳しく総括し、その上で生まれ変わらなければならないはずだが、どうもぬるま湯の改革を志向しているらしい。昔ならば岡田氏などは平気で貧乏くじを引いたタイプだが、今回、手を上げなかったのはその後の動きに対してフリーハンドでいたいという気持ちの表れだろうか?
話は少しそれるが、麻生政権が衆院選に敗れた後、自民党は谷垣前総裁を党の代表に選出した。このとき私が思ったのは、自民党は本当にこの人を総裁にして選挙を戦う気があるのだろうかと疑ってしまった。負けた原因を謙虚に反省し、戦う政党として新たに出直す覚悟があれば、平時の宰相ではなく乱世の武将を選び出さなければならない。実際、谷垣前総裁は参議院選では勝利こそしたが、自民と公明を合わせても改選数の半数に満たない地味な勝ち方だった。消費税増税を掲げ、責任ある野党としての立場を鮮明にするところまでは方向性を示したが、「俺にこの国を任せろ!」「日本を再生する!」という積極性のようなものを感じなかった。あわよくば、民主党とくっついて連立に加わろうとするのではないかという雰囲気すらあった。全てに反対して足を引っ張るのではなく、事業仕分けなどについては寧ろ民主党を評価し、その仕分けを骨抜きにする民主党執行部を糾弾するような攻めの姿勢を示し、次は自民党も負けてはいないという姿を見せれば、谷垣前総裁も再選を果たせたかも知れない。なんとなく、次の衆院選までの間にはもう一度総裁選の機会があると予測し、そこまでの間は党一丸となった本気のファイティングポーズを有権者に示すことより、さしあたって劣勢となった国会議員団の中での主流派としての自らのポジションを確保することに普請した議員が多かったのではないかと感じた。今回自民党が復活できたのは、先日の総裁選でファイティングポーズを国民に示した安倍総裁を選出し、次点となった石破幹事長と二人三脚で「俺にこの国を任せろ!」「日本を再生する!」という積極性をアピールしたことを有権者が評価したからだろう。
これに対して民主党はどうかといえば、党内のゴタゴタは今後も続き、参院選の前にもうひと悶着があってそこで選挙に勝てる顔に挿げ替えればよいという雰囲気を感じる。ここで決断力がありそうな代表を選んでしまうと、TPPやその他の政策において、自らの意に反する決断をされてしまうかも知れないから、とりあえずは現状を維持する党内融和派の無難な人を選んだというところではないか。そして、選挙の直前であまり我を通さないであろう細野氏に代表の首を挿げ替えることができれば、フレッシュな雰囲気で参院選挙を戦えるのではないかと目論んでいるのではないか。しかし考えてみれば、その直前に代表挿げ替えを行う大義名分などないから、海江田代表で参院選を戦う可能性は高い。半年先のことだからと、「長期的」とは言えない「短期的(半年先)」な将来への見通しすら描けずに、目先の何かに固執する感覚が漂う。
この様に考えると、私が掲げた6つの反省点のどれひとつに対しても答えを出そうという意気込みを感じられない代表選であった。予想としては、比較的自民党や日本維新の会に近い議員が結集して民主党を離党し、政策別のパーシャル連合を掲げるような動きが半年以内に出てくるのではないかと思う。
日本未来の党の空中分解も含めて、所詮、ひとつになるべきではなかった集団は早く分裂した方が良い。選挙後の行動を見れば、有権者が賢明な判断をしたことが証明された形である。だから、次の参院選でも続けて賢明な判断が求められる。
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まず、海江田新代表は前回の代表選で数の論理の権化である小沢氏の推薦を受けて、1回目の投票では1位を獲得した人物である。しかし、2回目の投票では小沢頼みの数の論理への信奉に嫌気がさした人々により否定され、野田総理に代表の座を譲った経緯がある。今回も同様に、民主惨敗の戦犯の一人の参院のドンである輿石幹事長の支持を受け、実質的に勝敗が決した感がある。せめて、推薦人の20人を除けば派閥単位の推薦を排する自由投票を党を挙げて宣言でもすれば、「数よりも人」、「政策優先」という方向性を示せたかも知れないが、実質的には相変わらず「数」なのだということを明らかにしてしまった。しかも、まかり間違ってこの人が総理になってしまった時、それを良しとする覚悟があるのかといえば、テレビの前での涙や手の平の「忍」の字など、とても一国の命運を託すことなど出来ないことが分かっている人を代表に選んだ。あくまでも、野党の座を継続することが前提の代表選出である。党内融和とか挙党体制とか言葉は良いが、この様になってしまった原因・責任を固有名詞を挙げて具体的に追求するぐらい、問題に真摯に取り組むのであれば、一時的に党内に亀裂が走っても仕方がないことである。方向性ベクトルを綺麗に定め、筋肉質の武闘集団に生まれ変わるつもりならば、まずは弁解などせずに厳しく総括し、その上で生まれ変わらなければならないはずだが、どうもぬるま湯の改革を志向しているらしい。昔ならば岡田氏などは平気で貧乏くじを引いたタイプだが、今回、手を上げなかったのはその後の動きに対してフリーハンドでいたいという気持ちの表れだろうか?
話は少しそれるが、麻生政権が衆院選に敗れた後、自民党は谷垣前総裁を党の代表に選出した。このとき私が思ったのは、自民党は本当にこの人を総裁にして選挙を戦う気があるのだろうかと疑ってしまった。負けた原因を謙虚に反省し、戦う政党として新たに出直す覚悟があれば、平時の宰相ではなく乱世の武将を選び出さなければならない。実際、谷垣前総裁は参議院選では勝利こそしたが、自民と公明を合わせても改選数の半数に満たない地味な勝ち方だった。消費税増税を掲げ、責任ある野党としての立場を鮮明にするところまでは方向性を示したが、「俺にこの国を任せろ!」「日本を再生する!」という積極性のようなものを感じなかった。あわよくば、民主党とくっついて連立に加わろうとするのではないかという雰囲気すらあった。全てに反対して足を引っ張るのではなく、事業仕分けなどについては寧ろ民主党を評価し、その仕分けを骨抜きにする民主党執行部を糾弾するような攻めの姿勢を示し、次は自民党も負けてはいないという姿を見せれば、谷垣前総裁も再選を果たせたかも知れない。なんとなく、次の衆院選までの間にはもう一度総裁選の機会があると予測し、そこまでの間は党一丸となった本気のファイティングポーズを有権者に示すことより、さしあたって劣勢となった国会議員団の中での主流派としての自らのポジションを確保することに普請した議員が多かったのではないかと感じた。今回自民党が復活できたのは、先日の総裁選でファイティングポーズを国民に示した安倍総裁を選出し、次点となった石破幹事長と二人三脚で「俺にこの国を任せろ!」「日本を再生する!」という積極性をアピールしたことを有権者が評価したからだろう。
これに対して民主党はどうかといえば、党内のゴタゴタは今後も続き、参院選の前にもうひと悶着があってそこで選挙に勝てる顔に挿げ替えればよいという雰囲気を感じる。ここで決断力がありそうな代表を選んでしまうと、TPPやその他の政策において、自らの意に反する決断をされてしまうかも知れないから、とりあえずは現状を維持する党内融和派の無難な人を選んだというところではないか。そして、選挙の直前であまり我を通さないであろう細野氏に代表の首を挿げ替えることができれば、フレッシュな雰囲気で参院選挙を戦えるのではないかと目論んでいるのではないか。しかし考えてみれば、その直前に代表挿げ替えを行う大義名分などないから、海江田代表で参院選を戦う可能性は高い。半年先のことだからと、「長期的」とは言えない「短期的(半年先)」な将来への見通しすら描けずに、目先の何かに固執する感覚が漂う。
この様に考えると、私が掲げた6つの反省点のどれひとつに対しても答えを出そうという意気込みを感じられない代表選であった。予想としては、比較的自民党や日本維新の会に近い議員が結集して民主党を離党し、政策別のパーシャル連合を掲げるような動きが半年以内に出てくるのではないかと思う。
日本未来の党の空中分解も含めて、所詮、ひとつになるべきではなかった集団は早く分裂した方が良い。選挙後の行動を見れば、有権者が賢明な判断をしたことが証明された形である。だから、次の参院選でも続けて賢明な判断が求められる。
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